スギナ茶を飲むのは危険?副作用やデメリットを抑える方法をご紹介
スギナ茶はさまざまな効能がある健康茶です。しかしスギナには危険性や副作用がなく、本当に安全なのか不安になる方もいるでしょう。ハーブや野草の中には毒性を持つものもあります。そのためお茶として飲むには注意が必要です。
この記事ではスギナ茶が危険だといわれる理由や、スギナ茶の副作用やデメリットを抑える方法も紹介します。栄養豊富なスギナ茶を正しく飲めば、身体にうれしい健康効果を得られます。身体の中から元気になりたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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スギナ茶が危険だといわれる理由
スギナ茶が危険だといわれる理由は、人によっては体調を崩す成分も含まれているからです。具体的な理由は以下があります。
- 毒性のあるアルカロイドが微量に含まれている
- ビタミンB1を壊すチアミナーゼが微量に含まれている
- カリウムが豊富に含まれている
- 植物アレルギーの原因になる
それぞれ解説します。
毒性のあるアルカロイドが微量に含まれている
スギナにはアルカロイド毒素が微量に含まれています。アルカロイドは神経系に作用する毒です。アルカロイドを含む植物は日本国内にも群生しています。スギナに含まれるアルカロイドは以下の通りです。
- パルストリン
- ニコチン
農林水産省には、スギナを摂取した家畜の中毒症状が報告されています。スギナを大量に摂取すると、アルカロイドの毒素により吐き気や腹痛が生じる可能性があるので注意してください。
ビタミンB1を壊すチアミナーゼが微量に含まれている
スギナに微量に含まれるチアミナーゼにも注意が必要です。大量のスギナ茶を長い間摂取するとビタミンB1が不足して、チアミン欠乏症になるおそれがあります。チアミン欠乏症の初期症状の一例は以下の通りです。
- 疲れやすくなる
- 怒りやすくなる
- 記憶力が低下する
- 食欲がなくなる
- 眠れなくなる
- おなかに不快感がある
- 体重が減少する
チアミン欠乏症が重度化すると、脚気や脳の異常を引き起こす可能性があります。スギナ茶を飲んで身体に異常を感じるようであれば、控えるのが良いでしょう。
カリウムが豊富に含まれている
利尿作用のあるカリウムも、腎機能が低下している人には悪影響があります。カリウムがうまく排出されずに、高カリウム血症になる可能性があるからです。
高カリウム血症は、筋収縮が調節できなくなる疾患です。四肢のしびれや心電図の異常が現れ、最悪の場合は心停止することもあります。腎機能が低下してきた高齢者に見られるのが特徴です。
しかし腎臓が正常に働いていれば、余分なカリウムは尿として排出され高カリウム血症を発症する事はないようです。健康診断で血中のカリウム濃度が高いと指摘されていなければ、カリウムの摂取量を気にする必要はありません。
参考:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット カリウムの働きと1日の摂取量
アレルギーの原因になる
スギナはアレルギーの原因になります。特につくしが生える春先に花粉症の症状が出る人は注意が必要です。スギナによるアレルギーの一例は以下があります。
- のどや口がかゆくなる
- じんましんが発生する
- ぜんそくの発作が起きる
- 嘔吐や下痢症状が起きる
スギナにはアレルギーを抑える効果があるといわれています。しかしスギナ自身が原因であれば、アレルギー反応は抑えられません。
またつくしにアレルギーがない人でも、スギナ茶を飲み続けるうちにアレルギー反応が出てくる可能性があります。スギナ茶を飲んでいておかしいと思ったら、飲用を控えるのが良いでしょう。
スギナ茶を飲むと危険な可能性がある人
スギナ茶は適量を飲むように心がければ、健常者にはあまり危険はありません。ただし以下の人はスギナ茶の成分により健康状態が悪化するおそれがあります。
- カリウム制限をしている人
- 大量に飲酒する人や肝臓が弱っている人
- 子どもや妊娠中の人
それぞれ解説します。
カリウム制限をしている人
腎臓が弱っていてカリウム制限をしている人は、スギナ茶を飲むのを控えてください。スギナ茶はカリウムが豊富なので、腎機能が悪化する可能性があります。
