本当に痩せた!もち麦ダイエット体験記!失敗続きの私でも結果が出た理由

記事の監修
管理栄養士
鶴田 ようこ
調理師・管理栄養士。2つの資格を生かし食用油脂製造会社にて品質管理に従事。菜種油、オリーブ油の品質に関する分析、衛生管理等を行う。幼い頃から野菜作りの手伝いをしていたことから、季節の野菜料理が得意。
「またダイエットに失敗した…」そんな自己嫌悪に心が沈む日々、ありませんか?私も同じように挫折とリバウンドを繰り返してきました。
ですが、ある日もち麦を食事に加えただけで、体も気持ちも軽くなる体験をしたんです。糖質の“質”を見直すだけで3週間で体重が1.6kg減り、便通が快調になりました。
この記事では、私の体験をもとに、もち麦で痩せられた理由3つの理由と痩せられない人の特徴をお伝えします。
もうダイエットに疲れたあなたへ。食べながらラクに、確実に変わる方法を見つけてみませんか?
もち麦ダイエットで痩せる3つの理由

ここでは、私が実感した「痩せる仕組み」を3本柱で説明します。
- 余分な糖質の吸収を抑えられる
- たっぷり膨らむので腹持ちが良い
- 腸内環境改善で「やせ菌」を増やす
これら3つの理由が重なり合い、私の場合は食べる量を極端に減らさなくても体重が下がり、便通も改善しました。
余分な糖質の吸収を抑えられる
余分な糖質の吸収を抑えるには、白米をもち麦に置き換えることが効果的です。
もち麦には「β-グルカン」という水溶性の食物繊維が豊富に含まれています。この成分は、腸内で粘性をもつゲル状になり、糖の吸収をゆるやかにします。結果として、血糖値の急上昇が抑えられるのです。
実際の研究では、もち麦の配合率を増やすごとに、血糖値の上昇を抑えられることが確認されました。研究結果を表にまとめると以下の通りです。
もち麦の配合率 | GI値(血糖値の上がりやすさ) |
---|---|
0%(白米のみ) | 100 |
30% | 約80 |
50% | 約68 |
100% | 約48 |
私自身も、白米をもち麦に半分替えたことで、昼食後の眠気が減り、仕事の集中力が続くようになりました。そのおかげで間食の機会も減り、気づけば摂取カロリーも自然と抑えられていました。
「炭水化物=太る」と決めつけて制限するのではなく、質の良い炭水化物を選ぶ視点が大切です。
参考:
青江誠一郎ほか, 『日本栄養・食糧学会誌』第71巻第6号, 2018年, 「配合比率の異なるモチ性大麦混合米飯の摂取が食後血糖値に及ぼす影響」
たっぷり膨らむので腹持ちが良い
もち麦は腹持ちが良く、無理なく食事量を抑えたいときに強い味方になります。
炊いたもち麦は、ぷちぷち・モチモチとした独特の食感が特徴です。この食感が噛む回数を自然と増やし、脳に「満腹だ」と伝えるスピードを高めます。しっかりと噛んで食べるようになるため、少ない量でも満足感を得やすくなります。
実際、私自身はごはんの半量をもち麦に置き換えただけで、食後の満足度が格段に上がりました。おかわりをしなくなり、夕食後に甘いものを食べたくなることも減りました。
この変化には科学的な裏付けもあります。GI値の低いもち麦は次の食事までの間食を抑える効果があるようです。
腹持ちが良いというのは、単に「お腹が膨れる」以上の意味があります。間食の回数が減れば糖質や脂質の摂取も抑えられ、トータルでのカロリーカットにつながるのです。
この「お腹も心も満たされる感覚」が、ダイエットの継続を支えてくれます。
参考:
腸内環境改善で「やせ菌」を増やす
腸内環境を整えることは、痩せやすい体質への第一歩です。
大妻女子大学の研究ではもち麦に含まれるβ-グルカンが活性化すると、腸の粘膜を保護しながら、代謝を活発にすると報告されています。酪酸やプロピオン酸といった短鎖脂肪酸が産生されるからです。
実際に私も、長年悩んでいた便秘が、もち麦を食事に取り入れてわずか1週間ほどで改善しました。
- 朝のスッキリ感が戻った
- 気づけばむくみも減った
- 肌の明るさまで変わった
思わぬ美容効果もあり、続けるモチベーションが高まりました。
とくに注目したいのが、「やせ菌」とも呼ばれる酪酸産生菌の存在です。これらの菌が優勢になることで、体がエネルギーを効率よく使えるようになり、太りにくい体質に近づいていきます。
食生活にもち麦を取り入れるだけで、腸が整い、自然と体が変わっていくように感じました。その変化は、見た目だけでなく、体の中から実感できるものでした。
参考:

