味噌とは
味噌とは大豆や米、麦などを蒸したものに食塩と麹〔こうじ〕(※)をまぜて発酵させた調味料の事です。
日本食の定番料理である「味噌汁」は、味噌を使った最もポピュラーな料理で、日本の食卓には欠かせない存在です。
日本各地で様々な種類の味噌が製造されていて、その地方の郷土料理などにも多く使われています。
※麹…酒・醤油・味噌などを製造するのに用いるもので、米・麦・豆などを蒸したものにに麹菌を繁殖させたもの。
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味噌の特徴
江戸時代のことわざに、「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」というものがあります。
味噌は昔から朝夕食に用い、1日も欠かしてはならないとされてきました。
味噌は、老化防止や胃腸病の防止、がん予防など様々な効果があると言われています。
その塩辛い味から塩分の高い食品と誤解されがちですが、現代人が食べている食品の中では
塩分の比較的少ない健康食品と言う事ができます。 全国的に製造されている味噌ですが、
各地方ごとに色々な特徴があります。 関西では甘口の白味噌、
関東では辛口の赤味噌が主流で、お正月に食べるお雑煮の色や味に違いがあるのもこの味噌の種類の違いによります。
※醸造…発酵・熟成などの作用によって、酒・味噌・味噌などをつくること。
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味噌のルーツ
味噌は飛鳥時代(6世紀末)に中国から朝鮮半島を経て日本へ伝わったものとされています。
日本独自の味噌作りが始まったのは平安時代の後期頃だと言われています。
古代中国の醤〔ひしお〕(※)をもとに、日本で工夫が施され全国に普及しました。
しかし、その当時はとても高級なものだったため、一部の上流階級の人々しか口にする事ができませんでした。
また当時の味噌は水に溶けないものだったため、そのまま舐めて食べたり、田楽のように豆腐や野菜に塗って食べられていたようです。
鎌倉時代に入り、水に溶ける味噌が作られるようになり「味噌汁」が登場します。 その後次第に庶民の食卓にも味噌が広まり、
江戸時代になると自家製味噌が盛んに造られるようになりました。 農家ではどんな飢饉〔ききん〕の時でも味噌の仕込みだけは欠かさなかったと言われています。
次第に「味噌汁」以外の様々な調理法が開発され、味噌は日本の食卓になくてはならない食べ物となりました。
※醤…動物や魚の肉、穀類などをつぶして、塩と酒を混ぜて壺につけこみ、熟成させたソースのようなもの
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味噌の種類
味噌には様々な種類があります。
【麹の原料による違い】
原料から、「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」の3種類と、これらを混合した調合みそに分けることができます。
「米味噌」と「麦味噌」はそれぞれ、大豆に米麹、麦麹を加えて造ったものです。
「豆味噌」は大豆のみから麹を造ります。 「米味噌」は本州各地で、
「麦味噌」は九州地方で、「豆味噌」は東海地方が産地です。
【味による分類】
甘口、辛口というように、みそは味によっても分けられます。
辛さの加減は麹歩合と食塩の量により決まります。麹歩合とは大豆に対する米麹、
麦麹の割合で、この数字が高いほど甘口となります。
【色による分類】
味噌はできあがりの色によって、「赤味噌」「淡色味噌」「白味噌」に分けられます。
原材料や工程にもよりますが、色の違いの一番の原因は熟成の時間です。
熟成が短ければ、原料に近い色となり、熟成が長いとより褐色になります。
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