【画像で解説】梅干しの白いカビの見分け方!原因や対処法も紹介!

梅干しに白いふわふわしたものがついているのを見かけると、思わず「これは食べても大丈夫なの?」と不安になってしまいますよね。特に、自家製で漬けた梅干しに白い膜のようなものが発生すると、「失敗してしまったのかも」と焦る気持ちが強くなるかもしれません。
市販の梅干しでも、長期間保存しているうちに容器のフチや梅干しの表面に白い物質が付着していることがあります。真っ先に「カビでは?」と疑う人も多いでしょう。ですが梅干しに生じる白いものには、白カビではないものもあります。梅干し由来の成分の結晶であれば、健康への悪影響はありません。
そこで本記事では、梅干しの白いカビの見分け方を解説します。万が一カビだったときの対処法もご紹介。読めばきっと、安心して梅干しを食べ続けられるようになるはずです。ぜひ最後まで目を通してみてください。
梅干しに白いものがついていても食べられる場合がある
梅干しに白いものがついていても、必ずしも食べられないわけではありません。まずは白いものの正体を確認しましょう。
白いものを見て、多くの人が「カビだ」と思いがちです。しかし、塩の結晶や澱(おり)である可能性もあります。
梅干しや梅酢の中の成分が固まっただけなら、基本的に食べても問題ありません。
ただし、白いものがカビだった場合は注意が必要です。放置すると梅干し全体がカビに汚染されます。カビの見分けは早い段階で行いましょう。
広い範囲にカビが広がっている場合は危険です。強い異臭がある場合や、ぬるぬるしている場合など、異常を感じる梅干しは食べてはいけません。
とはいえ見た目だけで「食べられない」と決めつけるのはもったいないです。まずは白いものの正体を見極めましょう。

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梅干しの白いカビの見分け方

梅干しに付着する白い物質は、ある程度見分けられます。
- ふわふわとした綿のような白いものはカビ
- 固い白い斑点はミネラルの結晶
- 容器の底にたまる白いものは澱(おり)
- 梅酢の表面に張る白い膜は濁り
梅干しを捨てる前に、ぜひ観察してみてください。
ふわふわとした綿のような白いものはカビ

カビの特徴は、綿のようにふわふわした塊です。触ると指先にまとわりつく感じがあることも特徴です。
白いカビには、緑や黄色が混じることもあります。
カビを放置すると、どんどん増えて梅干し全体に広がるおそれがあります。そのため早めの対処が重要です。梅干しの香りや状態が変わったときも注意してください。酸っぱい香りが弱くなったり、強い異臭がした場合は危険な状態かもしれません。
カビが生えた梅干しは、食べずに捨ててください。カビが生えた部分だけを取っても、内側にカビが残っている可能性があります。果肉の広範囲にカビが出ていたり、深く変色している場合は、食べずに捨てましょう。
固い白い斑点はミネラルの結晶

白い物質がポツポツした固い斑点であれば、塩分やミネラルの結晶かもしれません。天然塩のミネラルや塩分が水分に溶けた後、再度結晶化すると白い塊になります。ふわふわせず、指で触ると硬さやザラつきがあるのが特徴です。
乾燥して水分が抜けてくると塩が結晶化しやすくなります。また梅干しのクエン酸と天然塩の中のカルシウムと結合すると、クエン酸カルシウムとして結晶化します。塩分の高い梅干しで結晶化しがちです。天然塩にこだわった梅干しであれば、塩分濃度が低くてもクエン酸カルシウムが結晶化します
ミネラルの結晶は、梅干しによく見られる自然な現象です。食べても問題はありません。ただし、口当たりやしょっぱさが気になる場合は、塩抜きをしてから食べるのがおすすめです。
白カビとの違いは、お湯に溶けるかどうかです。熱湯をかけて結晶が溶けるようであれば、カビではありません。熱湯をかけても落ちないようであれば、白カビなので廃棄しましょう。
容器の底にたまる白いものは澱(おり)

