「黒い便」は何のサイン?病気の可能性、食べ物や腸内環境との関係を解説
記事の監修
美容医師
久保田なお
2014年、久留米大学医学部卒業。現在、美容クリニックに勤務。
便の色や形は身体からの重要なサイン。 中でも注意が必要なのが「黒い便」です。
「最近、便の色が少し黒い…」「黒い便一回だけ出た」「赤ちゃんのウンチが黒い?!」
病気の可能性もあると聞けば、放置していてよいのか迷ってしまいますね。
この記事では、黒い便が出る原因や病気の判断ポイントの解説や、 慢性的な黒い便の改善策をご紹介します。
黒い便の主な原因
便が黒くなる原因は、大きく分けると「出血(病気)」「食べたもの」「便秘」の3つ。 心配する必要のないケースも多いですが、中にはすぐに医療機関を受診するべきケースもあります。 ご自身の症状と照らし合わせて確認してみてください。
黒い便の原因1. 胃・腸の出血が疑われる場合
ドロドロとした真っ黒な便、いわゆる「タール便」が出た場合には要注意。
食道や胃、十二指腸などの上部消化管からの出血(下血)が原因である可能性があります。
タール便の見た目の特徴
・やわらかい炭のように黒い便、下痢状のこともある。
・海苔の佃煮のようにベタベタしている
・血なまぐさい臭いがする
・油が浮いたような光沢がある
出血の量が少ない場合は全体が真っ黒にはならず、黒い粒やかすなどが便に混じることもあるので、黒い粒が混ざる症状が長引く場合も病院を受診してください。 激しい腹痛や胸の痛み、貧血や疲労感、体重の減少などの症状も受診の目安です。
黒い便でもタール便や細い便など、便の硬さや形もさまざまです。気になる点や便に異常がある場合は、放置せずにご自身の便を観察して内科などの専門医への相談も検討しましょう。
黒い便で可能性のある病気
・食道静脈瘤
・食道がん
・胃炎
・胃潰瘍
・胃がん
・十二指腸潰瘍
・十二指腸がん
・その他の小腸の潰瘍・がん
・大腸がん
病院では、便潜血検査や胃カメラなど内視鏡検査を行い、出血が見られた場合には出血箇所を特定して治療していきます。
出血や潰瘍は、特に疾患が進行すると便の色が黒くなる可能性が高いです。血便や腸炎なども関連する症状として頻繁に見られます。また血便は、赤みを帯びたオレンジ色の便(赤褐色)はの場合は大腸で出血している可能性もあります。
こうした症状が見られた場合は、まずは医療機関で診断を受け、原因をはっきりさせることが大切です。
受診すると共に、日常的なセルフケアをお探しの方も多いでしょう。そうした方々へは、健康管理の一環として「乳酸菌の摂取」を提案いたします。 乳酸菌は、胃腸のはたらきを整える助けとなり、理想的な便を排泄することが期待できます。
特に、日本人のお腹に合う植物由来の発酵食品から抽出された「植物性の乳酸菌パウダー」がおすすめです。
黒い便の原因2. 食べ物や薬の影響
食べ物の摂取や薬などの服用によって便の色が黒くなることがあります。 便が黒くなったら、次のような食材を摂取していないかどうかを確認してみてください。
黒い便になりやすい食べ物・飲み物
イカ墨や海苔など、色の黒い食品のほか、食品に含まれるポリフェノールなどが原因で便が黒くなることがあります。
- イカ墨
- 海苔
- チョコレート
- ブルーベリー
- ぶどう
- 赤ワイン
- 鉄剤、ビスマス剤
口にしているものが原因の場合は、それを摂らないようにすれば便の色が元に戻りますので心配ありません。 逆に、食事内容を変えても便の色が戻らない場合は別の原因を考えましょう。
黒い便の原因3. 便秘・腸内環境の悪化
サイン1も2も当てはまらない、という場合には、腸内環境の悪化が黒い便の原因である可能性が高いです。 特に次のような症状がある場合には、腸内環境が悪化していることが考えられます。
腸内環境が悪化している時の症状
・便が黒っぽく、コロコロした塊状
・便が黒くて臭いがきつい
・便秘気味
・おならがよく出る
腸内環境の悪化や便秘が原因で便が黒くなっている場合、すぐに命にかかわるようなことはありませんが、放っておくとさまざまな不調や全身の症状につながります。
黒い便と腸内環境の関係
便の色は、胆汁に含まれる「ビリルビン」の色によって変わりますが、その色は腸内環境と腸内フローラの状態を表しているといわれています。
ビリルビンの色(=便の色) | 黒色 | 茶色 | 黄土色 |
---|---|---|---|