高カリウム血症の人は、カリウムの摂取制限が必要です。三和化学研究所では腎不全や高カリウム血症の人に、1日のカリウム摂取量を1,500㎎以下にするよう呼びかけています。
腎機能の低下により医師からカリウム制限を指示されているのであれば、カリウムが豊富なスギナ茶は控えるのがおすすめです。
参考:三和化学研究所 カリウム摂取量は1日1500mg以下に抑えましょう
大量に飲酒する人や肝臓が弱っている人
大量の飲酒や肝機能障害は、ビタミンB1の吸収を阻害してチアミン欠乏症の原因となります。ビタミンB1を壊すチアミナーゼが含まれているスギナ茶は、チアミン欠乏症を進行させるので注意が必要です。
特にアルコール使用障害が疑われる場合は、ウェルニッケ-コルサコフ症候群を引き起こす可能性があります。急性の錯乱状態と短期記憶障害が見られ、治療が遅れれば完治しないこともある疾病です。
ウェルニッケ-コルサコフ症候群は、ビタミンB1を適切に摂取していれば予防できます。大量の飲酒や肝機能の低下に心当たりのある方は、ビタミンB1を壊す成分が入っているスギナ茶の摂取を控えるとよいでしょう。
参考:MSD製薬 MSDマニュアル家庭版 ウェルニッケ-コルサコフ症候群
子どもや妊娠中の人
小さい子どもや妊娠中の人にも、スギナ茶はおすすめできません。スギナ茶の成分が胎児や子どもに悪影響を与える可能性があるからです。
スギナ茶は微量のニコチンを含んでいるため、母体の血管が収縮して胎児への血流量が減少するおそれがあります。血流が減少すると必要な酸素や栄養が行き届かず、胎児の発育に悪影響が出るかもしれません。
また子どもにはニコチンだけでなく、アルカロイド毒素やチアミナーゼなどの健康被害が、大人より強く出る傾向があります。
スギナ茶の副作用やデメリットを抑える方法
スギナ茶の副作用やデメリットを抑える方法は以下の通りです。
- 一度に大量に飲み過ぎない
- 腎臓や肝臓が弱っている場合は医師に相談する
- 妊娠中や育児中は飲まない
それぞれ解説します。
一度に大量に飲み過ぎない
健常者であれば、スギナ茶を一度に大量に飲まなければ健康被害はほとんど発生しません。スギナ茶に含まれる有害な成分は微量だからです。具体的なスギナ茶の摂取量の目安は毎日カップ1杯程度となります。
常識の範囲内で飲用する分には、必要以上にスギナ茶を恐れることはありません。スギナ茶は健康効果が高い飲み物ですが、一度にたくさん飲むのは控えてください。
腎臓や肝臓が弱っている場合は医師に相談する
腎臓や肝臓の機能に不安があれば、医師に相談するのがおすすめです。スギナ茶は腎臓や肝臓が弱っている際に飲むと、病状を進行させる可能性があります。
特に健康診断で腎臓や肝臓の数値に異常がある際は、自己判断でのスギナ茶の飲用は危険です。腎臓や肝臓が気になるもののスギナ茶を飲みたい人は、医師と相談するのが良いでしょう。
妊娠中や育児中は飲まない
妊娠中や育児中はスギナ茶を飲むのは控えると良いでしょう。子どもの健康に悪影響がでる可能性があるからです。
子どもがスギナ茶を飲まないように気をつけていても、自分が飲んでいたスギナ茶を子どもに飲まれることがあるかもしれません。子どもへの悪影響を知らない家族が、誤って子どもに飲ませてしまうこともあるでしょう。
子どもを確実に守るためにも、妊娠中や育児中はスギナ茶を飲まないのがおすすめです。
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スギナ茶は正しく飲めば危険なし!
スギナ茶には副作用やデメリットがありますが、正しい飲み方をすれば危険はありません。ただし微量ながら身体に害のある成分も入っているので、取り扱いには注意しましょう。
またスギナ茶の産地や品質管理も重要です。外国産のスギナ茶を機械で自動的に仕分けしている商品はあまり安心して飲めません。ヨーロッパでは過去にハーブに毒性のある植物が混入していた事例もありました。
スギナ茶を飲むのであれば、熟練の職人による手作業で管理された国産の商品がおすすめです。
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スギナ茶にはデメリットを上回るほどの、うれしい健康効果がたくさんあります。スギナ茶の淹れ方や効能を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。