梅干しの容器の底に白いものがたまっている場合、「澱(おり)」である可能性があります。梅の成分が時間とともに固まってできたものです。カビと異なり、容器の底や空気の触れられないところに発生するのが特徴です。
他に異常が全くないにもかかわらず、瓶の底にだけ白いものがある場合は澱だと考えられます。底に沈んでいるため、気づかない場合もあります。梅干しの瓶全体が白っぽくなっている場合や、梅酢が白く変色している場合は澱ではない可能性があります。
澱は梅の実に由来するポリフェノールやタンパク質などです。体に害はなく、取り除く必要はありません。白いものが沈殿している程度であれば、捨てなくても大丈夫です。
梅酢の表面に張る白い膜は濁り

梅酢の表面にできる薄い白い膜は、「濁り」と呼ばれることがあります。産膜酵母という酵母菌の一種です。主に自家製梅干しを漬けている最中に発生します。放っておくと有害なカビが生える可能性があるので早めに取り除きましょう。
漬けてから数日間は、梅が液にしっかり浸かっていないことがあります。そのまま放置すると、液に触れていない部分に産膜酵母が発生して白い膜ができます。カビが生える原因にはなりますが、酵母自体に害はありません。
梅酢が澄んでいて白い膜が一部にあるだけなら、次のように対処してください。
- 消毒したスプーンで、白い膜をそっと取り除く
- 白い膜がついた梅はすべて取り出す
- 涼しい場所で保存し、様子を見る
梅が液に浸かっておらず白い膜が生じた場合は、市販の梅酢を足してみてください。
梅干しに白カビが発生する原因

梅干しの白いカビが発生する主な原因は以下の4つです。
- 梅干しの塩分濃度不足
- 保存容器の消毒不足
- 傷んだ梅や紫蘇の使用
- 不適切な保存環境
それぞれ見ていきましょう。
梅干しの塩分濃度不足
塩分が少なすぎると、菌の繁殖を抑えにくくなります。そのためカビを防ぐには、塩分濃度がとても大切です。減塩タイプの梅干しはカビが生えやすいので注意しましょう。
伝統的な梅干しは塩分が高いため、保存性に優れています。ですが最近は健康志向で塩分を控えるため、減塩の梅干しを選びがちです。塩分濃度が低い梅干しは、常温ではなく冷蔵庫で保管して、早めに食べ切ってください。
特に梅干しを手作りする際は、梅の実を洗浄した後に拭き残しがあると、水分が残りがちです。自家製梅干しを作る際は、塩分濃度が下がらないように注意してください。

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保存容器の消毒不足
保存容器の消毒が不十分だと、白カビが発生しやすくなります。容器に菌がついた状態だと、梅干しの防腐作用だけでは、菌の繁殖を抑えきれないからです。特に容器の内側やフタ、ゴムパッキンの溝には菌が残りやすいので注意しましょう。
新品の容器を使う場合でも、洗浄と殺菌は必ず行ってください。また自宅で洗浄した容器には、見えない菌が付着しています。梅干しを入れる直前に殺菌する必要があります。
殺菌の方法は熱湯をかけるか、アルコールでしっかり拭き上げるのが効果的です。ゴムパッキンも外して洗うと、カビの発生を防ぎやすくなります。プラスチック容器は熱に弱い場合があるので耐熱温度に注意しましょう。
また、手や調理器具の清潔さも大切です。容器だけでなく、梅干しを扱うときの衛生管理にも気を配ってみてください。
傷んだ梅や紫蘇の使用
傷んだ梅や紫蘇を使うと、カビが生えやすくなります。傷口から菌が入り、内側で繁殖しがちです。紫蘇も同様に、しおれたり汚れている部分は雑菌の元になります。
ちょっとした擦れや傷であれば、問題ありません。ただし中がどうなっているかわからない場合もあるので、違和感がある場合は廃棄しましょう。
傷んだ梅を見分けるポイントは以下の通りです。
- 汁が出てきてベチャッとしている
- 広範囲が圧迫されたり擦れたりしている
- 傷が深く中まで変色している
漬けた後の梅干しや、市販の梅干しであっても見た目に異常があれば食べるのは控えてください。
不適切な保存環境
梅干しは温度と湿度の影響を強く受けます。
風通しが悪かったり、直射日光が当たったりする場所に置くとカビが生えがちです。冷蔵庫に入れるか、冷暗所で保存するかは、梅干しの種類で判断しましょう。
減塩タイプの梅干しは、空気中の雑菌と触れやすくカビが発生しやすくなります。開封後は密閉容器で冷蔵庫に保存し、なるべく早めに食べきってください。昔ながらの塩分濃度15%以上の梅干しであれば、常温保存でも良いでしょう。
梅干しの保存環境を整えると、カビのリスクを大きく減らせます。
梅干しに白カビが生えた際の対処法

