賞味期限切れの梅干しは食べても大丈夫?腐るとどうなるのかも解説

冷蔵庫の奥から賞味期限が過ぎた梅干しを見つけて、「まだ食べられるのかな?」と迷ったことはありませんか?梅干しは長期間保存できる食品として知られています。ですが賞味期限切れのものを食べても大丈夫なのか、不安に思う人も多いでしょう。

結論から言えば、賞味期限が多少過ぎても梅干しは食べられます。ただし梅干しの種類や腐っているかのチェックは重要です。この記事では、賞味期限が切れた梅干しを安全に食べられる理由を詳しく解説します。さらに、腐っている梅干しの見分け方や、賞味期限をできるだけ延ばすための保存方法についてもご紹介します。

賞味期限表示があると「切れたら捨てなきゃいけないのでは」と思うかもしれません。ですが正しく判断すれば無駄を減らせるでしょう。

もくじ

賞味期限切れの梅干しは食べても大丈夫?

賞味期限切れの梅干しは食べても大丈夫?

梅干しは正しく保存していれば、賞味期限を少し過ぎても食べられます。

賞味期限は、「おいしく食べられる期間」を示したものです。期限が過ぎても、すぐに腐って食べられなくなるわけではありません

ただし、似た言葉に「消費期限」があります。こちらは「安全に食べられる限界の期間」です。過ぎた食品は口にしない方がよいでしょう。

製造元は、風味のピークを基準に賞味期限を決めています。そのため、賞味期限を少し過ぎても健康への影響は基本的にありません。

梅干しには塩分と酸が多く含まれており、腐りにくい食品です。パッケージに記載の方法で保存すれば、賞味期限が過ぎてもすぐに腐ることはありません。

ただし梅干しの種類によってはあまり日持ちがしないものもあります。賞味期限が過ぎた梅干しを食べる際には、腐っていないかチェックしてみてください。

梅干しの種類による賞味期限の違いや、腐った際のサインは後ほど解説します。

梅干しの賞味期限は種類によって異なる

梅干しの賞味期限は種類によって異なる

梅干しの賞味期限は、すべて同じではありません。塩分の量によって保存性が大きく変わるからです。梅干しの種類と賞味期限について以下の観点から解説します。

  • 昔ながらの梅干しは10年以上経っても腐らない
  • 減塩タイプの梅干しの賞味期限は2週間から1ヵ月くらい

それぞれ見ていきましょう。

昔ながらの梅干しは10年以上経っても腐らない

昔ながらの梅干しが長持ちする理由は塩分濃度が高いからです。塩分濃度が20%以上の梅干しは、菌が繁殖しにくいため、基本的に腐りません。

伝統的な梅干しは、大量の塩で梅を漬け込んだ後、天日にさらして水分をしっかり飛ばします。正しい手順で作った梅干は、きちんと管理すれば10年、20年経っても腐りません。実際に古い蔵から数十年前の梅干しが見つかり、今でも食べられたという話もあります。

ただし、長く保存すると塩分が濃くなり、味がとがることがあります。食感が硬くなることもあるため、しょっぱすぎる梅干しは塩抜きして食べると良いでしょう。

きちんと保管された梅干しは劣化がゆっくりです。「時間をかけて熟成した味」を楽しんでみてください。

減塩タイプの梅干しの賞味期限は2週間から1ヵ月くらい

減塩タイプの梅干しは、昔ながらの梅干しと比べて保存期間が短くなります。塩分による防腐力が弱く、腐りやすいからです。

減塩の梅干しは、塩分が10%以下に抑えられていることが多く、健康志向の家庭に人気です。しかし、塩分が少ないと雑菌の繁殖を防ぎにくくなります。特に開封後は雑菌が入りやすく、腐敗やカビのリスクが高くなるでしょう。

そのため、開封後は冷蔵保存を基本とし、2週間〜1ヵ月以内に食べ切るのが安全です。特に食べやすく加工された梅干しは注意しましょう。賞味期限が短めな梅の具体例は以下の通りです。

  • しそ梅
  • カリカリ梅
  • はちみつ梅
  • 昆布梅
  • かつお梅

製造時の殺菌処理によって違いはありますが、塩分が少ないほど腐敗しやすいと考えましょう。そのためメーカーは、加工された梅干しの賞味期限を短めに設定しています。

梅干しの賞味期限が切れて腐るとどうなる?

