オリーブオイルのデメリット|太るリスクを回避する方法と注意点
オリーブオイルは健康に良いイメージが強いものの、たくさん食べて問題ないのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。また、正しい使い方も気になるところです。
そこで本記事では、オリーブオイルのデメリットを健康面と使い方に分けて詳しく解説します。オリーブオイルのカロリーや摂取量の上限なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
オリーブオイルの健康上のデメリット
まずは健康上のデメリットを3つ解説します。基本的には摂りすぎに要注意です。
太る・肥満
オリーブオイルは油脂のなかでも比較的、カロリーが高い油脂です。
品目 | 100gあたりのカロリー(kcal) |
---|---|
オリーブオイル | 894 |
ごま油 | 890 |
なたね油 | 887 |
大豆油 | 885 |
バター(無発酵・有塩) | 700 |
牛脂 | 869 |
油脂にはそれぞれ健康にうれしい効果もあるため、健康上のメリット・デメリットを一概には比較できませんが、カロリーに関していえばオリーブオイルはハイカロリーです。
1日のカロリーの摂取量の目安は、成人男性で2,700kcal前後、成人女性で2,000kcal前後とされています。1日の食事全体でカロリーオーバーしないよう注意が必要です。
オリーブオイルの適切な摂取量は、後半で詳しく解説します。
コレステロールに注意
コレステロール自体は、善玉・悪玉と呼ばれるもののどちらも、体に必要な機能を果たしています。ただし、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールは過剰になると、動脈硬化の一因となり、ひいては血管の損傷や高血圧につながります。
オリーブオイルにはLDLコレステロールを減少させる効果がありますが、摂取する脂肪分が多いとメリットを上回ってコレステロールが増える可能性があるため注意が必要です。体に良い効果があるからといって、摂りすぎないようにしましょう。
加熱すると壊れる栄養成分がある
オリーブオイルには抗酸化作用のある成分が含まれており、健康への効果も期待できますが、一部は熱で破壊されます。抗酸化作用を期待して摂取する場合には、加熱しないで取り入れるようにしましょう。
オリーブオイルアレルギーもある
オリーブオイルに対してアレルギー反応を起こす人もいます。オリーブオイルのリノール酸やオレイン酸などに過剰に反応する可能性があるからです。アレルギーの症状として、皮膚のかゆみや発疹、消化不良などが挙げられます。
オリーブオイルを摂取した後に皮膚のかゆみなどを感じた場合は、オリーブオイルの摂取を控えましょう。同時に摂取したオリーブオイル以外の食べ物の影響も考えられるため、医師に相談することをおすすめします。
オリーブオイルの使い方に関するデメリット・注意点
オリーブオイルには使用上の注意点があります。事故や健康面へのリスクにつながるため、確認しておきましょう。
エクストラバージンオリーブオイルは揚げ物に向かない
油脂は一定の温度に達すると発火・発煙する「発煙点」があります。油脂の種類ごとに異なるため注意が必要です。
品目 | 発煙点 |
---|---|
エクストラバージンオリーブオイル (EXVオリーブオイル) | 160℃ |
オリーブオイル (ピュアオリーブオイル) | 200℃ |
サラダ油 | 230~245℃ |
ごま油 | 180℃ |
エクストラバージンオリーブオイルやごま油など、精製していない油の発煙点は低い傾向にあります。170~180℃前後に達する揚げ物には不向きです。エクストラバージンオリーブオイルを使うときは、加熱せずに食べるか低温で加熱する程度に抑えましょう。
なお、精製しているピュアオリーブオイルであれば、発煙点が200℃程度であるため揚げ物にも使えます。ただし、ピュアオリーブオイルはエクストラバージンオリーブオイルほどの風味はありません。
食用オリーブオイルを肌に塗るのは避ける
オリーブオイルの保湿力を活かした化粧品があります。しかし、食用のオリーブオイルは肌に塗布することを前提とした精製はされていないため、毛穴詰まりや炎症などのトラブルにつながりかねません。食用オリーブオイルをスキンケアにも代用するのは避けましょう。