もち麦ダイエットの方法

もち麦ダイエットを成功させるには、方法を正しく理解して実践することが大切です。
正しい手順を押さえれば、効果が現れるのも早くなり、途中でやめたくなるリスクも減ります。特に忙しい日々のなかでも続けやすいよう、シンプルで無理のないコツを取り入れました。
- もち麦を食べるべきタイミング
- 白米との割合や混ぜる比率
- ダイエット成功のカギは習慣化
これは、私自身がいろいろと試した末に「これなら無理なく続けられる」と感じた方法です。ここからは、それぞれのポイントについて順番に解説していきます。
もち麦を食べるべきタイミング
もち麦を食べるなら、朝がおすすめです。
この時間帯は体の代謝が活発で、糖質を摂ってもエネルギーとして使われやすく、脂肪として蓄えにくくなるためです。
同志社大学の研究では、朝食を抜いた人は朝食をとった人に比べて、昼食後の血糖値が大きく上昇したとが報告されています。
朝ごはんをきちんと食べれば、次の食事後の血糖値の急上昇を防ぎ、体に優しいリズムを作れるのです。また昼まで間食をせずに済みやすくなり、血糖値も安定しやすくなります。こうした血糖コントロールは、将来的な生活習慣病の予防にもつながると考えられています。
私自身は、朝ごはんをもち麦ご飯に置き換えるようになってから、「よし、今日も体にいいことをした」という気持ちで1日を始められるようになりました。
参考:
林詩央里ほか, 『Glycative Stress Research』第4巻第2号, 2017年, 「昼食後血糖に及ぼす朝食の影響」
白米との割合や混ぜる比率
もち麦を取り入れるなら、白米との配合バランスが大切です。
まずはじめに試したいのが、白米2合にもち麦1合の2:1の配合です。この割合なら、ぷちぷちとした食感も程よく、初めてもち麦を食べる人でも美味しく食べられます。
炊飯時は、いつもの水の量に加えて100〜150mLほど多めに加えると、ふっくら仕上がります。慣れてきたら、白米ともち麦を1:1の割合にしてみましょう。
このもち麦には、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が豊富に含まれています。厚生労働省によると日本人の食物繊維の目標摂取量は、成人で1日あたり男性21g以上、女性18g以上とされています。
ですが現実には平均摂取量がその水準に届いていないのが実情です。もち麦を主食に混ぜれば、食物繊維の不足分を手軽に補えます。
参考:
ダイエット成功のカギは習慣化
ダイエットを続けるために大切なのは、無理なく習慣にできる仕組みをつくることです。
「今日は面倒だからパンで済ませたい」と感じる日は、誰にでもあります。そんな日を減らす工夫が、継続のカギになります。
私が試したのは、日曜日にもち麦をまとめて炊いて保存する方法です。一度にたくさんのもち麦を炊き、数日で食べられそうな分は冷蔵保存します。
あまりそうな分は1膳ずつラップに包んで冷凍しておきました。平日の忙しい朝でもレンジで温めるだけなので、自炊のハードルがぐっと下がります。
こうした「準備の面倒」という心理的な壁を取り払っておけば、続かない理由を減らせるでしょう。
もち麦ダイエット体験記

