糖質制限って何?ダイエットのやり方とレシピも紹介
ダイエットの定番である「糖質制限」。お米やパン、麺などに多く含まれる糖質を制限し、血糖値の上昇を抑える食事方法です。
今回はそんな糖質制限について紹介するとともに、糖質制限ダイエットの方法と糖質制限レシピについても紹介していきます。
そもそも糖質制限って何?
糖質制限は糖質の摂取量をコントロールし、血糖値の上昇を抑える食事方法です。糖尿病治療の一環として行われるほか、ダイエットやアスリートの肉体改造にも用いられています。
糖質は三大栄養素のひとつであり、人のエネルギー源となる重要な栄養素。しかし、必要以上に摂取してしまうと、肥満や生活習慣病、老化の原因になることもあります。
また、糖質には中毒性があることも知られ[1]、特に砂糖は「マイルドドラック」と呼ばれるほど中毒性が高いと言われています。
「糖質を摂りたくてたまらない!」「食後のデザートは欠かせない!」そんな方は注意が必要かも。糖質を摂りすぎている方は糖質制限を試してみるのもひとつの方法です。
正しい糖質制限ダイエットのやり方
ここでは糖質制限ダイエットのやり方を紹介していきます。
「糖質制限ダイエットは何から始めればいいのかわからない」「正しい方法でダイエットを行いたい」そんな方はぜひ参考にしてください。
糖質制限ダイエットはなぜ痩せる?2つの理由
そもそも糖質制限でなぜ痩せるのか?と疑問に思っている方も少なくないはず。
糖質制限で痩せる理由は主に2つあります。
血糖値の上昇を抑える
糖質制限ダイエットで痩せる1つ目の理由は「血糖値の上昇が抑えられる」こと。
糖質を摂取すると血糖値が上がり、血糖値を下げるために膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンには「血中の糖分を脂肪として蓄える働き」があり、糖質の摂取量が増えるとその分インスリンの分泌量も増え、結果的に脂肪として蓄積される量も増えてしまいます。
そこで、糖質を控えることで血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌量を減らすことで脂肪が付きにくい状態にすることができます。これが糖質制限ダイエットで痩せると言われる1つ目の理由です。
脂質がエネルギーとして活用される
糖質制限で瘦せる2つ目の理由が「脂質がエネルギーとして活用される」こと。
糖質は体のエネルギーとなる栄養素ですが、摂取量が減ると代わりのエネルギー源が必要になります。それが体に蓄えられている脂肪です。
糖質の摂取量が減ってエネルギーが枯渇すると体内に蓄えられている脂肪を脂肪酸に分解し、それをエネルギーとして活用します。これが糖質制限ダイエットで痩せると言われる2つ目の理由です。
糖質制限ダイエットのやり方
糖質制限ダイエットでもっとも重要なのが糖質の摂取量を減らすことですが、やみくもに糖質の量を減らすのは間違った方法。
そこで、ここでは正しい糖質制限ダイエットのやり方を紹介していきます。
糖質は全体のカロリーの20~40%を目安にする
糖質制限ダイエットを行うにあたって気になるのが、糖質摂取量の目安。
厚生労働省が定める基準では、糖質(炭水化物)の摂取量は20~40%にとどめるのが理想とされ、糖質を厳しく制限する方でも最低でも20%以上の糖質の摂取が望ましいと考えられます。
1日のカロリーを1,500kcalに設定した場合、糖質摂取量の目安は75~225gとなります。
糖質の摂取量は徐々に減らす
糖質制限ダイエットを行うにあたって、多くの人がやってしまいがちなのが糖質の摂取量を大幅に減らしてしまうこと。
大幅に糖質摂取量が減ると、体がエネルギー不足に陥り、エネルギーを補うために脂肪だけでなく筋肉の分解も促進してしまいます。また、空腹感を感じやすくなり、日常生活に支障をきたす可能性も。
ダイエットは継続して行うのが基本なので、糖質制限ダイエットを行うときは糖質を緩やかに減らしていき、自分が継続的に取り組めるスピードで行うようにしましょう。
脂質をしっかり摂る
糖質制限中は脂質がメインのエネルギー源になります。
そのため、脂質が十分に摂取出来ていないと筋肉の分解が促進されてしまうので、しっかりと脂質を摂るように心がける必要があります。
ただ、脂質は糖質やたんぱく質と比べて2倍以上のカロリーがあるので、カロリーオーバーにならないように意識しましょう。
たんぱく質の摂取を忘れずに
たんぱく質は筋肉の材料となる重要な栄養素です。
先ほど述べたように、糖質制限中は脂肪だけでなく筋肉も分解されてしまうため、たんぱく質の摂取も欠かせません。
脂質と比べてカロリーは半分以下なので、たんぱく質をしっかり摂ることでカロリーを抑えながら満腹感を満たすこともできます。
糖質制限中に食べてもいい食品は?
