マルクラ食品の麹・甘酒・白みそづくり

マルクラ食品の麹

岡山県倉敷市のマルクラ食品を訪ねて、麹や甘酒、白みそづくりの様子をうかがってきました。
マルクラ食品の甘酒は、癖や雑味が少なくて飲みやすく人気の製品です。そして、白みそはここ数年でアメリカやヨーロッパで大人気の製品になっています。

マルクラ食品ならではのこだわりの製造工程や品質管理があり、それが甘酒や白みそが多くのお客様に愛されている所以なのだと再認識しました。

もくじ

甘酒、白みそ、麹づくりを行う本社工場

マルクラ食品の本社工場はJR山陽本線「倉敷駅」から車で5分ほどの距離にあります。

岡山県倉敷市 マルクラ食品本社工場

本社工場では主に甘酒、白みそ、麹を製造しています。国内で人気の甘酒とアメリカ・ヨーロッパで人気の白みそは、この工場で日々製造されています。

マルクラ食品 工場

麹づくりの様子

マルクラ食品の麹は以下の工程でつくられています。

1.お米を一晩水につける


2.お米を蒸す


3.蒸しあがったお米をコンベアに通してほぐしながら大きな器に移す


4.お米を器に移している途中で種麹を撒く


5.保温庫で保温


6.ハゼ混み具合で完成のタイミングを計る


7.乾燥


8.出来上がり

出来上がった麹は水分量7%以下に乾燥させ、出荷されます。

甘酒づくりの様子

マルクラ食品の甘酒は以下の工程でつくられています。

1.お米を一晩水につける


2.お米を蒸す


3.蒸しあげたお米を60度以下に冷まし、麹と水を加えて撹拌

4.保温 (20時間程度)


5.ボイルして殺菌


6.出来上がり

マルクラ食品の甘酒はBrix値(ブリックス値/糖の含有量を測った値)が47~51度程度。ちなみに森永の酒粕のあまざけ(自販機でも販売されている缶入り製品)のBrix値は22度なので、その2倍以上の甘さがあります。

甘酒の保温時には雑菌が入らないようなマルクラ食品ならではの工夫が施されており、おかげで甘酒は雑味の少ないすっきりした味わいに仕上がっています。

白みそづくりの様子

マルクラ食品の白みそは以下の工程でつくられています。

1.大豆を茹でる


2.茹でた大豆に麹と塩と水を加えて撹拌


3.1日常温保存

4.仕上がった白みそをミンチにかける


5.小分けにする


6.ボイルして殺菌

7.出来上がり

出荷前の白みそ

マルクラ食品の白みそはアメリカやヨーロッパで大人気の製品になっています。

マルクラ食品の歴史

マルクラ食品の創設は明治時代。当初は倉敷市でお米の販売をしていました。

昭和三年。岡田筆次(ふでじ)さん(岡田現社長の曽祖父)の代に麹の製造免許を取得し
麹と甘酒づくりをはじめます。*当時の麹づくりは免許制で国の許可が必要なものでした。

麹製造免許状(倉敷税務署による発行)

その次の代の岡田甲四(こうじ)さん(岡田現社長の祖父)の「岡田糀店」時代には地元の人々が持ち込んだ、かめに入った大豆にマルクラの麹と塩をまぜて、寝かせて味噌を仕組む、みその仕込みの委託をはじめるようになりました。

岡田商店

それがきっかけになり自社での味噌づくりと販売がスタートしました。

昭和三十二年に製造された麹蓋

2008年には岡田 幸憲(おかだ ゆきのり)さんが社長に、弟の岡田康男さんが専務取締役になり、
現体制で甘酒や白みその製造方法の改良を継続的に行うようになりました。

マルクラ食品の甘酒や白みそが人気なのは、製造工程を常に改良しつづけていること。
そしてその品質を損なわないように、幾つもの品質管理の工程を仕組み化していること。この2つが大きいのではないかと、一日製造現場にうかがって感じました。日本だけでなく、アメリカ、イギリスなどでも人気の製品です。

まだ試したことがない方はぜひ一度お召し上がりください。

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この記事を書いた人

東京都出身。酉年生まれ。2児の父。趣味は読書と散歩と足のつぼ押し。
洗濯物をたたむのが苦手。煮豆と井上陽水が好き。

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