痩せるといわれるダイエット方法はたくさんあるけれど、実際にやってみたら無理があったり思ったような効果が出なかったり…。自分で試す前に体験談を読みたい!と思われる方も多いでしょう。 そこで今回はライター自ら「もち麦ダイエット」を3週間体験してみました。
今回実践したもち麦ダイエット
今回は、どなたでも取り入れやすい無理のないダイエット方法を考えた結果、次のような形で試しました。
- もち麦を100gずつ茹でて冷蔵保存しておく
- 毎朝、いつものご飯を大さじ3杯ほど減らし、代わりに1のもち麦を大さじ3(約50g)ずつ加える
- それ以外の食事・生活は普段と同様に過ごす
この方法であれば白米は家族と同じ釜のご飯を使い、必要な分だけもち麦を足すことが可能です。もち麦は冷蔵のものを冷たいまま加えてもご飯の熱であたたかくなりますが、気になる方は電子レンジなどであたためてもよいでしょう。 もち麦はスープなどに加えてもOKです。
もち麦ダイエットの結果

さて、もち麦ダイエットを3週間試した結果がこちらです。
日程 | 体重 | 体重の変化 | その他の変化 |
---|---|---|---|
初日 | 49.6kg | ±0 | 便通は数日に1回 固かったり柔らかかったり |
1週間後 | 50.3kg | +0.7kg | 便通が1日1回になる |
2週間後 | 48.5kg | -1.1kg | 便が良い状態とされるバナナ状に |
3週間後 | 48.0kg | -1.6kg | 便が良い状態とされるバナナ状に |
1日約50gの茹でもち麦を摂取し、3週間で-1.6kgという結果になりました。 「短期間で痩せたい」という方向けではないかもしれませんが、続けるほどに効果が実感できそうです。
さらに注目したいのは「便通の変化」。ダイエットを始める前はスムーズではなかった便通が快調になり、便が理想とされる形状に。体感では匂いも少なくなりました。便通がスムーズになると腸内環境も改善されると考えられており、体重だけでなく全身にうれしい影響がありそうです。
体験者の声
普段の生活に取り入れやすい 取り入れるのは朝食だけなので、ランチは外で友人や同僚と、というような場合も問題ありません。飲み会などにも気兼ねなく参加できますし、夜は糖質制限をしているというような方も取り入れやすいですね。事前に茹でておいたものを混ぜるだけなのでほとんど手間もかかりません。
もち麦は美味しい! もち麦のプチプチとした食感はご飯の美味しいアクセントに。「玄米や雑穀米が苦手」という方でも柔らかめに炊けば違和感なく食べられます。好みもあるかもしれませんが、3週間のダイエット期間が終わる頃にはもち麦なしのご飯に物足りなさを感じるほどでした。
「何もしていないのに痩せる」という感覚 体験した期間はイベントが多く太りやすい時期でしたが、もち麦を摂る以外は全く何もしていないのに太るどころか痩せていくのは不思議な気分でした。感覚としては「何もしていないのにただ痩せる」という感じです。もち麦が入っていると自然とよく噛んで食べることになるので、それも血糖値の上昇を緩やかにする効果があってよかったのかもしれません。 職業柄デスクに座っている時間が長く便秘になりやすいのですが、便通がよくなり理想的とされる形状に近づいていくのもうれしかったです。