梅干しに少しだけ白カビが生えている程度であれば、、すべてを捨てる必要はありません。傷んだものだけを取り除けば大丈夫です。
ただし梅酢が濁っていて下の方にある梅にもカビが生えていた場合は、すべての梅干しがカビで傷んでいる可能性があります。もったいないですが、すべて廃棄してください。
適切な方法で対処しないと、再び梅干しにカビが生えるので注意しましょう。具体的な対処法は以下の通りです。
- 傷んだ梅干しを取り除く
- 梅酢を鍋で煮沸消毒する
- 保存容器を洗浄して消毒する
- 冷ました梅酢と梅干しを合わせる
それぞれ見ていきましょう。
傷んだ梅干しを取り除く
見た目やニオイがおかしい梅は、思い切って捨てましょう。カビが目立つ梅だけでなく、まわりの梅や紫蘇にカビが広がっていないかを確認してください。
カビが少しでも生えていると、胞子が周辺に飛んでいる可能性もあります。菌が根付いた梅が混じっていると、再度カビが生えてきます。
カビが多い場合は傷んでいない梅干しを洗浄し、熱湯に5分程度入れて消毒してください。文部科学省によると、50度以上の環境に5分程度さらすとカビの菌糸がほとんど死滅するとされています。
「カビがある部分を少し削れば大丈夫」と考えてはいけません。食中毒のリスクを避けるためにも、慎重な判断をおすすめします。
梅酢を鍋で煮沸消毒する
梅を取り除いたら、梅酢を鍋に入れて5分程度沸騰させてください。
熱湯でしばらく加熱すると、多くの菌糸が死滅します。香りや風味を飛ばさないように、激しく煮込まないようにしましょう。軽く沸かす程度の火加減がおすすめです。
加熱が終わったら火を止めて冷まします。まだカビの胞子が生きている可能性が高いため、キッチンペーパーやコーヒーフィルターなどでろ過してください。
煮沸消毒してろ過すれば、ほとんどのカビは取り除けます。
保存容器を洗浄して消毒する
梅酢だけでなく、保存容器やフタもしっかり洗浄、消毒しましょう。容器が汚れていると、せっかく煮沸した梅酢でもカビが再発しやすくなります。
洗浄には中性洗剤を使い、汚れを丁寧に落としてください。その後、煮沸やアルコール消毒を行うとより効果的です。取り外せるパーツがあればすべて分解しましょう。細かい部分にも菌が潜んでいることがあります。
ガラス容器には熱湯を使えますが、急な温度変化には注意が必要です。プラスチック容器は、耐熱温度を確認しながら熱湯とアルコールを使い分けてください。
洗い終わったあとは、水気をしっかり拭き取りましょう。できれば自然乾燥させて完全に乾かすと安心です。水分が残ると雑菌が繁殖しやすくなります。
冷ました梅酢と梅干しを合わせる
容器と梅酢を消毒した後は、完全に冷ました梅酢と梅干しを再び合わせましょう。熱いまま戻すと、梅干しの食感や風味が落ちるおそれがあります。
煮沸やろ過で梅酢が足りなくなった場合は、市販の梅酢を追加するのがおすすめです。梅干しの防腐効果を高めたい場合は、塩を加えるとよいでしょう。塩分濃度が高まり、カビが繁殖しにくくなります。

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梅干しの白カビを見極めて適切に対処しよう
白カビかは見た目だけでは判断しづらいことがあります。ですが発生した白いものの特徴を押さえれば、白カビと梅干しの成分が結晶化したものを見分けることは可能です。
また白カビが発生したとしても、すぐに全部を捨てる必要はありません。カビが少なければ、消毒や再仕込みで復活できることもあります。
最終的には、自分の目や鼻、味覚を使って判断することが大切です。特に手作りの梅干しに愛着がある場合は、正しい知識を身につけておくと良いでしょう。