炊飯器を使った酵素玄米の作り方|炊くときのコツや注意点についても解説

酵素玄米は白米よりも栄養価が高く、噛めば噛むほど甘みが感じられる独特の味わいが魅力です。しかし、「発酵させる手間がかかりそう」「炊飯器で作って本当に美味しくなるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、炊飯器を使って自宅で手軽に酵素玄米を作る方法を詳しく解説します。ぜひ参考にして、酵素玄米作りに挑戦してみてください。
炊飯器を使った酵素玄米の作り方

酵素玄米(発酵玄米)の作り方(炊飯器編)
必要な道具
- ボール
- ザル
- 泡立て器
- 炊飯器(玄米を炊く機能のあるもの)
材料
- 玄米 3 合(450g)
- 小豆 30 g
- 天然塩(塩麹でもOK) 3 g
- 水 適量(炊飯器のメモリに合わせます)
作り方
下準備 玄米と小豆を洗う
- まずは玄米と小豆(乾燥小豆)をボールに入れて、軽く洗います。玄米や小豆についたゴミやホコリなど流しましょう。玄米は最初の水をよく吸収するので一回目の水はすばやく捨てましょう。
- 洗っては水を捨て、また洗って水を捨て、、という工程を3~4回繰り返します。
- 一度ざるにあけて、米のとぎ汁を完全に捨てます。
塩と水を加えて混ぜる
- 塩と水を加えます。水の量は炊飯器のメモリに従って適量を入れてください。
- 泡だて器を使用して、円を描くようによくかき混ぜます。玄米の表面に傷がつくことで、浸水しやすくなり、ふっくらと炊きあがります。
浸水と炊飯
- 炊飯前に1時間ほど、浸水させます。
- 浸水後、炊飯器にセットして炊飯します。炊飯器の玄米モードを使用してください。
保温・熟成
- 玄米が炊き上がったら、軽く混ぜます。
- 保温期間中は、表面が乾燥しないように一日に一回しゃもじを使って大きく全体を返します。乾燥が気になる場合は、ラップや濡れ布巾を表面にかけると防げます。炊飯後、3~4日後が食べ頃です。
動画
コツ・ポイント
塩麹を使用すると塩味にも丸みが出て、でんぷんやタンパク質を分解して、素材の甘味や旨味を引き出してくれます。

炊飯器で酵素玄米を美味しく炊くコツ

炊飯器で酵素玄米を炊くときにポイントを押さえておくことで、仕上がりの風味や食感が格段に良くなります。白米と違い、玄米は硬さや水分量の調節が難しいイメージを持たれがちですが、コツをつかめばそこまで難しいわけではありません。以下で、炊飯器で酵素玄米を美味しく炊くコツについて解説していきます。
炊き上がりの柔らかさや甘みは浸水時間で変わる
炊き上がりの柔らかさや甘みに大きく影響するのが浸水時間です。酵素玄米は玄米を発酵させることで独特の食感と風味を生み出しますが、発酵させる前段階である浸水時間が味の土台を作ります。
浸水が十分でないと玄米が硬く仕上がりやすく、もっちりした食感にはなりにくくいです。特に冬場は水温も低くなるので、浸水を甘く見ていると芯が残った炊き上がりになってしまいます。
一晩、しっかりと浸水させることで、小豆や塩とのなじみも良く、炊き上がり後の香りや旨みがまします。美味しい酵素玄米を作るためにも、浸水時間には気をつけるようにしましょう。
味の決め手は保温温度と時間
酵素玄米作りは、炊き上がった後に保温しながら寝かせる工程があります。この間に発酵が進み、酵素玄米ならではの香りや味わいが育ちます。保温温度と保温時間の管理が甘いと、せっかくの発酵が進まなかったり、逆に高温すぎて雑菌が繁殖したりするリスクが出てきます。
多くの炊飯器の保温温度は約60℃〜70℃程度で、酵素玄米の発酵には適度な温度帯といわれています。とはいえ、機種によっては保温温度が高めに設計されている場合もあります。もし炊飯器の説明書に「長時間保温モード」や「玄米モード」での保温温度が明記されていない場合、メーカーの問い合わせ窓口などで確認すると安心です。
保温期間は24時間から72時間ほどが目安になります。1日目はまだ白米と玄米の中間のような食感、2日目以降から甘みが増し、3日目で旨みがピークに達するのが一般的です。ただし、気温や炊飯器の性能など環境によって変化するので、好みのタイミングを探しつつ味見をするのが最適といえます。保温中は1日1回程度、しゃもじでかき混ぜてあげることで発酵が均一に進み、底のほうだけ過度に湿気がこもる事態も避けられます。

