「菌活とは?」ダイエットに有効?キノコや納豆で手軽にできる菌活レシピ!
記事の監修
管理栄養士
亀崎智子
亀崎.智子(かめざきさとこ)管理栄養士・マスターファスティングコンシェルジュ「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。
便秘知らずで美肌な女性の間で最近、密かに人気が出ている菌活。
免疫力アップや美肌に効果があると言われている「菌活」ですが、まだ実践したことがないという方も多いのではないでしょうか。
キノコや納豆に味噌やチーズなど、私たちの身の回りにある身近な食材ですぐに「菌活」がはじめられます。
そこで今回は「菌活」に使える代表的な食品と、手軽に作れる簡単レシピについての情報をたっぷりとお届けします。
菌活とは?
菌活とは、体に良いとされる菌を積極的に摂取して、“腸から健康を目指す”活動のことです。
腸では消化→吸収→排出などがおこなわれており、菌活は全てのスタートである「消化」をサポートする目的があります。
菌活で代表的な食品には「キノコ・味噌・納豆・チーズ」などの食材があげられ、ダイエットや美肌のために取り入れている人も多いです。
良い働きをしてくれる菌を積極的に摂取していくことで、「第二の脳」とも呼ばれる重要な器官である腸がととのって健康な身体をキープしていくことができます。
菌活と腸活の違いはなに?
「菌活と腸活って何がどう違うの?」 という声をよく耳にします。
腸を整えたり、腸内環境改善に興味をもった経験がある方なら、1度は目にしたことがある「腸活」ですが、最近話題の「菌活」との違いはなんだろう?と疑問に感じますよね。
結論からお答えすると、「腸活」は「菌活」の中の1つです。
腸活は、身体の中の「腸」の菌を整えていく活動のことを指しますが、それに対して菌活は、腸だけでなく「身体全体」に良い菌を取り入れようという活動です。
菌活のほうが範囲が広いんですね。
腸だけに限らず、からだ全体に良い菌を知ることで、食材の選択肢も広がり、より効果的な「菌活」に取り組むことができます。
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菌活の効果は?ダイエットに良いって本当?
「菌活」をすれば、必ずダイエットの効果が出るというわけではありませんが、腸の機能を整えることで、肝臓への負担も少なくなり、代謝機能のアップにもつながります。
実際に「菌活」を通して腸内環境を整えることができるので、便秘やお腹のハリでお悩みの方はデトックス効果を感じることができると言われています。
その他、菌活で腸をケアすることで期待できる効果には、以下のようなものがあげられます。
- 菌活の効果
- ・美肌効果
- ・便秘や下痢などの腸内トラブルをサポート
- ・自律神経が整いやすくなる
- ・免疫力向上を助ける
- ・ダイエットをサポート
腸では消化、吸収、排出がおこなわれています。腸が疲れていたりうまく機能していない場合、老廃物が蓄積することになり、肌荒れや代謝を下げる原因に……。
便秘の大きな要因にもなり、下腹部がぽっこり出てしまう人もいます。
また、腸は「第二の脳」ともいわれ、免疫や自立神経など、ヒトの恒常性を保つための大きな役割を果たしています。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンのほとんどが腸管で生成され、腸内フローラが関与していることもわかっているそう。
つまり、菌活によって腸を整えることで、体の内側から健康や美容を保つ効果が期待できるということです。
菌活におすすめの食材
私たちの身体にとって良い菌とは具体的にどんな菌のことで、どんな食品に含まれているものなのでしょうか。
実は、日本人と古くから関わりの深い食事にこそ「菌活」に使える食品が豊富に含まれているんですよ。
それでは私たちの普段の食事にも馴染み深い「菌活」の代表的な食品を5つご紹介します。
菌食材の王様である「キノコ」
最初に紹介するのは、菌そのものである「キノコ」です。
「菌」は訓読みで“きのこ”と読みますが、その名の通り!キノコは菌そのものを食べられる唯一の食材であり菌食材の王様と呼ばれています。
低カロリーな上に、食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富なキノコは、腸内環境の改善におススメの食材No.1です。