腸内環境 | アルカリ性 | ↔ | 酸性 |
腸内フローラ | 悪玉菌が多い | ↔ | 善玉菌が多い |
便が黒いのは、腸内に悪玉菌が多く、腸内環境がアルカリ性になっている証拠。 腸内で悪玉菌が優勢になると、たんぱく質を腐敗させて有毒なガスを出し、腸のはたらきも低下させ、次のような症状につながります。
- 便秘
- 肌荒れ、吹き出物
- 体臭、口臭
- おならの臭いがきつくなる
- おならの回数が増える
- おなかが張る
- 免疫力の低下
理想の便は「黄色に近い黄土色」で、「コロコロしてもおらず、軟便でもなく、バナナのような形状」、「いきまずに排泄できるやわらかさ」で「臭いもきつくない」状態。 毎日便の状態をチェックしながら、生活習慣や食習慣の改善で腸内環境を整えていきましょう。
お腹の調子を改善したい方に
お薬は飲まずに、お腹の調子を整えたい方にも「乳酸菌の摂取」はおすすめです。 乳酸菌は、お腹の調子を整える助けとなり、理想的な便を排泄することが期待できます。
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子供が黒いうんちを出した!そんな時どうする?
赤ちゃんや幼児の便が黒い場合、食べ物や便秘が原因である可能性もありますが、消化管からの出血が原因である場合も。
食事内容などに心当たりがない場合は便の写真を撮って小児科を受診してください。また、腹痛を訴える場合や、熱、嘔吐がある場合、便に腐ったような悪臭がある場合、顔色が悪い場合、泣き止まない場合にはすぐに受診してください。
腸内環境を整えて黒い便を予防
腸内環境は日ごろの心がけや食生活次第で改善できます。 善玉菌を増やし、病気を予防するための生活習慣や食習慣をご紹介しましょう。
腸内を整える生活習慣
生活リズムを整える
基本的なことですが、腸のはたらきをよくするためには睡眠時間をしっかりとること、三食を規則正しく摂り間食を控えることが重要です。 また、眠っている間に空腹であることで、モチリンというホルモンが分泌され、腸の中身が停滞しづらくなるといわれています。 腸の中身が停滞すると便秘につながり悪玉菌が増えやすくなるため、眠る2時間前には食事を終えるようにしましょう。
適度な運動
運動により腸に刺激を与え、便がスムーズに排泄されるように促すことは腸内環境維持のために重要です。 便が腸の中で3日も滞ると、腸内のビフィズス菌は減り始め、その代わりに悪玉菌が増え始めるといわれています。 特に排便に効くと言われているのが、上半身をしっかりと動かす運動。 腹式呼吸やダンス、ラジオ体操などがおすすめです。
排便のための習慣
便を腸内に滞らせないためには、排便習慣を整えることも重要です。 まずは、朝起きたらコップ一杯の水を飲むこと。 朝は、腸が一日の中で最も大きく動く時間帯といわれています。 この時間に水を飲んで腸を動かし、出ても出なくてもトイレに入る習慣をもつと、排便のリズムができやすいそうです。 また、便意が起きた時に我慢すると、脳が便意を感じにくくなってしまい、便秘につながります。 便意が起きたらトイレに行くのを我慢しないようにしましょう。
腸内を整える食習慣
腸内細菌のバランスは、食べるものによっても左右されます。 次の表を参照して、善玉菌を増やす食材を積極的に摂り、悪玉菌を増やすものは控えましょう。
善玉菌を増やすもの | ・オリゴ糖 ・食物繊維を多く含む野菜や豆、果物、海藻など (水溶性食物繊維:不溶性食物繊維が1:2の割合が理想) ・発酵食品(漬物、キムチ、ヨーグルト、ケフィア、納豆など) ・乳酸菌やビフィズス菌のサプリメント |
---|---|
悪玉菌を増やすもの | ・肉類などたんぱく質の過剰摂取 ・弁当や加工品に含まれる保存料 ・抗生物質 (腸内環境を乱すもの) |
善玉菌を増やす食材やサプリメントは、2週間ほど継続して摂取することで効果が表れてくるといわれています。
食習慣は継続が大切。 調子がよくなってきたからといって元の食事に戻すと腸内環境は徐々に元に戻ってしまいます。 毎日少しずつでも長く継続するため、摂るタイミングを決めて習慣に組み込むと良いでしょう。
個人の腸によって、合う菌、合わない菌がいるとされているので、便の様子を見ながら効果があったものを続けるのがおすすめです。
黒い便についてのQ&A
- 便が黒いとは、どんな状態を指すのでしょうか?
