ココアにカフェインは含まれる?妊婦・子どもへの影響についても解説

ココアは、寒い日や疲れたときに飲みたくなる、あまくておいしい定番の飲み物です。
しかし、カフェインは入っているのか、妊娠中や子どもが飲んでも大丈夫か、と気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ココアのカフェインの摂取上限や、カフェインの影響を受けやすい妊娠中や授乳中、子どもが飲む場合のポイントをわかりやすく解説します。
ぜひ参考にして、安心しておいしいココアを楽しみましょう。
ココアにカフェインは含まれる?

ココアの原料はカカオであり、微量ながらカフェインが含まれます。
ここでは、ココアにどの程度のカフェインが含まれているかを見ていきましょう。
ココアに含まれるカフェインは20㎎
種類 | 目安量/1杯 | カフェイン量/1杯 |
純ココア | 粉末 10g 使用 | 約 20 mg |
調整ココア | 粉末 15-20g 使用 | 微量〜数mg |
ココアにはカフェインが含まれていますが、その量は非常に少量です。
ココアにはココアパウダーのみの「純ココア」と砂糖やミルクパウダーなどを添加した「調整ココア」があります。
純ココアで作ったココア1杯に含まれるカフェインは、およそ20mg程度です。
なお、調整ココアは製品ごとに成分が異なりますが、一般的には純ココアより1杯あたりのカフェインはやや少なく、数㎎程度であることが多いです。
ココアに含まれるカフェインはコーヒーの約1/3
飲料の種類 | 目安量/1杯 | カフェイン量/1杯 |
純ココア | 粉末 10g 使用 | 約 20 mg |
コーヒー | 150ml | 約 60 mg |
紅茶 | 150ml | 約 45 mg |
緑茶(煎茶) | 150ml | 約 30 mg |
ココアに含まれるカフェインの量は、他の一般的な飲料と比べても非常に少ないといえます。その量は、コーヒーのおよそ3分の1であり、緑茶よりも少ないです
ココアはカフェインをできるだけ控えたい人でも、気軽に取り入れやすい飲み物だといえるでしょう。

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ココアのカフェインの摂取上限は?

ココアに含まれるカフェインはごく少量ですが、毎日飲む習慣がある方や、他のカフェインを含む食品と併用している方は、摂取量の目安を把握しておくことが大切です。
ここでは、ココアに含まれるカフェインの摂取上限や注意点について解説します。
摂取上限は約20杯
カナダ保健省の基準によると、成人が1日にとってよいカフェイン量は400mg以下とされています。純ココア1杯(10g)に含まれるカフェインは約20mgなので、20杯までが上限の目安になります。そのため、ココアのみでカフェインの摂取上限を超えることは、あまり現実的ではありません。
過剰摂取になりにくいが注意が必要
ココアだけでカフェインを過剰に摂取することは難しいかもしれませんが、チョコレートやエナジードリンクなどにもカフェインは含まれています。
以下はカフェインが含まれる食品一覧です。他の食品や飲料とのバランスを見ながら調整して取り入れましょう。
食品・飲料名 | カフェイン量(目安) |
コーラ飲料(350ml) | 約46mg |
エナジードリンク(1本) | 約36〜150mg |
チョコレート(25g) | 約11mg |
ハイカカオチョコレート(25g) | 約23mg |
また、体質や体調によっては、少量のカフェインでもめまい、不眠、下痢、吐き気などの症状が出ることがあります。
特に、妊娠中・授乳中や生理中、小さな子どもなど、カフェインの影響を受けやすい時期には、ココアの量や飲むタイミングに注意が必要です。
ココアのカフェインは妊娠中・授乳中でも大丈夫?

