カメリナオイルとは|美容や健康への効果とおすすめの使い方
健康効果や美容効果に注目が集まっている、カメリナオイルをご存知でしょうか。カメリナオイルは、アブラナ科の植物の種子から作られる、使いやすく栄養価の高い油です。
カメリナオイルの特徴は、美肌や美容、健康にとても大切な成分・オメガ3脂肪酸を豊富に含んでいる点。オメガ3脂肪酸は一般的な油や調味料にはあまり入っていないため、不足しがちな成分ですが、カメリナオイルを習慣にすれば手軽にオメガ3脂肪酸が補給できます。
この記事では、カメリナオイルの効果や成分、おすすめのレシピを紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
カメリナオイルとは?
カメリナオイルとは、カメリナ・サティバと呼ばれるアブラナ科の植物の種を絞って作られた油です。ヨーロッパや中央アジアが原産とされる植物で、主にヨーロッパや北アメリカなどで生産されています。寒さに強く、農薬や化学肥料を使わなくても育つため、環境に優しい植物です。
カメリナオイルの成分
カメリナオイルは、美容や健康に嬉しいオメガ3脂肪酸がたっぷり入った油です。通常、オメガ3脂肪酸は加熱すると酸化しやすく、効果が半減してしまいます。しかし、カメリナオイルはビタミンEやポリフェノールなどの抗酸化成分も多く含むため、加熱しても酸化しにくく、オメガ3脂肪酸をしっかり摂取できるのです。さらに、オメガ6やオメガ9も理想的なバランスで含まれています。カメリナオイルの主な成分について、詳しく見ていきましょう。
オメガ3脂肪酸
カメリナオイルの最大の特徴は、オメガ3脂肪酸の含有量が高いことです。オメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにしたり、コレステロールを下げたり、炎症を抑えたりする効果があります。また、美肌や美容にも欠かせない成分です。カメリナオイルには、アルファリノレン酸という種類のオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
オメガ6脂肪酸
カメリナオイルには、リノール酸という種類のオメガ6脂肪酸が含まれています。オメガ6脂肪酸は、細胞膜の構成要素やホルモンの原料となります。しかし、過剰摂取すると炎症を引き起こす可能性があります。そのため、オメガ3脂肪酸とのバランスが重要です。
オメガ9脂肪酸
カメリナオイルには、オレイン酸やイコセン酸という種類のオメガ9脂肪酸が含まれています。オメガ9脂肪酸は、血圧や血糖値を下げたり、動脈硬化を予防したりする効果があります。また、加熱に強く酸化しにくい性質も持っています。
これらが、カメリナオイルの主な成分です。カメリナオイルは、「オメガ3:オメガ6:オメガ9」を理想的な割合の「2:1:2」で含んでいます。とてもバランスのよい油ということが分かりますね。
カメリナオイルと亜麻仁油・エゴマ油の違いは?
亜麻仁油やエゴマ油も、オメガ3脂肪酸を多く含むオイルです。カメリナオイルと異なる点は原料とその性質です。まず、原料については、それぞれカメリナオイルはカメリナ・サティバの種子、亜麻仁油はアマという植物の種子、エゴマ油はエゴマの種子となっています。また、亜麻仁油やエゴマ油は加熱に弱いため、生で食べるのがおすすめですが、カメリナオイルは加熱に強いので、炒め物や揚げ物などの加熱調理にも使えます。
カメリナオイルの効果・効能
カメリナオイルを摂取することにより、主に以下のような効果が期待できます。
- アレルギー性疾患の改善
- 美肌効果
- 脳の働きを向上させる効果
- 動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、高血圧などの予防効果
これらの効果は、カメリナオイルに含まれている「オメガ3脂肪酸」の働きによるものです。
オメガ3脂肪酸を多く摂ることで細胞膜は柔軟になります。 それにより血管もしなやかになり、血液がスムーズに流れて病気の予防につながります。
また細胞がやわらかいと肌もふっくらと弾力を保ち、栄養素をスムーズに取り込むことができるため、細胞はますます元気になり美肌につながるのです。
カメリナオイルには、ビタミンA (βカロテン)やビタミンE、植物ステロールも豊富に含まれています。特にビタミンEはオリーブオイルの約5倍以上含まれていると言われています。
※参考文献:オメガ3脂肪酸から産生される抗炎症性脂質メディエーター(最前線)
カメリナオイルにデメリットはある?
カメリナオイルが魅力的な油だということが分かりましたが、デメリットはあるのでしょうか?
