木桶職人が仕込む伝統の醤油!歴史や他の醤油との違いもご紹介
伝統的な製法の醤油に興味はありませんか?明治以降、醤油を大量生産するため、製造方法は効率化されてきました。醤油はスーパーで安く買えますが、醤油本来のおいしさや健康効果が失われてしまっているのも事実です。
この記事では流通量1%以下といわれる、伝統的な製法で作られる木桶醤油について解説します。木桶醤油の価格帯と購入方法もご紹介するので、木桶醤油に興味のある方は参考にしてみてください。
\ 木桶仕込みの天然醸造醤油 /
木桶醤油とは?木桶職人が仕込む伝統の醤油!
木桶醤油は伝統的な製法で作られた醤油です。
昔ながらの木桶仕込みは、多くの醤油メーカーで廃れてしまっています。ですが近年は品質の高さから注目が集まっており、国内だけでなく海外のレストランでも使用されるほど人気です。
ここでは木桶醤油について、以下の観点から解説します。
- 木桶醤油の起源と歴史
- 木桶醤油の風味
- 木桶醤油の健康効果
それぞれ見ていきましょう。
木桶醤油の起源と歴史
木桶醤油は、数百年にわたる歴史があります。古来からの伝統的な製法を受け継いできました。
醤油の製造は古代中国に起源を持ちます。日本には奈良時代に伝来しました。江戸時代に多くの醤油醸造所が設立され、木桶仕込みの方法が主流となります。
木桶仕込みの醤油が減少し始めたのは明治時代以降です。鉄製の仕込み桶が導入され、醤油は効率的に生産されるようになりました。
現在、木桶醤油の流通量は全体の1%以下と非常に少なくなっています。木桶仕込みが非常に手間と時間がかかるため、大量生産には向かないからです。
近年では希少性と品質の高さから、木桶醤油は国内外で高く評価されています。
木桶醤油の風味
木桶醤油は、伝統的な木桶仕込みの製法による、独特の風味と香りが特徴です。長期間の自然発酵と微生物の生態系によって、複雑で深い旨みや風味が醸し出されます。
木桶醤油がもつ豊かな風味の源泉は、木桶の内側に形成された微生物の生態系です。木桶ごとに異なる微生物が、長年の醸造により育てられ、独特の風味を生み出します。
木桶の内側に住み着いた微生物による風味は、ステンレスやプラスチックなどの材料では再現できません。
木桶醤油の健康効果
木桶醤油には、自然発酵によって生成された豊富なアミノ酸が含まれています。そのため体の代謝や免疫機能の向上、筋肉の修復や成長にも重要な役割を果たします。
また発酵過程で生成されるプロバイオティクス(善玉菌)や、天然の酵素も健康的な成分です。腸内環境を整え、老化防止や生活習慣の予防に効果が期待できます。
木桶醤油を作る工程
木桶を使った醤油作りの工程は以下の通りです。
- 大豆: 良質な国産大豆を使用します。
- 小麦: 小麦は醤油に甘みと香ばしさを与えます。
- 塩: ミネラル豊富な天然塩が使われます。
- 蒸し: 大豆と小麦を蒸し、柔らかくします。
- 種麹の添加: 蒸した大豆と小麦に種麹を加えます。麹菌が繁殖し、発酵が始まります。
- 発酵: 麹室と呼ばれる特別な部屋で、一定の温度と湿度を保ちながら数日間発酵させます。
- 塩水の添加: 麹に塩水を加えてもろみを作ります。
- 木桶での発酵: 木桶は発酵に最適な環境です。醤油独特の風味が生まれます。
- 発酵: 木桶の中で自然に発生する微生物が、もろみを発酵させます。
- 熟成: 長期間熟成させることで、醤油に深い風味と香りが加わります。
- 圧搾: もろみを圧搾機で絞り、液体と固形物を分離します。
- 固形物: 圧搾後に残る固形物は「醤油粕」として利用されます。
- 加熱: 醤油を一定の温度で加熱し、微生物を殺菌します。
- 品質の安定: 火入れは醤油の品質を一定に保つ効果があります。
- 二次熟成: 火入れ後の醤油を再度熟成させ、味をより深めます。
- 調整: 必要に応じて塩分を調整します。
熟成が完了した醤油を瓶詰めし、市場に出荷します。
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木桶で仕込んだ醤油とステンレスタンクで仕込んだ醤油の違い
伝統的な木桶で仕込んだ醤油と一般的なステンレスタンクで仕込んだ醤油は、発酵容器の違いによって風味や品質に大きな差が生じます。
木桶の特徴は内側に土地の風土や気候に合った微生物の生態系が築かれることです。そのため土地や蔵元により異なる、深い味わいと豊かな香りを生み出します。
一方、ステンレスタンク醤油は、木桶よりも大容量で管理も簡単です。そのため効率的に大量生産できます。どの蔵元でも品質は一定になりますが、蔵元独自の味は出しにくい傾向があります。
今までは食品の味を一定に保つため、醤油の味は一定の品質が良いとされてきました。しかし近年では木桶による味の違いの価値が認められてきています。
木桶醤油の国際的な人気と海外での使われ方
木桶醤油は国内外で高い評価を受けており、近年では海外への輸出も増加しています。
木桶醤油の深い味わいと複雑な風味が、海外のシェフや料理研究家に注目されているからです。特に日本食専門のレストランや、高級レストランでの需要が増えています。
また刺身や寿司といった日本食だけでなく、現地の料理に木桶醬油を合わせる試みも行われているようです。具体的な木桶醤油の使われ方の一例は以下があります。
- イタリアのミラノ:パスタソース
- アメリカのロサンゼルス:ステーキやグリル
- フランスのパリ:ソースやマリネ
木桶醤油の品質の高さが、国際的にも人気になってきています。
木桶醤油の価格
木桶醤油は、一般的な醤油に比べて高い価格帯に位置します。伝統的な製法と高品質な材料を使用しているため、大量生産される醤油よりもコストがかかるからです。
木桶醤油の価格は500ml〜1000mlあたり1,500円〜3,000円程度です。製造元や製造方法、熟成期間によって価格は異なり、高級品はさらに高価になることがあります。
木桶醤油の購入はかわしま屋がおすすめ
かわしま屋では木桶仕込みによる、天然醸造の醤油を販売しています。伝統的な製法により生まれる、自然発酵による深い旨味と香りが特徴です。
かわしま屋の木桶醤油は、杉桶を使用した天然醸造で作られており、添加物を一切使用していません。国産の有機原料を100%使用することで、自然で深い味わいと香りが特徴です。
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