腸活で話題の「梅流し」の効果は?優しい食材で身体を整えるポイント

乳酸菌の効果を実感する人

梅流しは、梅干しとだしを使うシンプルな食習慣として知られ、インターネット上では「すっきりした」「体が軽くなった」などの体験談も見られます。一方で、感じ方には個人差があり、書籍や公的資料だけで確かな科学的エビデンスを示すのが難しい側面も。ここでは「効果として語られていること」を冷静に整理し、食材としての大根・梅の伝統的な見立て、留意点までをまとめます。取り入れる際は、体調を最優先に無理のない範囲でご検討ください。

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「梅流し」で語られる3つの効果とは(体験談ベース)

梅流しについて、体験談などでよく語られるのは次の3点です。

  • 腸内に溜まった便を出すといわれる
  • 腸壁の老廃物(こびりつき)を出すといわれる
  • 悪玉菌に傾いた腸内環境をリセットするといわれる

いずれも「そう感じた」という主観的な体験の共有が主で、どの程度の量や範囲で変化が起きているのかを客観的に測定したデータは限られています。あらゆる民間的なセルフケアと同様に、判断と結果は自己責任であること、実践中に強い不快感や体調変化があれば中止することを前提にしましょう。

過度な期待を避け、「合う/合わない」の自己観察を重視しましょう。日ごとの睡眠・食事・水分・ストレスでも体感は大きく変わります。

大根と梅干しの効果・効能

梅流しに使われるふたつの食材、大根と梅は、それぞれが胃腸に優しい整腸食材として親しまれてきました。
『東洋栄養新書』(メディカルユーコン)によると、中医学では次のような効能をもつと考えられています。

大根
・気の巡りを促し、胃腸の働きを良くする ・消化を促す ・皮に多く含まれる消化酵素が毒素を分解し、胃腸の働きを整える・腸の機能を回復させて、下痢を止める ・唾液などの分泌を促進する ・血液の老廃物を分解・排出する

特に梅に含まれるクエン酸には腸を刺激する作用があり、便秘に効果があるといわれています。

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安全に取り入れるための注意点

  • 頻回の実施は避ける:連日の実施などは負担になり得ます。
  • 体調が整っている日に:発熱・強い腹痛・嘔気など不調時は見送りを。
  • 妊娠中・授乳中・成長期・病中病後は不可:実施しないでください。
  • 既往歴や服薬がある場合:事前に医師へ相談を。
  • 実践中に強い不快感や体調の急変があれば中止し、水分補給を優先してください。

※本記事は一般的な情報提供であり、医療的助言ではありません。最終判断はご自身の責任でお願いします。

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梅流しの効果についてのQ&A

断食は腸にとって本当に良いことなのでしょうか?

断食は、腸内環境がよくないときにそれをリセットするという目的で、一度だけであれば効果があるともいえますが、何回も繰り返すのは逆効果。腸本来の力を低下させてしまうのでやめましょう。

梅流しで宿便が出せるって本当ですか?

梅流しによって腸に溜まった便が排出されるといわれていますが、どれだけの便が排出されているのか、すべて排出されているのかといったことについては、CTを撮影して実験したデータがないため分かりません。

梅流しは断食しない場合も効果がありますか?

梅流しは断食しなくても効果があるという体験談もあるようです。 夕食を軽めにし、翌朝空腹の状態で行うとよいかもしれません。

梅流しをしたのに便が出ない場合は?

空腹な状態で梅流しに臨み、たっぷり食べても便が出ない場合は、同時に上半身をひねる運動をしたり、歩いたりして身体を動かしてみてください。

参考文献・Webサイト 小林弘幸『読む便秘外来』(集英社) ・特選街Web【宿便の出し方】最適な食べ物は梅干し!梅湯断食「梅流し」のやり方・NIKKEI STYLE|自宅で週末断食、注意点は 水分取り適当な運動を

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この記事を書いた人

5歳からクラシックバレエをしている関係で、年から年中減量生活です。
体力と筋力は必要不可欠なため、健康的な食生活を心がけて毎日自炊を頑張っています。