金山寺味噌の作り方&食べ方は?簡単レシピもご紹介!

金山寺味噌

甘辛く日本人の大好きな味で、ご飯のお供にもお酒のお供にもぴったりの「金山寺味噌」。
実は普通の味噌よりもずっと手軽に、ご家庭でも作ることができるんです!

今回は、金山寺味噌の簡単な作り方とおすすめの食べ方、金山寺味噌を使ったレシピをご紹介します。

金山寺味噌とは

金山寺味噌とは

金山寺味噌(径山寺味噌)は、調味料としてではなくそのまま食べる「なめ味噌」の一種。
日本における発祥の地は和歌山県といわれ、元々はお坊さん達が夏野菜を冬に食べるための保存食だったそう。和歌山のほか、静岡、千葉などでも生産されています。

大きな特徴は「野菜が入っている」こと!
金山寺味噌は、煎って割った大豆と麦や米の麹のほか、きゅうりやなすなどの夏野菜、またショウガやシソ、山椒などの香味野菜を加えて作られます。

一般的な味噌よりも糖質量は多めで塩分は控えめ。野菜由来の栄養成分も含んでいます。
味噌と同様、抗酸化作用のあるサポニンや骨を丈夫にするイソフラボンなどを含み、身体に嬉しい効能が盛りだくさんです。

味は甘みが強く、野菜の食感や香りも加わって「おかず」感が強いのが特徴。
味噌汁に使う味噌とは異なり、塩辛さが少なくマイルドな味わいです。

もろみ味噌と金山寺味噌の違いは?
「なめ味噌」といえばもろみ味噌、という方も多いのでは?
もろみ味噌と金山寺味噌との一番の違いは「野菜が入っているかどうか」。もろみ味噌にもさまざまな作り方がありますが、基本的には野菜は含まれておらず、金山寺味噌と比較すると調味料的に使われることが多いようです。

金山寺味噌の簡単な作り方

熟成期間が短く、仕込んだ後短期間で食べられるようになる金山寺味噌。
煎って割った大豆と麦や米を蒸し、種麹をふって作られる「金山寺麹」から作られるのが伝統的な製法ですが、今回はご家庭でも簡単に作れる方法をご紹介します。

金山寺味噌

米や麦、豆の麹のほか、夏野菜、香味野菜を加えて作られる、そのまま食べる「なめ味噌」の一種です。
4.34 from 6 votes
調理時間 30 mins
材料(人分) 4

必要な道具

  • 清潔なボウル
  • 蓋つきの清潔な保存容器
  • 食品用ラップ
  • 重し(1kgの塩がおすすめ)

材料
  

  • 米麹 300 g
  • 麦麹 300 g
  • 豆麹 300 g
  • 夏野菜、香味野菜(なす、きゅうり、みょうが、大葉など) 450
  • 砂糖 300 g
  • 140 g
  • 本みりん(大さじ3) 45 ml

作り方
 

  • 保存容器を焼酎やアルコールなどで拭いておきます。
  • 野菜を小さく切ります。料理に使ったときに馴染みやすい味噌にしたい場合はみじん切りに、ごろごろとした食感を楽しみたい場合は少し大きめに切ります。
  • 米麹、豆麹、麦麹をボウルに合わせ、砂糖、塩を入れて手のひらでしっとりと混ぜ合わせます。
  • さらに本みりんを入れ、混ぜ合わせます。
  • 1の野菜を加え、全体をよく混ぜ合わせて保存容器に詰めます。
  • 上から押してしっかりと空気を抜き、ラップをかぶせて重しをのせ、蓋をします。
  • 直射日光の当たらない場所で常温保存します。季節によりますが、2週間~2ヶ月ほどで美味しく食べられます。
このレシピのキーワード 麦麹, 豆麹, 米麹, 麹
さらに麹から手作りしたい方は…
さらに手作りにこだわる方は、自家製の麹から金山寺味噌を仕込んでみるのもおすすめ。

乾煎りして半割にした大豆と米と麦を浸水させて蒸し、種麹をかけて保温し…と手間はかかりますが、出来上がりの喜びとおいしさは格別です。

かわしま屋では金山寺味噌用にぴったりの麹ができる金山寺味噌用の種麹も取り扱っています。

金山寺味噌の保存と賞味期限

賞味期限

元々は夏野菜の保存のために作られたという金山寺味噌ですが、近年は塩分控えめでうす味のものも多く、保存性は商品によってまちまちです。

今回ご紹介した手作り金山寺味噌は塩分濃度が高めですが、熟成の間にアルコール臭がしたり(酵母が増殖している状態)、酸味が強くなってきたり(乳酸菌が増殖している状態)した場合は、冷蔵庫で保管するとよいでしょう。味の変化を抑えられます。

金山寺味噌、おすすめの食べ方は?