梅干しの賞味期限が切れて腐るとどうなる?

梅干しは賞味期限が切れていても腐っていなければ食べられます。ですが絶対に腐らないわけではないので、異常のサインを見逃さないことが大切です。

梅干しが腐ったらどうなるのかを6つのケースにまとめました。

  • 表面に綿毛状の白カビが生える
  • 箸でつかめないほど崩れる
  • 茶色や黒に変色する
  • 腐ったもの特有の悪臭がしてくる
  • とろりとした触感で糸を引く
  • 酸っぱさよりも苦味を感じる

ひとつでも当てはまれば食べるのは避けましょう。見た目や匂いで判断できない腐敗もあります。「いつもと違う」と感じたら、安全を優先して廃棄するのが賢明です。

それぞれ見ていきましょう。

表面に綿毛状の白カビが生える

白カビが少しでも見つかったら、食べずに捨てるのが基本です。梅干しは塩分と酸が多く、カビが生えにくい食品です。しかし、以下の条件がそろうと白カビが発生することがあります。

  • 梅干しの塩分が少ない
  • 高温多湿の場所で保管する

白カビは繁殖力が強く、表面だけでなく中まで菌が入り込んでいる可能性があります。表面のカビだけを切り取っても、完全に取り除くことはできません。食べると健康を害する恐れがあるため、捨てましょう。

箸でつかめないほど崩れる

梅干しを箸で持ち上げたとき、あまりにも柔らかく崩れる場合は、腐敗が進んでいるサインと考えられます。本来の梅干しは、やわらかさがあっても皮に張りがあり、箸でしっかり持てる程度の弾力です。

しかし、腐った梅干しは中の組織が分解され、ベチャベチャになり崩れやすくなります。異常に崩れやすい梅干しは、内部で菌が繁殖している可能性が高いです。

もともと柔らかい梅干しかどうか迷う場合もありますが、見た目や匂いに違和感があれば要注意です。特に減塩タイプや蜂蜜漬けは柔らかく仕上がっています。ですが腐った場合は「少し触れただけで崩れる」など、明らかに異常な状態になります。

見分けるのが難しいようであれば、少しでも不安を感じたら食べないとする方が安全です。

茶色や黒に変色する

梅干しが茶色や黒っぽく変色している場合は腐っている可能性があります。特に表面だけでなく仲までどす黒い場合は要注意です。

ただし梅干しは熟成具合によっても色が変わります。例えば昔ながらの梅干しは、長く保存すると赤から茶色、黒っぽい色に変わることがあります。梅が熟成したり、シソや添加物と反応して色素が変わるためです。

そのため、「茶色い=腐っている」とは言い切れません。熟成と腐敗はパッと見ただけでは区別がつかない場合もあります。他の異常と併せて確認しましょう。

腐ったもの特有の悪臭がしてくる

梅干しから生ゴミのような悪臭がする場合、それは腐敗の明確なサインです。

通常の梅干しは、フルーティな香りがします。腐った梅干しは以下のような悪臭を発するのが特徴です。

  • 鼻をつく強い刺激臭
  • ツンとした酸っぱいだけではない異臭
  • 生ゴミのような臭い

梅干しから悪臭がしたら、味見をせずにすぐに廃棄してください。口にすると体調を崩すリスクがあり、非常に危険です。

また、保存容器のふたを開けたとき、ムッとする空気が広がる場合も注意が必要です。雑菌が増えている可能性があるため、見た目や臭いをもう一度確認しましょう。

とろりとした触感で糸を引く

梅干しを箸でつまんだとき、表面がぬめって糸を引くようであれば、ほぼ確実に腐敗が始まっています。ぬめりや糸引きは、菌が糖分やアミノ酸を分解して発生する粘り気です。以下のタイプの梅干しは特に腐りやすく、糸を引くことがあります。