ここでは糖質制限中に食べてもいい食品を紹介していきます。
ダイエット中に何を食べればいいのかわからない。そんな方はぜひ参考にしてください。
チーズやバター、油などの脂質
糖質制限中は糖質が不足した状態になるので、チーズやバター、油に含まれる脂質の摂取が欠かせません。
食材としては、ナッツやえごま油、オリーブオイルなど、良質な脂質が摂れるものを中心に選ぶのがおすすめです。
肉や魚、卵などのたんぱく質源
お肉や魚、卵、大豆などのたんぱく質を多く含む食品は、糖質が低い傾向にあります。
また、糖質制限中はたんぱく質の摂取が欠かせないので、積極的に取り入れるようにしましょう。
おすすめ食材としては、赤身の牛肉や脂質の少ない豚肉と鶏肉、卵、豆腐などです。
野菜やきのこなどの食物繊維
野菜やきのこには豊富な食物繊維が含まれ、満腹感を感じやすくなるだけでなく、腸内環境の悪化を防ぐ上でも欠かせません。
また、野菜には脂肪の分解を促進するビタミンも豊富に含まれているので、積極的に摂取するようにしましょう。
特にトマトには脂肪燃焼を促進する成分が含まれることが報告[3]されており、ダイエット中は特に積極的に食べたい野菜です。
糖質制限中に食べない方がいい食品は?
糖質制限中は可能な限り避けた方がいい食品もあります。
ここではそんな食べない方がいい食品を紹介していきます。
お米やパン、麺などの主食
お米やパン、麺などには多くの糖質が含まれています。そのため、糖質制限中は可能な限り避けるのが無難です。
しかし、主食がどうしても食べたいときがあるのも事実。そんなときは、糖質の少ない低糖質パンやロカボ麺などを活用してみましょう。また、血糖値の上昇が緩やかな低GI食品を活用するのもおすすめです。
じゃがいもやバナナなど糖質を多く含む野菜と果物
じゃがいもやかぼちゃ、バナナなど、野菜や果物の中には糖質を多く含んでいるものもあります。
果物に関してはイチゴやりんごなど、意外にも糖質が少ないものもあるので、甘いものが食べたくなった時に活用してみましょう。
焼肉のたれや砂糖などの糖質を多く含む調味料
炒め物や煮物などで使う調味料。調味料は意外にも多くの糖質を含んでいることをご存じでしょうか?
注意すべき調味料としては、ソースやケチャップ、焼肉のたれなどがあります。普段何気なく使っている調味料も、調べてみたら糖質が多かった!ということも少なくありません。
調味料を使う際は成分表示をチェックし、糖質の少ないものを活用しましょう。
デザートやお菓子などの甘いもの
糖質制限中はデザートやお菓子などの甘いものは避けるようにします。デザートやお菓子には砂糖が多く使われているため、中毒性が高く、糖質制限中に食べてしまうとついついたくさん食べたくなってしまいます。
もし、甘いものが食べたくなったときは、高カカオチョコレートやフルーツを活用しましょう。
また、人間の体では吸収されないエリスリトールやラカンカなどの甘味料を活用すれば、糖質制限中でも糖質を気にせずに甘いものを楽しむことができます。
糖質制限にぴったりなおすすめレシピ5選
糖質制限を始めたいけど、どんなものを食べればいいのかイメージが湧かない。
そんな方にぴったりな糖質制限レシピ5選を紹介していきます。普段の献立に置き換えてぜひ活用してください。
簡単でダシいらず!大豆のトマトスープ
栄養豊富な野菜がたっぷり入った大豆のトマトスープ。糖質制限中にしっかり摂りたい野菜を補え、満足感も感じられるレシピです。
ダシを使用しないで作れるので、その手軽さも魅力。メニューにスープは欠かせない!そんな方はぜひ試してみては?