・一般的な油と比べると高価
・味にクセがあると感じる場合がある
強いてあげるならばデメリットは、この2点です。味はナッツのような風味で苦みはなくさっぱりとしていますが、クセがあると感じる人もいるようです。味や香りに抵抗を感じる場合は、料理に使うのがおすすめです。
カメリナオイルの使い方
カメリナオイルは、酸化しにくく加熱調理にも耐えられるため、サラダやドレッシングだけでなく、炒め物や揚げ物など幅広い料理に使えます 。こちらでは、カメリナオイルを使ったおすすめのレシピや使い方をご紹介します。
カメリナオイルを使ったレシピ
カメリナオイルで作る、ナスの揚げ浸し
材料
- ナス 2 本
- カメリナオイル 適量
- ★お酢 大さじ 1
- ★醤油 大さじ 1と1/2
- ★みりん 大さじ 1と1/2
- ごま 適量
作り方
- ナスを食べやすい大きさに切り、水にさらします。
- ナスの水気をさらし布やキッチンペーパーなどで摂ります。
- フライパンに0.5㎝ほどカメリナオイルを入れて、ナスを揚げ焼きにします。
- ナスに火が通ったら、★印の調味料を全て加えて味を染み込ませます。
- 火からおろしてお皿に盛り付けたら、お好みでごまや刻んだ小ネギなどをちらします。
カメリナオイルで作るだし巻き卵
材料
- 卵 3 個
- だし汁 70 cc
- カメリナオイル 小さじ 1と1/2
- 醤油 小さじ 1/4
- みりん 小さじ 1弱
作り方
- ボウルに卵を入れて溶きほぐし、調味料を加えて混ぜ合わせます。
- 熱した卵焼き器にカメリナオイルを入れて、卵焼きを作ります。
コツ・ポイント
カメリナオイルとレモンで、鮭のシンプルグリル
材料
- 鮭 2 切れ
- カメリナオイル 大さじ 1
- レモン汁 大さじ 1
- 塩コショウ 少々
作り方
- 鮭に塩とコショウをふり、カメリナオイルとレモン汁をまぶします。
- 200℃に予熱したオーブンで15分間焼きます(お好みの野菜を一緒に焼いてもおいしいです)。
- 焼きあがったら、お皿に盛りつけてできあがりです。
ヘルシーで美味しい!カメリナオイルを使った和風パスタ
材料
- スパゲティ 200 g
- カメリナオイル 大さじ 2
- 醤油 小さじ 2
- 塩(スパゲティをゆでる) 適量
- きざみ海苔、大葉 適量
作り方
- スパゲティを表示通りにゆで、ざるにあげて水を切ります。
- フライパンにカメリナオイルを熱し、茹でたスパゲティを入れて油が馴染むまで中火で炒めます。
- 醤油を加えてさらに少し炒めて馴染ませます。
- お皿に盛り付け、トッピングに海苔と大葉を散らして完成です。
カメリナオイルは犬にあげても◎
カメリナオイルは、犬の健康を守るためにも効果的です。カメリナオイルに含まれる、オメガ3脂肪酸やビタミンEなどの栄養素は、犬の体にさまざまな効果があります。例えば、皮膚や毛並み、関節や筋肉の可動域、免疫力や消化器系などにプラスの作用をもたらすとされています。1日の投与量の目安は、健康状態によっても異なりますが、犬の体重10キロ当たり小さじ1杯程度となっています。
※参考文献:共立製薬株式会社「【犬編】第1回:栄養素|ペットの食事学」
「カメリナオイル」についてのQ&A
- カメリナオイルとは何ですか?
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カメリナオイルとは、カメリナ・サティバと呼ばれるアブラナ科の植物の種を絞って作られた油です。オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸をバランスよく含み、美容や健康効果が高いオイルとして注目を集めています。
- カメリナオイルはどのような効果が期待できますか?
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カメリナオイルには、体に必要なオメガ3・オメガ6・オメガ9という不飽和脂肪酸がバランスよく含まれています。これらの脂肪酸は、血液をサラサラにしたり、コレステロール値を下げたり、血圧を正常に保ったりする効果があります。また、カメリナオイルにはビタミンEやβカロテンなどの抗酸化成分も豊富で、老化防止や美肌効果も期待できます。
- カメリナオイルにはどのようなデメリットがありますか?
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カメリナオイルには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。まず、カメリナオイルは日本ではまだあまり普及していないため、入手しにくい点です。また、価格も他の食用油と比べて高めです。さらに、カメリナオイルはナッツのような独特の香りと味がするので、好みが分かれることもあります。
- カメリナオイルはどのような料理に使えますか?
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カメリナオイルはそのままサラダやパンにかけても美味しいですが、加熱調理にも使えるので、色々な料理に活用できます。例えば、カレーやシチューなどの煮込み料理に加えるとコクが出ますし、フライパンや鍋で炒め物や揚げ物をすると香ばしさが増します。また、マヨネーズやドレッシングなどの調味料作りにも使えます。
- カメリナオイルはどのように保存すればよいですか?
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カメリナオイルは開封後でも常温で保存できます。しかし、紫外線や高温・高湿度の場所での保管は酸化を促進する原因となるので、避けるようにしましょう。また、遮光性のある容器に入っている商品を選ぶと、品質を長持ちさせることができます。開封後は早めに使い切ることをおすすめします。
- カメリナオイルと亜麻仁油やエゴマ油などの他の植物油との違いは何ですか?
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カメリナオイルと亜麻仁油やエゴマ油は、共にオメガ3系オイルと呼ばれる食用油です。しかし、それぞれに特徴があります。亜麻仁油やエゴマ油はオメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を多く含んでいますが、カメリナオイルはα-リノレン酸だけでなく、他のオメガ3脂肪酸のEPAやDHAも含んでいます。EPAやDHAは血管を柔らかくしたり、脳機能を高めたりする効果があるとされています。また、亜麻仁油やエゴマ油は熱に弱く酸化しやすいため、加熱調理に向きませんが、カメリナオイルはビタミンEやβカロテンなどの抗酸化成分が豊富で酸化しにくく発煙点が高いため加熱調理にも使えます。