-
便が黒いということは、便の色が通常よりも暗くなっていることを意味します。便の色は、食べ物や飲み物、薬などによって変化することがありますが、便が黒くなる場合は、消化管出血や胃潰瘍などの病気の可能性もあります。
- 便が黒い場合は、どんな病気の可能性がありますか?
-
便が黒い場合は、消化管出血や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープ、大腸癌などの病気の可能性があります 。消化管出血では、胃や十二指腸で出血した血液が小腸や大腸を通過する過程で鉄分に変化し、便が黒くなります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍では、胃酸によって胃や十二指腸の粘膜が傷つき、出血することがあります。大腸ポリープや大腸癌では、大腸の粘膜にできたしこりや腫瘍が出血する場合があります。
- 便が黒い場合は、どうすればいいですか?
-
便が黒い場合は、まず自分の食生活や服用している薬などを振り返ってみましょう。鉄剤やビスマス剤などの薬や、チョコレートやブルーベリーなどの食べ物は、便の色を暗くすることがあります 。これらのものを摂取した後に便が黒くなった場合は、一時的なものである可能性が高く、心配する必要はありません。
しかし、これらと関係なく便が黒くなった場合や、他にも吐血や下血、貧血やめまいなどの症状がある場合は、消化器科や内科などの専門医に相談しましょう 。 - 便が黒いことは、腸内環境とどんな関係があるのでしょうか?
-
便が黒くなるのは、腸内環境と関係している場合があります。腸内環境とは、腸の中に住む約100兆個の細菌や微生物のバランスのことを指し、このバランスが乱れると、便の色や形、臭いなどに変化が現れることがあります。例えば、腸内環境が悪化すると、有害な細菌が増えて消化管出血を引き起こしたり、有益な細菌が減って鉄分の吸収が悪くなったりすることがあります 。
- 腸内環境を改善するには、どんな方法がありますか?
-
腸内環境を改善するには、以下のような方法があります。
- 食物繊維や発酵食品などを含むバランスの良い食事を摂りましょう。食物繊維は、便の量や水分を調整し、排便を促します。発酵食品は、乳酸菌やビフィズス菌などの有益な細菌を補給し、腸内フローラのバランスを整えます。
- 適度な運動を行いましょう。運動は、血行や代謝を促進し、腸の動きを活発にします。また、ストレスを解消する効果もあります。
- 水分やミネラルを十分に摂りましょう。水分やミネラルは、便の水分量や質を調整し、便秘や下痢を予防します 。
- 喫煙や飲酒は控えましょう。喫煙や飲酒は、胃酸の分泌を過剰にしたり、胃や腸の粘膜を刺激して、消化器系のトラブルを引き起こすことがあります 。
参考文献 参考書籍:
日経BPムック『お腹ぺたんこ腸スッキリバイブル』(日経BP社)
小林弘幸『読む便秘外来』(集英社)
後藤利夫『乳酸菌がすべてを解決する』(アスコム)
医師からのコメント
便は身体の状態を表します。黒い便の原因は、単に食べ物の色に関連する場合から命の危険性がある場合まで様々です。 念のために一度、医療機関で検査をしてもらいましょう。病気ではないと分かっても安心せず、病気を予防して健康でいるために日頃から腸内環境を整えておくことはとても大切です。 サプリメントを摂ったり生活習慣・食生活を改善して腸内環境を整えましょう。そのポイントは、継続することです。 食事に発酵食品を加えてみたり、サプリメントで手軽に補ったりとご自身で続けやすい方法をみつけてみましょう。 数週間続けると少しずつ身体が変化して、便の状態が改善することはもちろん、お肌がキレイになったり全身の嬉しい変化が期待できますよ。
プロフィール
久保田 なお
2014年、久留米大学医学部卒業。現在、美容クリニックに勤務。
美容に関して、身体の外側からだけではなく内側からのアプローチも大切と考えており、患者様が生活に取り入れやすい、無理なく継続しやすい治療の提案を心がけている。
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