オリゴ糖とはちみつの違い|効果や使い分け方についても解説

食事やおやつに砂糖を使うことに抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが自然由来の甘味料であるオリゴ糖やはちみつです。

今回はオリゴ糖とはちみつの味や栄養素、効果による違いについて解説していきます。また、オリゴ糖とはちみつの使い分け方についても紹介していくので、オリゴ糖とはちみつのどっちを取り入れるべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。

もくじ

オリゴ糖とはちみつの味の違い

オリゴ糖とハチミツ

オリゴ糖と、はちみつには味のまろやかさや濃厚さ、そして料理との相性に違いがあります。ここでは、それぞれの味わいの特徴について解説していきます。

オリゴ糖はちみつ
さっぱり風味や香りは異なるが濃厚
甘さ砂糖の20%~80%砂糖の約1.3倍の甘さ

オリゴ糖はまろやかな甘さが特徴

オリゴ糖の最大のポイントは、まろやかな甘さです。オリゴ糖は白砂糖に比べて甘味度合いが低く、消化吸収されにくいため、素材に溶け込むようなやさしい甘さが感じられます。さらに、後味がすっきりしているのも魅力の一つで、甘ったるさが苦手な方に向いています。

コーヒーや紅茶などの飲み物に少量加えたり、ヨーグルトに混ぜたりしたときに、素材の風味を邪魔せずにさりげない甘みをプラスできます。オリゴ糖は癖が少なく、幅広い料理やドリンクに応用しやすい万能な甘味料といえます。

はちみつはコクと独自の香りが特徴

はちみつの大きな魅力は、コク深い甘さと独特の花の香りです。口に広がる濃厚な甘みとふわりと香るフローラルな風味は、砂糖では味わえない贅沢な感覚をもたらしてくれます。はちみつは花の蜜が原料であり、採取される花の種類によって香りや味わいが変化します。アカシアやレンゲ、マヌカハニーなど、種類ごとに特徴的な風味があり、料理に使う際の味わいも種類によって大きく変わります。

トーストに塗ってシンプルに楽しむのはもちろん、パンケーキやヨーグルトに合わせるだけでも、華やかさを生み出せます。また、鶏の照り焼きや煮物に少量加えると、照りが増して濃厚な風味もプラスできるメリットもあります。

オリゴ糖とはちみつの栄養素の違い

オリゴ糖とヨーグルト

オリゴ糖とはちみつは、どちらも砂糖の代わりとして活用できる甘味料ですが、その栄養素には大きな違いがあります。糖質だけを比較しても、含まれる種類や量は異なり、さらに微量のビタミンやミネラルなどの成分にも差があります。

ここでは、それぞれの栄養面の違いについて解説します。

カロリーと糖質量の違い

オリゴ糖の大きな特徴は、カロリーが低めであることです。オリゴ糖は糖質の一部が体内で吸収されにくく、血糖値の急上昇を抑制しやすいという性質があります。オリゴ糖シロップを砂糖の代わりに使えば、砂糖と比べて摂取カロリーを抑えることができます。特にダイエット中の方にとっては、罪悪感なく甘味を楽しめるのは大きなメリットといえます。

一方、はちみつはブドウ糖と果糖を豊富に含み、吸収が早い傾向にあります。そのため、カロリーと糖質量は砂糖より少し低めとはいえ、決して低カロリーとは言い難い部分があります。

ビタミンやミネラル量の違い

はちみつは、微量ながらビタミンB群やミネラルを含むほか、ポリフェノールや酵素など、体に嬉しい成分も含んでいます。様々な栄養を含んでいるため、はちみつは「天然の総合栄養食」ともいわれ、特にマヌカハニーは抗菌作用も高く、健康意識の高い方に注目されています。

一方、オリゴ糖は主に腸内環境を整える働きに特化しており、ビタミンやミネラル自体はほぼ含まれていません。栄養価をはちみつと比べると、どうしても物足りなさを感じるかもしれません。しかし、その代わりにカロリーの低さや善玉菌の増殖をサポートするという働きがあります。

特有成分の違い

はちみつには、グルコン酸や抗菌作用をもつ成分が含まれ、喉のケアや肌ケアにも活用されています。例えば、風邪のひき始めに「はちみつ大根」を作って喉を潤したり、唇が荒れたときに少量を塗って保湿するなど、民間療法的な使い方がよく知られています。マヌカハニーには「MGO」という抗菌成分を豊富に含み、ピロリ菌への対策などで有名です。

対して、オリゴ糖の特有成分はプレバイオティクス効果を持つことにあります。腸内の善玉菌のエサになり、腸内フローラの改善をサポートし、便通の改善や肌トラブルの軽減、さらには免疫力の底上げにもつながると考えられています。

オリゴ糖とはちみつの効果の違い

オメガ9

オリゴ糖とはちみつは、同じ甘味料でも期待される効果に微妙な違いがあります。腸内環境を改善したいのか、エネルギーを素早く補給したいのか、美容や喉のケアなど、目的によって向き、不向きがあります。