そのまま食べられる金山寺味噌ですが、「おいしそうだけど馴染みがなくて…」「どうやって食べたらいいのか分からない」という方も多いのでは?
金山寺味噌のシンプルで美味しい食べ方をご紹介します。

1. 野菜×金山寺味噌

野菜

コクのある金山寺味噌は、さっぱりとした野菜と合わせるのにぴったり。
定番の「もろきゅう」や焼きナス、じゃがいもなどにのせていただくほか、ナムルや白和えのようにごまと合わせて和え物に使ったり、野菜や厚揚げの炒め物に使ったりと活用の幅は広いです。

2. お酒×金山寺味噌

お酒

とにかくお酒と相性がよい金山寺味噌。
甘みや塩気だけでなく香味野菜の香りも効いており、日本酒や焼酎のアテにぴったりです。
そのままチビチビといただくほか、おつまみの冷や奴にのせたり、焼いた油揚げに塗ったりするのもオススメ。
一味唐辛子などを混ぜてピリッとさせてもいいですね。

3. おにぎり×金山寺味噌

おにぎり

ご飯と相性抜群の金山寺味噌。おにぎりの具にしても美味しくいただけます。
かつおぶしや梅干し、チーズなどと混ぜて真ん中に入れてもよいですが、おにぎりに塗りつけてトースターなどで焼き、焼きおにぎりにするのもおすすめ。
いつもの味噌よりも満足感のある味わいが楽しめます。

金山寺味噌を使ったレシピ

作った金山寺味噌、たくさん活用したい!という方のために、普段の食卓で活躍するレシピを考えました。和え物、炒め物、ドレッシングやソースなど、さまざまな料理に活用してみてください。

金山寺味噌で豚肉の生姜焼き

甘辛い味の金山寺味噌は焼き肉のたれなどにぴったり。しばらく漬けてから焼くことでお肉が柔らかくなります。野菜を添えて豚丼にしても。
4.86 from 7 votes
調理時間 10 mins
材料(人分) 2

材料
  

  • 金山寺味噌(大さじ2) 36 g
  • 豚肉(生姜焼き用) 200 g
  • 油(大さじ1) 15 ml
  • 塩、こしょう

作り方
 

  • 豚肉はボウルに入れ、金山寺味噌を加えて揉みこみ、冷蔵庫で数時間寝かせます。
  • 1を常温に戻して、フライパンにサラダ油を熱して入れ、片面ずつ中火で焼きます。
  • 軽く焦げ目がついたらひっくり返し、色が変わったら火を止めて蓋をし、余熱で火を通します。
  • 塩、こしょうで味を整えて出来上がりです。
このレシピのキーワード 麦麹, 豆麹, 米麹, 麹

金山寺味噌の味噌マヨディップ

金山寺味噌の味噌マヨディップ

金山寺味噌ならいつもと一味違ったディップになります。野菜につけていただくのはもちろん、グラタンの上にかけたり、鶏肉に塗って焼いたり、エビマヨにしたりするのもおすすめです。
5 from 4 votes
調理時間 3 mins
材料(人分) 2

材料
  

  • 金山寺味噌(大さじ1) 18 g
  • マヨネーズ(大さじ2) 24 g

作り方
 

  • 金山寺味噌とマヨネーズを1:2の割合で混ぜます。
  • お好きな具材と合わせて調理してください。
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金山寺味噌のマーボーナス風

金山寺味噌のマーボーナス風

マーボーナス風の味付けにした野菜炒め。ピリリとした味つけが金山寺味噌とよく似合います。野菜の種類を変えたり、豆腐を使ったりしてもおいしくいただけます。
3.86 from 7 votes
調理時間 20 mins
材料(人分) 2

材料
  

  • 豚ひき肉 100 g
  • 長ネギ 1/4
  • ナス 3
  • ニンジン 1/2
  • ピーマン 2
  • にんにく(すりおろし) 1
  • しょうが親指大(すりおろし)
  • 金山寺味噌(大さじ1.5) 27 g
  • 豆板醤(小さじ1) 5 g
  • 酒(大さじ1) 15 ml
  • ごま油(大さじ1) 15 ml
  • 塩、こしょう適量

作り方
 

  • ナスとニンジン、ピーマンは縦に切って斜め薄切りにします。長ネギはみじん切りにします。
  • フライパンにごま油を熱し、豚ひき肉と長ネギを炒めます。
  • 火が通ったら、ニンジン、ナス、ピーマンの順に入れて炒め、さらに☆を入れて炒め合わせます。
  • 塩、こしょうで味を調えて出来上がりです。
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金山寺味噌についてのQ&A

金山寺味噌の賞味期限について教えてください。
金山寺味噌の保存方法・賞味期限は塩分濃度などによって異なるため、商品によってさまざまです。手作り金山寺味噌の場合は冷蔵庫で保管し、味や香りの変化に注意しながらご自身で判断してください。
金山寺味噌の由来は?
金山寺味噌の由来については諸説あるようですが、鎌倉時代に覚心という禅僧が中国の「径山寺(きんざんじ)」で習い覚えて日本に持ち帰ったとする説が有力なようです。
賞味期限が切れた金山寺味噌は食べられませんか?
金山寺味噌に限らず、賞味期限は美味しく食べられる期限であり、賞味期限が切れた食べ物がすぐに食べられなくなるわけではありません。味や匂いに変化がなければ食べても大丈夫です。
金山寺味噌を洋風に食べる方法を教えてください。
金山寺味噌はチーズやバターともよく合います。グラタンやドリアにしてもよいですし、ツナなどと合わせてピザに乗せるのもおすすめです。
なぜ和歌山の金山寺味噌が有名なのですか?
鎌倉時代に覚心という禅僧が中国から金山寺味噌の製法を持ち帰った際、紀州の興国寺にその醸造法を伝えたといわれており、現在では興国寺に近い湯浅がその産地として知られています。

金山寺味噌関連のおすすめ商品

ここではかわしま屋のおすすめの商品をご紹介いたします。




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この記事を書いた人

パン作りと温泉をこよなく愛する2児の母。老後は伊豆で大きな犬と暮らすのが夢です。豆乳が好き、猫は苦手。