ビタミンB群が豊富で、お肌のターンオーバーを整えながら美肌へと導いてくれます。身体の代謝機能を高めてくれる働きもあるので、ダイエット効果も期待できるでしょう。
その他にストレスに効果的なGABA(ギャバ)、免疫力をアップしてくれるβグルカンなど、キノコには身体にうれしい成分が豊富に含まれています。
しいたけ、しめじ、マイタケ、エリンギ、マッシュルームなど、お料理にあわせてお好きなキノコを選べるのも嬉しいポイントです。
いろいろなきのこがあるので、特定の種類に偏るのではなく、いろいろな種類のものを食べることをおすすめします。また、干ししいたけのように乾燥させたものは、生のものより栄養価が高く、保存性も高く使いやすいので、ぜひ活用してもらいたい食材です。
大豆のチカラで身体を健康へ導いてくれる「納豆」
次に紹介するのは、日本食でもお馴染みの納豆です。そのまま食卓に並べて手軽に食べられるのも嬉しいですよね。
納豆には1906年に農学博士によって発見された「納豆菌」が含まれています。
免疫力アップや健康効果も注目されている納豆ですが、菌活食材の中でも、調理不要で手軽に食べられる食材の1つです。発酵食品でもあるので、腸にも負担がかかりにくいですよ。
抗菌作用が強く、腸内で乳酸菌などを増殖させる役割を持つ納豆菌は日本人の「菌活」にぴったりですね。
納豆を選ぶときのポイントですが、いろいろな菌を取り入れるという視点でみると、いろいろなメーカーの納豆を買ってみるといいでしょう。
見落としがちなポイントとして、納豆のタレには、実は “食品添加物” がたっぷりと含まれています。腸に負担がかからない食べ方をするなら、代わりに醤油や調味料で味付けをして食べるのをオススメします。
乳酸菌の代表!こどもに人気の「チーズ」
チーズフォンデュやラクレットチーズなど、近年更に人気を増しているチーズ。
こども達が食べやすいチーズも「菌活」に使える食品の1つです。
チーズは腸内環境を整え、ピロリ菌や胃炎を抑制してくれる役割を持つ「乳酸菌」が豊富に含まれています。
他に乳酸菌を含む食品としては、ヨーグルト・キムチなどもオススメです。
なお、こちらの記事でより詳しく乳酸菌について紹介しているので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
乳酸菌の働き|医療の現場も注目している乳酸菌の持つ驚きの効果
TVのCMなどでもよく耳にする「乳酸菌」という言葉。
「乳酸菌」から連想できるキーワードと言うと、「ヨーグルト」、「白っぽい」、「腸に優しそう」といったところでしょうか?
しかし実際に乳酸菌とは何ですか?と問われると具体的に答えられない方がほとんだと思います。
乳酸菌とはの記事を見る
麹菌・酵母菌など菌の宝庫である「味噌」
お味噌汁でおなじみの味噌。日本食になくてはならない調味料といえば、やはり味噌ですよね。
なめろうや田楽など、様々な料理で活躍してくれる味噌ですが、実は身体に良い働きをしている多種多様な菌がたっぷりと含まれている、まさに「菌の宝庫」とも言える食品なんです。
きゅうりや人参など、生野菜と合わせるだけでも美味しく食べられるので、いつもの料理に一品にプラスして積極的に食事に取り入れてみましょう。
味噌を選ぶ場合には、生きた菌が残っている “生の味噌” を選ぶことをオススメします。生味噌とは、天然醸造で、塩などで味を調えたり、加熱処理がされておらず、酵母や乳酸菌が生きている味噌のことです。
酵母や乳酸菌が生きていると時間が経つにつれ熟成が進んで色が濃く変わったりしますが、風味や味が変化していくのも味わいの楽しみの1つでしょう。
お店で購入する場合に見分けるポイントは、冷蔵で販売されていて、酒精の含まれていないシンプルな原材料で作られたものが1つの目安になります。
「菌活」を新しくはじめるきっかけとして、生のお味噌を選ぶことからはじめてみるのもオススメですよ。
意外!?お酒で菌活できる「ワイン」
「健康に良い飲み物」と言われると、野菜ジュースや豆乳・乳酸菌飲料などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
しかし、身体に良い効果をもたらす菌が含まれているお酒もあります。
なんと、イタリアンでお馴染みの「ワイン」です!