賞味期限・保存方法を確認する
開封前の賞味期限はパッケージに記載の通りですが、開封後は2~3カ月が目安です。開封後は酸化が進み、風味・品質が落ちるため早めに使い切りましょう。
保管場所は直射日光を避けた冷暗所がおすすめです。ただし、10℃以下になると固まったり白濁したりする可能性があるため、冷蔵庫や冷凍庫で保存するのは避けましょう。
詳しい保存方法は次の記事をご覧ください。
肥満を避けるためのオリーブオイルの摂取上限
ここでは、厚生労働省が設けた脂質の摂取基準量をもとに、オリーブオイルの摂取量を考えていきます。ぜひ参考にしてください。
1日の脂質の推奨摂取量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」には、以下の記載があります。
目標量の上限は、日本人の脂質及び飽和脂肪酸摂取量の特徴に基づき、飽和脂肪酸の目標量の上限(7% エネルギー。後述する)を超えないと期待される脂質摂取量の上限として 30% エネルギーとした。
引用:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
脂質摂取量の目安は、1日に摂取する総エネルギー量のうち20%以上30%未満です。成人女性のカロリー摂取量の目安2,000kcalを基準とすると、400~600kcal未満となります。
なお、飽和脂肪酸は乳製品・肉・パーム油に多く含まれる脂質のことです。エネルギー源になりますが、摂りすぎると心筋梗塞等の循環器疾患のリスクにつながります。このリスクが上限を設定している理由です。
オリーブオイルやなたね油などの植物性油脂は不飽和脂肪酸が中心です。オリーブオイルの主要成分であるオレイン酸は、一価不飽和脂肪酸に該当します。飽和脂肪酸から体内で合成すれば一価脂肪酸を作れるため、必須脂肪酸には含まれていません。
肥満を避けるには大さじ1杯までがおすすめ
脂質の摂取量上限から計算した600kcalを、オリーブオイルで換算すると67g相当です。オリーブオイル大さじ1杯あたりは12~14g、14gとした場合は大さじ4.7杯に相当します。
しかし、肉や魚、パンなどにも脂質が含まれているため、オリーブオイルだけで大さじ4.7杯を摂取すると脂質の摂取上限を超えます。また、糖質もエネルギー(カロリー)になるため、カロリーオーバーにならないよう、1日の総エネルギー量も考慮する必要があります。
その他の食品から摂る脂質・エネルギーを考慮した場合、オリーブオイルの摂取量は大さじ1杯(12~14g、107〜125kcal)までがおすすめです。ただし、これは平均的な食事を基準とした目安なので、脂質の少ない肉や野菜中心の食事の場合は大さじ2杯までなど調整しましょう。
オリーブオイルは摂りすぎと加熱に注意
オリーブオイルは健康に良い成分も含んでいますが、肥満を避けるためには1日あたり大さじ1杯までが摂取量の目安です。ただし、あくまでも平均的な栄養摂取量を基準とした目安なので、1日の総摂取カロリーを考慮して調整する必要があります。
また、エクストラバージン(EXV)オリーブオイルの場合は、発煙点が160℃と低いため揚げ物には向きません。揚げ物・揚げ焼きなどの高温調理をする場合は、発煙点が高いピュアオリーブオイルを使いましょう。
上記のように、オリーブオイルには注意点もありますが、基本的には使い勝手の良い油脂です。加熱でも生でも使えるほか、開封後も2〜3カ月はおいしく食べられます。日常に取り入れやすいオイルなので、お気に入りのオリーブオイルを見つけましょう。
オリーブオイルの選び方は次の記事で詳しく解説しています。
有機エクストラバージンオリーブオイル450ml(430g)| 無ろ過・低温圧搾(コールドプレス)製法、イタリア産-かわしま屋-_t1
オリーブオイルの国際基準をクリアした「本物」のエクストラバージンオリーブオイルです。 イタリアの老舗メーカーが有機農法で育てたオリーブを手摘みで収穫し、低温圧搾製法で搾油しています。 さらっとして飲みやすく、無ろ過なのでオリーブオイルに含まれているポリフェノールなどの栄養を丸ごと摂取できます。
2204 円(税抜)