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炊飯器で酵素玄米を作るときの注意点

炊飯器を使った酵素玄米作りは手軽で続けやすい方法ですが、いくつか注意すべき点があります。特に、長時間の保温と衛生管理は見落としがちで、トラブルの原因になりやすい点です。ここで、詳しく解説していきます。
長時間の保温に注意する
酵素玄米は2〜4日間保温し続けることで発酵を進めますが、5日以上保温を続けてしまうと表面が乾燥したり、底がべちゃべちゃになたりします。5日以上保温を続ける場合は冷蔵もしくは冷凍保存し、保温中は1日1回はかき混ぜるようにするのが重要です。
また、炊飯器の機種によっては長時間保温を想定していない場合があります。例として、内蓋のパッキンが長時間の高温状態に耐えられず、劣化が進むこともあるので注意が必要です。機械的な負担だけでなく、保温温度が安定しない機種だと発酵がうまく進まず、酸味が強くなったり、雑菌が繁殖しやすい温度帯に落ちてしまったりする懸念もあります。
もし、お使いの炊飯器が長時間保温に対応していないモデルなら、1日程度の寝かせで止める、いつもより早めに味見をして好みのタイミングで食べきってしまう、というのも良い手段です。
衛生管理に注意する
酵素玄米は白米と違い、長期的に保温しながら食べ進めるのが一般的です。そのため、炊飯器のフタ周辺や内釜のフチについた水滴に菌が繁殖しやすく、場合によっては腐敗の原因になることがあります。特に夏場の気温が高い時期や湿度の高い環境では細菌の活動が活発になりやすいです。
保温中でも1日1回ほど軽くかき混ぜて空気を入れ替えたり、フタ部分にたまった水分をこまめに拭き取ったりすることで、最近の繫殖を防ぐことができます。また、炊飯器の内蓋やパッキンは取り外し、定期的に洗浄して完全に乾かしてから戻すようにするのもおすすめな方法です。
もし、においに違和感を覚えたり、変色や変なぬめりを感じたりした場合は、思い切ってその酵素玄米を廃棄するようにしましょう。食中毒リスクを回避するためにも、怪しいと感じたら口にしないことが大切です。
炊飯器を使った酵素玄米作りのQ&A
- 普通の炊飯器でも酵素玄米は作れますか?
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普通の炊飯器でも酵素玄米を作ることができます。ただし、玄米モードや発芽玄米モードがある機種の方が水加減や炊き時間を自動調整してくれるので、仕上がりの安定感がでます。普通の白米モードしかない炊飯器で作る場合は、浸水時間を長めに取ったり、やや多めに水を加えたりして調節するのがおすすめです。
- 保温時間はどのくらいがベストでしょうか?
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一般的には24時間〜72時間程度が目安といわれています。1日目はまだ玄米らしいプチプチ感が強く、2日目以降からは一層もっちりとした食感と甘みが出てきます。忙しい方はとりあえず1日だけ保温して食べてみるのもアリです。時間が許すなら2〜3日保温して、味の変化を楽しみましょう。
- 炊飯器の中で何日も保温するときの衛生管理方法はありますか?
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フタや内釜についた水滴をこまめに拭き取ること、1日1回程度はしゃもじで全体をほぐして空気を入れることなどを習慣づけると安心です。炊飯器自体もこまめにお手入れし、内蓋やパッキンを定期的に洗浄してください。
- 夏と冬で保温時間を変えた方がいいのでしょうか?
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気温が高い夏場は菌が繁殖しやすく、保温温度との組み合わせで傷みやすくなるケースがあります。炊飯器の保温機能は基本的に一定の温度を保ちますが、外気が高いと内部の湿度も上昇しやすいです。夏は保温期間を1〜2日に短縮するなど、安全面を優先するとよいでしょう。逆に冬は比較的傷みにくいですが、玄米の発酵が緩やかになる場合もあるため、好みに応じて2〜3日寝かせて味を調整してください。
- 炊飯器でどのくらいの量を炊くのが最適ですか?
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最初は2〜3合程度の少量で試してみて、食べるスピードや発酵の進み具合を見ながら調整するのがおすすめです。慣れてきたら多めに炊くなど、ライフスタイルに合わせて変えていくとよいでしょう。
- 炊飯器で作った酵素玄米が固く感じる場合どのような対策方法がありますか?
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固さの原因としては、浸水時間が短い、水分が不足している、発酵が十分進んでいないなどが考えられます。まずは玄米を一晩以上しっかり浸水させ、水の量を気持ち多めに調整してみてください。また、保温をしっかり2〜3日続けることで、もっちり感が出やすくなります。それでも改善しない場合は、炊飯器の性能による可能性があるので、発芽玄米モードや圧力機能付きなど、上位機種への買い替えを検討するのも一つの手段です。