ワインには「酵母菌」と呼ばれる菌が含まれており、酵母菌には乳酸菌と同じような整腸効果があると言われています。
大人の夜の晩餐にぴったりなワイン!夕食のお供にワインを飲みながら「菌活」してみてはいかがでしょうか。
簡単おいしい「菌活レシピ」
次に「菌活」にオススメの簡単レシピを見ていきましょう。
今回は食後のデザートにピッタリな時短レシピから、おかずとして優秀なオススメの時短料理まで全部で3つのレシピをご紹介します。
「これから腸内環境を整えていきたい」「身体に良いものを食べて、内側から美肌になりたい」という方は、これからご紹介するレシピを参考にメニューを決めてみてくださいね。
甘酒ヨーグルト
甘酒とヨーグルトの2つを混ぜるだけでできる超簡単レシピで、食べたい時にササッと作れるのがこのレシピの良いポイント!
甘酒を多めに加え、生姜をプラスすれば、寒い冬にもピッタリな美味しいホットドリンクにアレンジもできます。
(生姜をプラスするときには、乾燥タイプの生姜がオススメです。生の生姜は、そのまま使用すると身体を冷やしてしまう可能性がありますので、甘酒と一緒に鍋で加熱してから使用しましょう。、)
1人分
5分
材料
- ・甘酒
- 50g
- ・ヨーグルト
- 50g
つくり方
- 1
- カップにヨーグルトを加えます
- 2
- ヨーグルトに甘酒を加え、しっかりと混ぜ合わせたら完成です
納豆パスタ
納豆に含まれる菌は耐熱性菌ですが、ナットウキナーゼなどの酵素は熱に弱く加熱調理には不向き。そのため、納豆は最後に加えて和えるだけにするのがポイントです。
2人分
20分
材料
- ・スパゲッティ
- 160g
- ・納豆
- 2パック
- ・きのこ
- 80g
- ・しょうゆ
- 小さじ2
- ・顆粒だし
- 小さじ
- ・バター
- 小さじ1
- ・オリーブオイル
- 大さじ1
- ・小ねぎ
- お好みで
- ・のり
- お好みで
- ☆塩
- 大さじ1
- ☆水
- 2L
つくり方
- 1
- ☆を鍋に入れて沸騰させ、パスタをゆでます。
- 2
- フライパンにオリーブオイルを入れて少し熱し、一口大にカットしたきのこを炒めます。
- 3
- 納豆は備え付けのタレ加えて和えておきます。
- 4
- ゆで時間より1分ほど早くパスタを取り出し、きのこの入ったフライパンに移します。
- 5
- パスタのゆで汁大さじ2としょうゆ、顆粒だしを加えて火にかけ、水分が飛んだらバターを加えて和えます。
- 6
- らに盛り付けて、上から納豆をのせ、お好みで小ネギやのりをかけたら完成です。
きのこのワイン蒸し
キャベツを加えてよりボリュームを出してもよし、パスタと絡めてメイン料理として食べるのもよしの一品。
お酒のお供にもピッタリのメニューです。
2人分
30分
材料
- ・しめじ
- 1パック
- ・しいたけ
- 2~3個
- ・まいたけ
- 1/2個
- ・えりんぎ
- 1/2個
- ・唐辛子
- 1/3個
- ・白ワイン
- 大さじ2
- ・オリーブオイル
- 小さじ1
- ・バター
- 10g
- ・塩
- 適量
- ・粗挽き黒コショウ
- 適量
つくり方
- 1
- きのこと唐辛子をそれぞれ食べやすい大きさにカットします
- 2
- フライパンにオリーブオイルを加えて加熱し、温まったらきのこを加えていためます
- 3
- 軽く炒めたら、バター・白ワイン・唐辛子を加えてふたをし、しんなりするまで蒸し焼きにします
- 4
- 最後に塩・粗挽き黒コショウを加えて味を整えれば完成です
今日から実践!きのことヨーグルトで菌活
菌活で一番大切なことは、食事の見直しです。
すぐに菌活を始めたいなら、きのこやヨーグルトなど、腸に良いとされる食品を積極的に取り入れることから始めてみましょう。
ここで、より効果的な菌活のやり方を3つご紹介します。
①きのこは冷凍してつかう
きのこはそのまま調理するよりも一度冷凍したほうが、旨味成分の酵素や栄養素が増えるといわれています。
さまざまな種類のきのこを買ってカットし、混ぜ合わせた状態で冷凍しておくと、使いやすくて便利です。
②ヨーグルトは夜に食べる
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は酸に弱いため、内臓が活発に動く日中よりも、休憩している夜間の方がより多くの乳酸菌を腸まで届けられるといわれています。そのため、夕飯のデザートとして取り入れるのがおすすめです。
③サプリを用意しておく
菌活で大切な食事ですが、実際に毎日管理するのは大変です。
「食事を作れない日はサプリで補充」というルールをつくっておくことで、ストレスを少なく菌活を継続することができます。
- <菌活のポイント>
- 1.毎日継続して菌を摂る
- 2.善玉菌と一緒に善玉菌の餌となる食物繊維とオリゴ糖を摂る
- 3.複数の菌を組み合わせて相乗効果!