ここでは、それぞれに期待される健康効果について解説していきます。

オリゴ糖はちみつ
効果腸内環境の改善風邪の症状緩和

腸内環境へのアプローチの違い

オリゴ糖は、ビフィズス菌などの善玉菌のエサとなることで善玉菌の増殖を助け、腸内細菌のバランスを整える効果が期待されます。腸内環境が整うことで、便秘や下痢の改善、免疫力の向上にもつながる可能性があります。また、ヨーグルトや発酵食品と組み合わせることで、相乗効果を狙うことができます。

一方、はちみつにも腸内環境をサポートする成分が含まれていることがありますが、オリゴ糖ほど「腸活」に特化しているわけではありません。ただし、はちみつに含まれる酵素や乳酸菌が腸によい影響を与えることもあります。明確に腸内フローラの改善を狙うのであればオリゴ糖のほうが効果を得やすいと考えられます。

エネルギー補給や疲労回復へのアプローチの違い

はちみつはブドウ糖と果糖を中心に含んでおり、即効性のあるエネルギー補給に向いています。ブドウ糖は血糖値を素早く上げる性質があり、体や脳のエネルギー源として即座に使われやすいという特徴があります。そのため、運動前後や疲れているときに摂取すると、素早いリカバリーが期待できます。スポーツドリンクに混ぜたり、レモン汁と合わせて手作りのはちみつレモンを作るなど、運動のお供に最適です。

一方、オリゴ糖は消化されにくいという性質があるため、即効性のエネルギー補給にはあまり向いていません。どちらかというと、ゆるやかに体をサポートしてくれるもので、血糖値を急激に上げたくない場合に適しています。

美容へのアプローチの違い

はちみつには抗酸化作用を持つ成分やビタミン・ミネラルによる、美容面でのアプローチが期待できます。特にポリフェノールや酵素には、肌の健康をサポートする働きがよく知られています。朝のスムージーにはちみつを加えてビタミンやミネラルをプラスしたり、喉や唇の乾燥が気になるときに塗って保護したりする方法もあります。

一方のオリゴ糖は、直接的な美容成分が豊富に含まれているわけではないものの、腸内環境を整えることで肌荒れや吹き出物を予防する可能性があります。腸と肌は密接に関係しており、腸活による肌状態の改善を目指す方にとってはオリゴ糖は最適なアイテムです。

美容アイテムや栄養補給としてはちみつの方が注目されやすいのに対し、オリゴ糖は内側からのアプローチとして腸活に寄与し、結果的に肌を整えたり免疫力を上げたりする効果が期待できます。

オリゴ糖やはちみつの代用について

シロップとはちみつ

オリゴ糖やはちみつの代用品としておすすめは、メープルシロップやアガベシロップです。

メープルシロップには「メープルビオース」という種類のオリゴ糖が含まれており、ガベシロップには水溶性食物繊維の一種でもある「イヌリン」が含まれており、これもオリゴ糖の一種です。

アガベシロップのGI値は非常に低く、約17から28とされています。
一方、メープルシロップは高GI食品ですが、「メープルビオースラットを用いた動物実験によって、砂糖の主成分であるショ糖に微量を加えるだけでショ糖のみの場合と比べて血糖値の上昇を約半分に抑えることが確認された」そうです。

味は、メープルシロップに比べてアガベシロップの方が独特の香りや味にクセがありません。一般的にメープルシロップは砂糖よりも甘さが控えめですが、アガベシロップは砂糖よりも甘いです。
以下の表を目安に、甘さの加減を調節して代用してみてくださいね。

オリゴ糖やはちみつの代用をする時の【甘さの目安】

オリゴ糖砂糖の20%~80%
はちみつ砂糖の約1.3倍
メープルシロップ砂糖の65〜70%
アガベシロップ砂糖の約1.4倍

参照:近畿⼤学「メープルシロップから見つけた 糖吸収阻害活性を持つオリゴ糖 メープルビオース
富士貿易株式会社「マヤ・ゴールド オーガニック アガベシロップ」
毎日テンペ「砂糖とメープルの換算表」


オリゴ糖とはちみつの違いについてのQ&A

ダイエットには、はちみつとオリゴ糖のどちらが良いですか?

ダイエットには、はちみつもオリゴ糖も適していますが、オリゴ糖の方がはちみつに比べてカロリーが低く、腸内環境を改善します。はちみつに含まれているアミノ酸は、代謝をUPさせる効果があります。

はちみつとオリゴ糖ではどちらが血糖値を上げますか?

はちみつとオリゴ糖ではオリゴ糖の方が血糖値の上昇率が低いです。

オリゴ糖とはちみつの違いはなんですか?

オリゴ糖とはちみつの違いは、甘さやカロリー、健康効果です。はちみつの方がオリゴ糖よリも甘く、カロリーが高く、オリゴ糖は腸内環境の改善に効果が期待でき、はちみつは風邪予防や症状の緩和、火傷などの外用としても効果が期待できます。

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この記事を書いた人

動物、植物、夫、子ども、美味しいものとスターウォーズをこよなく愛する1児の母。かわしま屋に入って、腸内環境がとても良くなりました。
将来の夢はパーマカルチャー暮らし。

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