仕上げのMCTオイルが決め手!サラダチキン
たんぱく質が不足しているかも。
そんなときにピッタリなのがMCTオイルで仕上げるサラダチキン。
MCTオイルに漬けることでジューシーな仕上がりになり、鶏むね肉のパサパサ感を感じないレシピになっています。
酸味がクセになる!オリーブオイルレモンドレッシングサラダ
簡単に作れてヘルシーな味わいになるオリーブオイルレモンドレッシング。
糖質制限中に調味料で余計な糖質を摂りたくないときにとても重宝します。
サラダのみならず、お肉やお魚にかけてもOK。幅広い料理に活用できるレシピです。
お酢でサッパリ!玉ねぎ酢で作る豚肉の生姜焼き
豚肉の脂っこさをお酢でサッパリさせた玉ねぎ酢で作る豚肉の生姜焼き。
お酢のチカラでお肉の臭みを取りつつ、柔らかな仕上がりになっています。
糖質制限中の高タンパク質食にもってこいのレシピです。
エリスリトールで糖質オフ!牛すき煮込み
糖質制限中でも甘辛いおかずが食べたい!そんなときにピッタリなのがエリスリトールを使った「牛すき煮込み」。
お肉と野菜の美味しさがグッと引き立つ煮込み料理です。
牛すき煮で使用しているエリスリトールは1gあたり約0.2kcal、砂糖の約75%の甘さがある天然甘味料。糖質制限中でも糖質を気にせず使える優れものです。
外食で糖質制限する方法
糖質制限中でも外食をする機会は多くあると思います。
そんなときは以下の3つのポイントを意識することで糖質制限中でも外食を楽しむことができます。
ベジファーストを意識する
ダイエットの基本であるベジファースト。糖質制限中もベジファーストを心がけるのが大切です。
ベジファーストは文字通り食事の最初に野菜を食べること。これを実践することで満腹感を満たし、余計なものを食べ過ぎてしまうことを防ぐことができます。
順番としては野菜→たんぱく質・脂質→糖質の順番を意識しましょう。
たんぱく質を多く含むものを中心に選ぶ
たんぱく質を豊富に含む食品を意識して選ぶことで、糖質制限中の筋肉の分解を最小限に抑えることができます。
また、たんぱく質は良質な脂質を含む魚や完全栄養食と言われる卵、高タンパク質で糖質の少ない肉など、糖質制限にピッタリな食材が豊富にあります。
選び方としては、魚を中心に、お肉や卵を選ぶようにしましょう。魚に含まれるEPAやDHAには、脂肪燃焼を促進する働きがあると言われています。[4]
調理方法を意識する
脂質が摂れるから、揚げ物も大丈夫。そう思っている方は注意が必要です。
揚げ物は非常にカロリーが高いため、知らず知らずのうちにカロリーを大幅にオーバーしてしまう危険性があります。また、揚げ物の衣には糖質を多く含む小麦粉や片栗粉が利用されているので、糖質を余分に摂取してしまう可能性も。
基本的には焼きや蒸し、茹でなどで調理されたものを選び、味付けはタレやソースよりもシンプルな塩こしょうで味付けされたものを選ぶようにしましょう。
コンビニで糖質制限する方法
手軽に活用できるコンビニにはたくさんの糖質制限中にピッタリな食材があります。
その中でも特におすすめなのがサラダチキン。糖質がほとんど含まれておらず、低カロリーなのが魅力です。その他にも焼き鳥や焼き魚、ナッツ、豆腐、サラダ、スープなどもおすすめ。
また、主食を摂りたいときはブランパンを活用することで糖質を減らしながらも、満足感を得ることができます。
スタッフ厳選!糖質制限中にピッタリなおすすめ商品
低カロリーだからダイエット中に最適!有機にごりリンゴ酢
リンゴ酢はりんご果汁を樽の中でじっくりと熟成させて作られたお酢のこと。
完全無添加で作られるかわしま屋のリンゴ酢はりんごの豊かな風味とクセのないスッキリとした味わいが特徴です。
また、リンゴ酢に含まれる酢酸には血糖値の上昇を抑制する働きが報告[5]されており、糖質制限中の飲み物としてうってつけなアイテムです。
イタリア産 有機にごり リンゴ酢 1000g(1000ml)| 無添加・無ろ過・発酵助剤不使用のアップルサイダービネガー -かわしま屋-_t1
リンゴ作りに最適な気候で名高いイタリア最北のトレンティーノ地方で有機栽培された最高品質のリンゴのみを用いて発酵させた、ほのかな甘みとまろやかな深みが理想的です。添加物を一切加えていない、本物のリンゴ酢をお楽しみください。
1000 円(税抜)
砂糖の代用として活躍!有機エリスリトール
エリスリトールは砂糖の代用として利用される糖アルコールです。糖アルコールとはトウモロコシのデンプンを発酵させて作られ、合成甘味料とは違って天然の材料を元に作られています。
エリスリトールの特徴は、カロリーゼロで血糖値やインスリンの分泌に影響を与えずに、砂糖のような甘さを感じられること。
糖質制限中にどうしても甘いものが食べたい!そんなときに活用したいアイテムです。
有機エリスリトール 600g カロリーゼロの天然甘味料 とうもろこしからできた希少糖-かわしま屋-_t1
とうもろこし由来の天然の糖アルコール。カロリーゼロなので糖質制限中の砂糖の代わりにお使いいただけます。
1000 円(税抜)
4種の良質な植物オイルをブレンド!有機バランスオイル
有機バランスオイルは良質な植物油をブレンドしたかわしま屋オリジナル商品。