妊娠中や授乳中は、カフェインの摂取量に特に気をつけたい時期です。
ここでは、妊婦さん・授乳中の方がココアを取り入れる際に注意すべき点を解説します。ポイントは以下の3点です。
- 1日1〜2杯であれば問題なし
- 常飲は避けた方が良い
- 糖質と脂質にも考慮して選ぶ
それぞれくわしく見ていきましょう。
1日1〜2杯であれば問題なし
妊娠中や授乳中のカフェイン摂取については、世界保健機関(WHO)や欧州食品安全機関(EFSA)などが、1日あたり200〜300mg以下を目安とするよう推奨しています。
純ココアであれば、1〜2杯(20〜40mg)程度であれば問題ないといえるでしょう。
ただし、体質や不調の有無に応じて、無理のない範囲で調整することが大切です。
常飲は避けた方が良い
ココアに含まれるカフェインはごく少量で、基本的には妊娠中でも過度に心配する必要はありません。ただし、習慣として毎日続けて飲む場合は注意が必要です。
米国の研究では、1日50mgのカフェインを毎日摂取していた妊婦は、摂取していない妊婦よりも、新生児の体重が平均66g少なかったという報告があります。これは、カフェインの影響でへその緒の血流量に変化があり、胎児への栄養供給に差が出た可能性があると考えられています。
ココアに含まれるカフェインは微量ですが、習慣として毎日摂取するのは避けた方がいいでしょう。妊娠中のココアは2日に1回程度にするなど、無理のない範囲で楽しむのが安心です。
参考:米国国立衛生研究所(NIH) 妊娠中の多くはない毎日のカフェイン摂取が、出生サイズの減少につながる可能性があるとする研究について公表
糖質と脂質にも考慮して選ぶ
調整ココアには砂糖や脂質が多く含まれる商品もあり、妊娠中や授乳中の体重管理や血糖値の面で注意が必要です。そのため、甘さや濃さを調整できる純ココアを選ぶのがおすすめです。
甘みを加えたいときは、血糖値の上昇をゆるやかにするはちみつなどを使うとよいでしょう。また、牛乳や豆乳で割ることで、カルシウムやたんぱく質も補えるため、栄養バランスも良くなります。
ココアのカフェインは子どもでも大丈夫?

子どもにココアを与える際は、年齢やカフェインの影響、アレルギーの有無など、気になる点がいくつもあります。
ここでは、子どもがココアを飲み始められる年齢や、安全に楽しむためのポイントを紹介します。意識したいのは以下の3点です。
- 離乳完了期から少量なら大丈夫
- アレルギーに注意して純ココアから与える
- 常飲は避けたほうが良い
それぞれくわしく見ていきましょう。
離乳完了期から少量なら大丈夫
ココアは、離乳食が完了した1歳~1歳半ごろから、少量であれば与えることができます。
ただし、子どもは体重が軽く、カフェインの影響を受けやすいです。ごく少量から始めるようにしましょう。
以下はカナダ保健省が示す子どものカフェイン摂取上限の目安です。
1~3歳のカフェインの摂取目安はありませんが、風味付け程度に薄くして与えると安心でしょう。
年齢区分 | カフェイン摂取上限/日 |
4〜6歳 | 45mg |
7〜9歳 | 62.5mg |
10〜12歳 | 85mg |
アレルギーに注意して純ココアから与える
ココアを初めて与える際は、アレルギーや添加物の影響にも注意が必要です。
市販の調整ココアには、砂糖やミルクパウダー、香料などが含まれており、アレルギーの原因が特定しづらいというリスクがあります。
そのため、子どもに与える場合は、できるだけシンプルな素材でできた「純ココア」から始めるのが安心です。まずは、あたためた牛乳や豆乳に耳かき一杯程度で作り、飲んだ後の様子をよく観察しましょう。
甘みを加えたい場合は、少量のてんさい糖やはちみつ(1歳以上)を使用するなど、甘さの調節ができる方法を選ぶのがおすすめです。
常飲は避けたほうが良い
子どもはカフェインの代謝が大人より遅く、影響が強く出やすい傾向があります。
毎日飲み続けることで、頭痛、イライラ、不眠、集中力の低下などの症状が出る可能性もあるため、常飲は避けた方がよいでしょう。
特に6歳以下の子どもはカフェインの許容量が少ないため、おやつ代わりに頻繁に与えるのではなく、週に数回程度のごほうびとして楽しむようにしましょう。
ココアのカフェインは生理中でも大丈夫?