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お食事から摂るのが難しい方は活用してみてください。
菌活に関するQ&A
- 菌活って何ですか?
- 菌活とは、私たちの体にとって良い働きをしてくれる菌を積極的に摂取していく活動のことです。
特に菌食材の王様と呼ばれている「キノコ」がオススメです。この記事の「菌活におススメの食品No.1はキノコ!」で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
- 毎朝ヤクルトを飲んでいますが、菌活になりますか?
- 菌活は私たちの身体にとって良い働きをしてくれる菌を積極的に摂取していく活動のことです。
株式会社ヤクルト本社が販売しているヤクルト400は、乳酸菌シロタ株が含まれている乳酸菌飲料です。
本記事でもチーズなどの「乳酸菌」を含む食材を摂取することを菌活としてご紹介していますが、、ヤクルトを摂取することも菌活の1つです。
- 菌活って便秘に効果がありますか?
- お腹が張って辛かったりと、多くの人を悩ませている便秘を改善したい方も多いのではないでしょうか。
便秘改善に最も効果的な成分と言われているのが「食物繊維」です。善玉菌のエサになったり、コレステロールの排出を助けてくれたりする水溶性食物繊維と、腸内に溜まった不要な老廃物を絡め取って便として排出する不溶性食物繊維があります。
食物繊維は善玉菌のエサとなるので積極的に摂ることで、善玉菌が活性化され腸内環境改善につながるでしょう。
- 菌活はどのくらいの期間続けると、効果があらわれはじめますか?
- 効果を実感できる目安は、2週間程度だと言われています。
食べた菌は便となって外に出てしまうので、毎日継続して菌を摂ることが大切です。
また自分の身体にどんな菌が合うかは食べてみないと分かりません。
効果が実感できなかった場合は、自分にあった菌が見つかるまで色々な食材を試してみましょう。
●管理栄養士からのコメント
菌活におすすめの食材はたくさんあります。代表的なものはきのこと発酵食品です。毎日の食事の中にいろいろなきのこを取り入れるのもオススメです。
加えて、発酵食品は積極的に摂り入れてもらいたいもののひとつです。どれかひとつを偏って摂り入れるのではなく、いろいろなものを万遍なく摂り入れることをオススメします。
また、納豆を選ぶ時には、国産丸大豆100%のものを選ぶと良いでしょう。外国産のものは遺伝子組み換えの大豆が混入している可能性がゼロではありません。また、付属のたれではなく、お持ちの調味料を使用して食べるのがおすすめです。
他にも味噌は可能であれば、手作り味噌と購入した味噌の両方を使用するのも良いでしょう。同じ味噌でも作られた場所・時間、作った人によって含まれている菌が異なります。
さまざまなものを摂り入れることで、きっと腸内環境は整えられるでしょう。
味噌作りセットも最近はよく見かけるので、ぜひ、そちらを活用するのも良いでしょう。
ぜひぜひ、ご自身がストレスフリーで行える菌活の方法を見つけてみてはいかがでしょうか。
管理栄養士プロフィール
◎亀崎智子
管理栄養士・マスターファスティングコンシェルジュ「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。(福岡市)
コンビニなどの商品開発業務に従事した経験から、食の大切さに気づく。
現在は4歳双子の男の子を育てながら、ストレスフリーにゆるいナチュラル生活の実践の仕方をお伝えしています。
昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意です。
▼公式サイト
ブログ:http://kamegohan.com/
Instagarm:kamegohan0528
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