ぬめりのある梅干しは、加熱しても腐敗菌を完全に除去できる保証がありません。健康に悪影響がある上に美味しくないため、食べるメリットはないでしょう。

「水で洗えば食べられるのでは?」と思うかもしれませんが、一度増えた菌やその毒素は簡単に除去できません。食中毒を防ぐためにも、糸を引く梅干しは思い切って処分してください。

酸っぱさよりも苦味を感じる

梅干しは酸っぱい食品ですが、腐ると苦味やえぐみが強く感じられるようになります。腐敗が進むと菌によって成分が分解され、不快な苦味や刺激が強く出てくるからです。

もともと梅には、酸味だけでなく少しの苦味や渋味もあります。そのため梅干しの中には苦味が強く感じられるものが混じっているケースもあります。

ですが不快な味があれば、それ以上食べるのはやめましょう。少量でも口に入れて「おかしい」と感じたら、すぐに吐き出すのが安全です。

梅干しに少しでも異常を感じたら、無理に食べず処分するのがおすすめです。

腐っていなければ賞味期限切れの梅干しは食べられる

賞味期限を過ぎた梅干しでも、腐っていなければ食べられます。

特に、昔ながらの塩分が高い梅干しは、賞味期限をかなり過ぎても問題がないことが多いです。減塩タイプでも、適切に保存されていれば長持ちします。

ただし、腐敗の疑いがある場合は食べないのが安全です。梅干しは腐りにくい食品ですが、絶対に腐らないわけではありません。カビ、悪臭、苦味などの異常があれば、すぐに捨ててください。

梅干しの賞味期限に関するQ&A

賞味期限切れの梅干しは食べても大丈夫ですか?

腐っていなければ食べられます。梅干しは腐りにくい食品なので、賞味期限が過ぎてもすぐに悪くなるわけではありません。

「賞味期限」と「消費期限」の違いは?梅干しの場合はどっち?

賞味期限は「おいしく食べられる期間」、消費期限は「安全に食べられる期限」です。梅干しには賞味期限が使われます。

昔ながらの梅干しは賞味期限が切れて何年たっても大丈夫ですか?

高い塩分で作られていれば10年経っても腐らないことがあります。ただし味や食感は変わるので、異常がないか確認しましょう。

減塩タイプの梅干しは賞味期限切れ後いつまで食べられる?

開封後は2週間~1ヶ月以内が目安です。塩分が少ないと腐りやすいので、期限が切れていたら早めに確認しましょう。

梅干しが腐ったらどうなりますか?

カビが生えたり、崩れたり、悪臭やぬめりが出たら腐っています。苦く感じる場合も食べないでください。

少しカビが生えた梅干しは取り除けば食べられますか?

食べられません。カビは中まで広がっている可能性があるため、すべて捨てた方が安全です。

黒っぽく変色した梅干しは腐っていますか?

熟成による変化の場合もあります。他に異常がなければ大丈夫ですが、臭いや崩れ方を確認してください。

梅干しは冷蔵庫で保存した方がいいですか?

減塩タイプや加工品は冷蔵保存が安全です。昔ながらの梅干しは冷暗所でも保存できます。

梅干しを保存する容器はどんなものがいい?

ガラス瓶や密閉容器がおすすめです。金属製はサビが出るので避けましょう。使う前に容器を殺菌してください。

梅干しを取り出すとき、素手でも大丈夫?

素手はNGです。清潔な菜箸やスプーンを使わないと雑菌が入って腐りやすくなります。

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この記事を書いた人

読み物コンテンツ担当。ダイエットのため筋トレを始めるも、食事にも気をつけないと痩せないことに気づく。1日1杯のはちみつレモンが至福の時間です。料理が趣味。ついつい味見の量が多くなってしまうのが悩みの種です。

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