生理中はホルモンバランスの変化によって、カフェインに敏感になりやすいです。
ここでは、生理中にココアを飲んでも大丈夫かどうか、安心して取り入れるためのポイントを解説します。ポイントは以下の2点です。
- 1日1〜2杯であれば問題なし
- 体を温め、リラックス効果も
それぞれくわしく見ていきましょう。
1日1~2杯であれば問題なし
生理中はホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れやすく、カフェインに敏感になりやすいです。
そのため、コーヒーなどは控えるべきですが、ココアに含まれるカフェインはごく少量です。1日1〜2杯程度であれば大きな影響はないと考えられています。
気になる方は、純ココアの使用量を少なめにする、または1日1杯にとどめるとより安心です。
体を温め、リラックス効果も
ココアには、ポリフェノールやテオブロミンが含まれており、血流を促し、体を内側から温める働きがあります。実際の研究でも、ココアを飲むことで体表温が上昇する傾向が見られたと報告されています。
生理中の冷えやだるさ、イライラが気になるときにも、ココアは体を温めてくれるやさしい飲み物として、休憩時間に取り入れやすい一杯です。

参考:有山愛 ココア摂取がヒト体表温に及ぼす影響(2009)
安全にココアを楽しむコツとは?

ココアはカフェインの含有量が少なく、妊娠中の方や子どもでも取り入れやすい飲み物です。とはいえ、知らないうちにカフェインを摂りすぎてしまうこともあるため、飲み方には工夫が必要です。
ここでは、ココアを安心して楽しむためのコツを紹介します。ポイントは以下の4点です。
- 適量を目安に楽しむ
- 濃くしすぎない
- 牛乳や豆乳と合わせるのがおすすめ
- 寝る前は控える
それぞれくわしく見ていきましょう
適量を目安に楽しむ
ココアに含まれるカフェインは少量ですが、毎日の摂取量が積み重なると体調に影響することもあります。
そのため、1日1〜2杯を目安に楽しむのがおすすめです。
また、普段からコーヒーや紅茶、チョコレートなど他の食品からもカフェインを摂っている場合は、全体の摂取量に気をつけてバランスをとるようにしましょう。
濃くしすぎない
ココアは濃く作ると風味が増す反面、カフェインや脂質、糖分の摂取量も自然と増えてしまいます。
純ココアを使用する場合は、1杯あたり5〜10gを目安に、調整ココアを使う場合はメーカーの表示に従って適量で作りましょう。
特に妊娠中や子どもに飲ませる場合は、少し薄めに調整するのがおすすめです。牛乳や豆乳で割ることで、おいしく過剰摂取を防ぐことができます。
夜に飲むのは控える
ココアには少量とはいえカフェインを含むため、夜に飲むのは注意が必要です。人によっては、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなることもあります。
妊婦さんや子ども、カフェインに敏感な方はもちろん、生理中やストレスなどで自律神経が乱れやすい状態にある場合も、夕方以降の摂取は控えるのが安心です。
その日の体調に合わせて、無理のない範囲でココアを楽しみましょう。

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ココアとカフェインに関するQ&A
- ココアにカフェインは含まれていますか?
-
純ココアの場合、1杯(10g使用)あたり約20mgのカフェインが含まれます。調整ココアは製品によって異なりますが、数mg程度とより少量です。
- 妊娠中や授乳中にココアを飲んでも大丈夫ですか?
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基本的に問題ありません。
カフェイン摂取の上限(1日200〜300mg以内)を守れば、純ココアであれば1〜2杯程度は安心して楽しめます。ただし、毎日続けて飲むのは避け、体調に合わせて頻度や量を調整しましょう。 - 子どもは何歳からココアを飲めますか?
-
離乳が完了する1歳〜1歳半ごろから、少量であれば飲むことができます。
子どもはカフェインの影響を受けやすいため、最初は薄めに作り、ごく少量から始めることが大切です。また、アレルギーの心配があるため、初めて与える際は純ココアを使い、添加物の少ないシンプルな形で与えましょう。常飲は避け、おやつなどとして楽しむのが安心です。 - ココアは生理中に飲んでも大丈夫ですか?
-
ココアに含まれるカフェインは少量のため、生理中でも1日1〜2杯程度なら問題ありません。さらに、体を内側から温める作用があるため、冷えやだるさが気になる時期にも取り入れやすい飲み物です。