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<{/section}>独特の香りでカレーになくてはならないスパイス・クミン。
実は伝統的に薬として使われてきた歴史があり、「馬芹(バキン)」という生薬名ももっているってご存知でしたか?
カレーに1さじ加えれば、手軽に香り高く本格的な味を楽しめるだけでなく、気になる症状を改善してくれるかも…?!
今回は、クミンの効果・効能に加え、使い方やカレー以外に応用できるレシピをご紹介します。
クミン(英語:Cumin 、中国語:孜然)はエジプト原産のセリ科の植物。種子を乾燥させて、または粉に挽いてスパイスとして使われます。
5000年以上前から栽培されているとされ、古代エジプトでは香辛料として使用される以外に、ミイラの防腐剤としても使われていたそうです。
また、昔のギリシャでは、塩と同じように食卓にクミンが置かれていたともいいます。
カレーなどのエスニック料理のイメージが強いクミンですが、中世からヨーロッパでは馴染みのあるスパイスで、アジアからヨーロッパ、アメリカ大陸、アフリカ大陸など幅広い地域で何百年にもわたり使われています。
栄養素としてはビタミンCやE、鉄を豊富に含むほか、抗酸化作用をはじめとするさまざまな効果があるといわれ、伝統医学において利用されています。
クミンの香りは、甘くスパイシーで、コショウに似たあたたかみのある香りです。その個性的な香りは、「大地のような」「木の実のような」と形容されることもある一方で「臭い」と感じる方も中にはいるよう。
シードを直接噛むと、柑橘にも似た爽やかな香りとほのかな苦みがあります。
この香りは、主にクミンシードの外皮部分に多く含まれるクミンアルデヒドという成分によるもので、噛んだり挽いたりされることで香りが立つといわれています。
インドのカレーによく含まれるスパイスで、いわゆる「カレーの香り」のメインを構成しているのがこのクミンの香りです。
ハーブ療法家は皮膚発疹、免疫機能の改善、痔疾などの治療にも使用するというクミン。
糖尿病抑制作用や抗腫瘍作用などの報告もあるようです。
研究論文や医師執筆による文献で挙げられているクミンの効果についてご紹介します。
伝統的にアーユルヴェーダにおいて消化のために使われてきたクミンですが、その抽出物によって消化酵素を増加させることが実験の結果わかったそうです。
また、ヒトを対象とした実験によって過敏性腸症候群(IBS)を改善させる効果も報告されています。
クミンの血中コレステロール改善作用は、ヒトを対象とした実験によって報告されています。
実験では、血中トリグリセリドの減少、悪玉といわれるLDLコレステロールの減少、HDLコレステロールの増加などの効果が分かっているそうです。
クミンには、テルペン、フェノール、フラボノイドなどの活性成分が含まれ、高い抗酸化作用があるといわれています。
脂質の過酸化を抑制することで、老化や生活習慣病の予防が期待できそうです。
クミンには体重の減量を促進する効果があると考えられています。
肥満の被験者にクミンパウダーやサプリメントを与える実験をしたところ、複数の実験で2~3ヶ月での減量が確認されています。
痩せたいけれど運動する時間がない、食べたいものを我慢するのもイヤ…そんな方にぜひご紹介したいのが「クミンダイエット」です。
クミンの減量効果についてはいくつかの報告がありますが、そのうちのひとつをご紹介しましょう。
2014年に発表されたイランのShahid Sadoughi Universityの研究論文では、88人の肥満の女性を無作為に2つのグループに分け、片方のグループにはヨーグルトを、もう片方のグループにはヨーグルト+3gのクミンパウダーを毎日2食に分けて食べてもらうという実験を行っています。
この実験ではどちらのグループも期間中、同じ内容の減量のための栄養カウンセリングを受けました。
結果、3か月後にはどちらも減量に成功しましたが、クミングループが6.2kgの減量、クミンを摂らないグループが約4.2kgの減量と、クミングループの方が2kgほど多く体重を減らすことに成功!
さらに驚きなのが体脂肪率で、クミングループは14.64%の削減と、クミンを摂らないグループ(4.91%削減)の3倍もの体脂肪率が下がっていたそうです。
この実験ではBMIや胴囲、コレステロールの値も改善され、まさにいいことづくめ。
もちろん「減量のための栄養カウンセリング」を受けた結果ですから、本人たちの努力によるところも大きいかもしれませんが、気になる方はクミンを積極的に食事にとりいれてみてはいかが…?
実験の被験者の女性たちは食事の内容を記録して報告するというようなことも行っていたようですから、それも一緒にやってみるとさらに効果があるかもしれませんね。
クミンには「シード(種の状態)」と「パウダー(種を挽いて粉にしたもの)」があり、それぞれ使い方が異なります。
クミンは、根菜やラム肉などクセの強い食材と相性がよいといわれています。
ナッツやローズマリーなどの風味の強いハーブとも好相性。
グリル料理の下味に、野菜炒めに、チリコンカンなどの煮込み料理に、エスニックな味のスープやシチュー、卵料理に、お酢とも相性が良いのでマリネ液やドレッシングの材料として使うのもおすすめです。
クミンシードを余してしまった、という方はお茶にして飲むのもおすすめ。
胃腸をすっきりさせてくれるので、食後にどうぞ。
仕上げに一振りするだけで、いつものカレーを本格的な味わいに仕上げてくれるスパイスたち。
大人用と子ども用を作り分けるのが大変、という場合にも大活躍です。
クミンをメインスパイスにした手作りガラムマサラのレシピをご紹介します。
参考文献:ナンシー・J・ハジェスキー『ハーブ&スパイス大事典』(日経ナショナルジオグラフィック社)
これらの材料をよく混ぜ合わせて、密閉容器に入れればできあがりです。
いつものレシピで作ったカレーの最後に振りかけて混ぜ、鍋の蓋をしめます。
6皿分ほどのカレーの量に対して小さじ1杯を目安に入れてください。
スパイスが揃わない場合はクミンパウダーだけでもかなり風味が増しますよ!
ガラムマサラはカレーのほか、野菜炒めやポテトサラダ、グラタンなどにもどうぞ。
こちらの写真はキャラウェイ。クミンにそっくりですね。
丁宗鐵『スパイス百科』(丸善出版)によれば、クミンは同じセリ科のスパイスであるキャラウェイと見た目だけでなく香り、作用も近いそうです。
使い道によってはキャラウェイで代用するのも良いかもしれません。
個性的な香りのクミンは、代用品を見つけるのが難しいスパイスのひとつ。カレーを作る際にクミンを切らしている場合は、他のスパイスで代用せず、ガラムマサラを使うと良いでしょう。
なお、「ブラッククミン」と呼ばれているのはキンポウゲ科の「ニオイクロタネソウ(ニゲラ)」という植物の種で、全く別のスパイスです。
香りや効果も異なりますので注意しましょう。
クミンといえばカレー!ですが、他にもさまざまな料理にコクや風味をプラスしてくれます。一味足りないと思った時の大きな味方として、いろいろなメニューに応用してみてください。
※加熱時間はオーブンの機種などによって異なります。
羊肉はややレアな状態で食べられることもありますので、お好みの焼き加減でどうぞ。
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編集スタッフ 小辰 パン作りと温泉をこよなく愛する2児の母。老後は伊豆で大きな犬と暮らすのが夢です。豆乳が好き、猫は苦手。
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記事の監修 管理栄養士 川野 恵 フリーランスの管理栄養士としてレシピ開発や栄養のコラム作成のほか、外食チェー […]
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