【油の酸化とは?】保存方法や体への影響を解説
「油の酸化とは」そもそも、どのような状態でしょうか?
日頃から体にいい油を摂りたいと思っていても、油の保存方法によって知らず知らずのうちに油の質が変化したり、体への影響があるなら、先ずはその点を知りたいものです。
この記事では、油の酸化につて保存方法や体への影響について解説します。
油の酸化とは
油が酸素に触れることで反応して起こる変化を「油の酸化」と言います。
酸素以外に油を劣化させる要因として光や熱があります。いずれも油と結びつくことで酸化や劣化が促進されることで油の品質は低下します。
油が酸化(劣化)する要因
日光・蛍光灯 | 光は油に含まれる色素物質(クロロフィルなど)仲介役となって油の酸化を促進します。 |
酸素 | 空気中や容器内の酸素と油が接触する事で油の酸化を促進します。 |
加熱 | 油は高温になることで、油に含まれる脂肪酸に熱重合(ねつじゅうごう)や、熱分解(ねつ分かい)といった変化が生じることで酸化を促進します。 |
この他に油が酸化(劣化)する原因としては、水や水蒸気によっておこる油の分解の原因ととなる場合や、金属によって油の酸化を促進する場合などもあります。
油の保存方法
油の購入時に気をけたいこと
最近では、市販の油もボトルも空気からの酸化を防止できるように、ボトルにも工夫されています。油のボトルのタイプは様々ですが、よく目にするのは、遮光瓶やフィルムで覆っているタイプ、二重構造になったフレッシュボトル、なども登場しているので油選びの一つの指標にしてもよいでしょう。
開封前の油の保存で気をつけたいこと
他の調味料と同様に、ストックしておく機会も多い油。開封前から気をつけたいのが「光」です。日光や蛍光灯の光が直接当たる場所に置くことは避けましょう。油のボトルが無色透明の場合だと、光を遮ることができないので注意が必要です。
開封後の油の保存で気をつけたいこと
開封した油は、光に加えて酸素からも影響を受けるので酸化が進みやすくなります。 開封後も、使った後はキャップをしっかり閉めて、光に当たらないシンクの下やBOXに保存するのが最適です。
また、キッチンのインテリアを整えたい理由などから、油を購入時とは別の容器などへ詰め替える場合があると様ですが、残念ながら酸化を促進する要因となるためはお勧めできません。
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油の酸化が気になる…使える期間は?
正しい保存方法を守った上での話ですが、賞味期限や容器に関わらず、2ヵ月ほどを目安にして使うとよいでしょう。
油の種類よって気を付けたい保存方法
<オリーブオイルの保存方法>
エキストラバージンオリーブオイルの最適な管理温度は、約15℃〜25℃以下とされています。
光に弱いため、窓際などに置くことも絶対にNGです。台所の流しの下など、冷暗所で保管がオススメです。開封後は、なるべく早めに使用し1〜2ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。
<グレープシードオイルの保存方法>
抗酸化ビタミンであるビタミンEは、オリーブオイルよりも豊富に含まれていますので、保存する際も酸化しにくいので、ある程度長い期間保存することができます。遮光性の瓶を選んでいない場合、使用しないときは光の当たらない場所で保存すると良いでしょう。
<えごま油の保存方法>
光のあたらない冷暗所で保存・冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
えごま油は冷凍保存ができます。冷凍したえごま油をお使いになる場合は冷蔵庫に一晩おくなどし、時間をかけて自然解凍させてください。ただし、解凍をする際に時間をかけて解凍する時に酸化は進みます。また、長期の冷凍は冷凍焼けを起こし、品質低下にも繋がるので、基本は開封後はできるだけ早く使い切ることがおすすめです。
<ごま油の保存方法>
ごま油は、食用油のなかでも酸化しにくい油ですが、しっかりフタをして、なるべく早く使いきるようにしましょう。
流しの下や戸棚の暗いところなど湿気や熱のこもらない場所で、常温保存(20℃程度)で品質には問題ありません。
<ココナッツオイルの保存方法>
ココナッツオイルは常温で保存できます。温度によって溶けたり固まったりしますが、それで品質が劣化することはないといわれています。冷蔵庫などで保存すると固まってしまうので、常温保存が使いやすいでしょう。
酸化した油を食べるとどうなるの?
油の保存方法で油の酸化を気にする以外に、
私たちの食生活の中で「油が酸化した状態」を思い浮かべ易いのは、揚げ物に油ではないでしょうか?
酸化した油は、消えにくい細かい泡が出る、調理時に不快なにおいがする、色が濃くなる、粘りがでる、などの特徴があります。このような酸化した油で調理した揚げ物などを食べたることで気分が悪くなったり、胸やけをする場合があります。臭いや粘りがある油では、下痢・嘔吐・腹痛の症状が出ることがあります。将来的には動脈硬化・肝障害・認知症などを引き起こすリスクになります。
油の酸化についてのQ&A
- 「油の酸化」とはどういうことですか?
-
光・熱・空気などによって酸素と油が反応して起こる変化のことです。
- 酸化した油を食べるとどのような影響があるの?
-
酸化した油で調理した揚げ物などを大量に食べたりすることで気分が悪くなったり、胸やけをする場合があります。臭いや粘りがある油では、下痢・嘔吐・腹痛の症状が出ることがあります。将来的には動脈硬化・肝障害・認知症などを引き起こす原因になります。
- 良い油を選ぶコツはありますか?
-
油は製造方法もひとつの目安になります。油は酸化や劣化の確率が低いとされる一番搾りや溶剤を加えずに抽出した油や冷温圧搾(コールドプレシュ)の油を選ぶとよいでしょう。
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