健康を考えた脂肪酸バランスで、忙しくて油の使い分けができない方やオメガ3を摂取したい方におすすめ。糖質制限中は脂質をエネルギー源とするため、バランスのとれた脂質の摂取は欠かせません。
生でも加熱でも利用できるので、糖質制限中の油としてぜひ活用してみてください。
【リニューアル発売】有機バランスオイル450ml(430g)|理想的な脂肪酸バランス 良質で栄養豊富な植物油をブレンドーかわしま屋_t1
いつものオイルに置き換えて使うことで、偏って摂取しがちな油の栄養を簡単に整えることができます。有機植物油だけを使っているので安心安全。独自のブレンドでクセの少ない風味に仕上げています。
2204 円(税抜)
糖質制限には3つのデメリットも
糖質制限はメリットがある反面デメリットもあります。
ここでは糖質制限を行う上で知っておくべきデメリットを3つ紹介していきます。
糖質が不足してボーっとしてしまう
糖質は脳のエネルギーにもなる栄養素です。そのため、糖質が極端に減ることで頭がボーっとする、集中力が続かない、イライラするなどの症状が出る場合があります。
特に仕事や学業に支障をきたす可能性があるので、そのような症状が出た場合は無理に続けず他のダイエット方法を選択するようにしましょう。
便秘になりやすい
糖質制限中はたんぱく質を多く摂取するため、腸内環境が悪化したり便秘になったりする可能性が高くなります。
そのため、糖質制限中は食物繊維の摂取を欠かさず行い、野菜や海藻類も積極的に摂るようにしましょう。
リバウンドの危険性がある
糖質制限を行うことで体はエネルギーが不足した状態になっています。糖質制限後に急激に糖質を摂ってしまうと、体がここぞとばかりに脂肪として蓄積するようになります。
また、糖質制限中に筋肉が分解されたことによる基礎代謝の低下も相まってリバウンドが促進されてしまいます。
糖質制限後のリバウンドを防ぐには、糖質を少しずつ摂取するようにし、徐々に慣らしていくことが大切です。
糖質制限のQ&A
- 糖質制限で痩せない理由は?
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糖質というとご飯やパン、麺などに目がいきがちですが、じゃがいもやかぼちゃ、バナナ、調味料といった食品にも多く含まれています。知らず知らずのうちに糖質を多くとっている場合があるので、一度食べている食品をチェックするのがおすすめです。
- 糖質制限をしたら便秘になった
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糖質制限中は主食となる穀類を抑えることに加え、たんぱく質を多くとる食事になります。これによって腸内環境が悪化し、結果的に便秘になってしまったと考えられます。糖質制限中は食物繊維をしっかりと摂り、便秘対策を行うのも欠かせません。
- ケトジェニックダイエットと糖質制限は何が違う?
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糖質制限よりも厳しいのがケトジェニックダイエットです。ケトジェニックダイエットでは1食当たりの糖質量を20g以下に設定し、極度の低糖質状態にすることでケトン体の合成を促し、脂肪の分解を促進させるといった狙いがあります。
- 朝食で糖質制限を行っても大丈夫?
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朝食で糖質制限を行っても特に問題はありませんが、エネルギー源となる脂質と筋肉の材料になるたんぱく質、腸内環境を維持するための食物繊維をしっかりと摂るように心がけましょう。
- 筋トレ中の糖質制限で気をつけることは?
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糖質制限中に限らず、ダイエット中は筋肉が分解されやすい状態になります。そのため、エネルギーとなる糖質は最低限摂取し、たんぱく質が不足しないように意識することも大切です。
正しい糖質制限を行おう!
糖質制限は糖質の摂取量をコントロールする食事方法です。
糖質制限を行う際は極端な糖質制限を行わず、正しい方法で糖質制限を行うことが大切。
また、無理をして体調を崩してしまわないように意識し、継続的に続けられるよう、自分のペースで取り組みましょう。
参考:
[1]James J DiNicolantonio 1, James H O’Keefe 1, William L Wilson Sugar addiction: is it real? A narrative review,Br J Sports Med. 2018 Jul;52(14):910-913.
[2]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
[3]トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認
[4]魚油摂取は交感神経を介して、「脂肪燃焼細胞」を増やす-「魚油」の効果で体脂肪燃焼を促す新メカニズムを解明
[5]食酢の多彩な効用