もち麦ダイエットで痩せない人の特徴

もち麦ダイエットで思うように痩せない人には、いくつか共通する特徴があります。
「やってみたけど効果が感じられなかった」という声もありますが、私自身も最初はうまくいかず、何度か失敗を重ねました。そこから見直して成功につながったポイントをご紹介します。
- すぐに痩せると思っている
- もち麦を夕ご飯に食べている
- ご範に混ぜるもち麦の割合が少ない
- 家族といっしょにもち麦を食べていない
- 胃腸が弱くもち麦をうまく消化できない
失敗の原因を先回りして知っておくことは、リバウンドを防ぐうえでも大きな意味があります。私もかつては「なんで痩せないんだろう?」と悩みながら、実は基本を見落としていました。
それぞれ解説します。
すぐに痩せると思っている
もち麦ダイエットは、すぐに体重が減るような即効性を期待すると、かえって挫折しやすくなります。
実際、「始めて1週間経つのに全然減らない」とがっかりして、早々にやめてしまう人も少なくありません。私もかつてはその一人でした。
でも、そこを乗り越えて分かったのは、もち麦の効果が本格的に出始めるのは2〜3週目からだということ。まず最初に変わるのは体重ではなく、お通じのリズムやお腹の張りといった、腸内環境の変化です。
内側の変化を感じられるようになると、自然と体重にも変化が現れはじめます。私の場合、「まずは3週間」と期間を区切って続けたことで、ある日を境に体重がスッと落ちました。
もち麦は体の調子をじっくり整える食材です。目に見える成果を急がず、体の中から変わっていく感覚を大切にすると、着実に結果がついてきます。
もち麦を夕ご飯に食べている
もち麦を夕ご飯に食べていると、思ったほどのダイエット効果が得られないことがあります。
その理由は、夜になると代謝が下がり、糖質をうまくエネルギーとして使いきれなくなるからです。つまり、せっかくのもち麦も脂肪として蓄積されやすくなってしまうのです。
私も以前は夜にしっかり食べていましたが、朝と昼を中心に切り替えたところ、翌朝の体が軽く感じられる日が明らかに増えました。特に活動量の多い日中にもち麦を取り入れると、しっかり燃焼されて効率が良いと感じます。
それでも夕食に主食を抜くのが難しい場合は、量を半分に減らすのもひとつの手です。こうして調整することで、負担を感じずに続けやすくなります。
タイミングを見直すだけでも、もち麦の効果はぐんと高まります。食べる時間帯を意識することが、ダイエット成功の近道になります。
ご飯に混ぜるもち麦の割合が少ない
ご飯に混ぜるもち麦の割合が少ないと、せっかくのダイエット効果も半減してしまいます。
白米9に対してもち麦1では、食物繊維の摂取量も増えにくく、咀嚼の回数もあまり変わりません。その結果、満腹感も物足りなくなり、つい間食に手が伸びてしまうことも。
私自身、毎朝のご飯から大さじ3杯分を減らし、その分をもち麦大さじ3(約50g)に置き換えたところ、満腹感がぐんと増しました。自然と間食が減り、余計なカロリーをとらずに済むようになったのです。
いきなり多くを置き換えるのが難しい場合は、大さじ1〜2杯から始めても十分効果があります。少しずつ慣らしていけば、無理なく続けられ、日々の食事がじわじわと変わっていきます。
炊き方を工夫すれば、子どもでも食べやすくなりますし、家族みんなで同じご飯を楽しめるのも大きなメリットです。割合を見直すだけで、もち麦の良さをしっかり実感できます。
家族といっしょにもち麦を食べていない
もち麦を自分だけで食べていると、毎日の準備が負担になり、続けるのが難しくなりがちです。
私も当初は、自分専用にご飯を別炊きしていました。しかし、一度家族と一緒にもち麦ご飯を試してみたところ、「意外とおいしいね」と好評。それ以降は、全員同じメニューにすることで手間も減り、気持ちもぐっとラクになりました。
同じものを食べることで、食卓の一体感も生まれますし、「自分だけ頑張っている」という孤独感もなくなります。さらに、もち麦は家族の健康にもプラスになる食材です。こうしたメリットを伝えると、協力も得やすくなります。
手間を分けず、楽しさを共有することが、もち麦習慣を長続きさせるコツです。
胃腸が弱くもち麦をうまく消化できない
胃腸が弱い人にとっては、もち麦をうまく消化できないことがあります。
急に食物繊維をたくさん摂ると、お腹が張ったり、ガスや腹痛を感じる人もいるでしょう。私はお腹に少し違和感がありました。
水分を多めに摂るように意識して、よく噛んでゆっくり食べるようにしたところ、体が徐々に慣れていきました。
大切なのは、自分の体調に合わせて無理なく取り入れることです。胃腸に自身のない人は、何回かの食事に分けて、ゆっくりと食べるのも良いでしょう。
記事の監修
管理栄養士
鶴田 ようこ
調理師・管理栄養士。2つの資格を生かし食用油脂製造会社にて品質管理に従事。菜種油、オリーブ油の品質に関する分析、衛生管理等を行う。幼い頃から野菜作りの手伝いをしていたことから、季節の野菜料理が得意。