風邪・喉のイガイガにはちみつは効く?そのまま食べるとデメリットも

喉に炎症がある女性

はちみつは喉のイガイガや風邪をひいたときにおすすめの食品です。飲み物にも入れやすく、喉の不快感を軽減してくれます。しかし、「はちみつが良いとはなんとなく知っているけどなぜ?」と気になっている方や「むしろ喉がイガイガした経験がある」という方もいるでしょう。

本記事では、喉のイガイガの正体から、はちみつが良い理由とはちみつの選び方、はちみつを食べて喉がイガイガする理由まで詳しく解説します。風邪のときにおすすめなレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

もくじ

あらためて知っておきたい喉のイガイガの正体

喉に違和感がある女性

まずはあらためて、喉のイガイガ・不快感の正体を確認しておきましょう。正体がわかれば、どのような対策をとるべきなのかが見えてくるからです。

喉のイガイガ・不快感の直接的な原因は、細菌・ウイルス・傷による炎症です。しかし、喉が正常な状態であれば、細菌やウイルスが侵入しても身体がもつ抵抗力で対処できます。対処が難しくなるのは、次のような要因によって抵抗力が落ちたときです。

  • 乾燥(冷気・口呼吸・飲酒)
  • 熱い飲み物・食べ物によるやけど
  • ハウスダストや花粉、たばこによる傷
  • 大声など喉を酷使することによってできた傷
  • 胃腸からの酸や有毒ガスによる傷・炎症


乾燥や細かな傷によって抵抗力が落ちると、細菌やウイルスが侵入して炎症を引き起こします。

風邪・喉のイガイガにはちみつが効く理由

毛布にくるまった女性がはちみつをお茶に入れようとしている

はちみつは、喉のイガイガの直接的な原因と間接的な原因の双方に有用です。その理由を詳しく解説します。

はちみつには殺菌作用のある成分が含まれている

はちみつには、殺菌作用がある過酸化水素が含まれています。細菌やウイルスを殺菌できれば、喉の炎症を抑えられるでしょう。

また、はちみつに含まれる有機酸のうち、70%を占めるグルコン酸にはビフィズス菌を増やす効果もあるので、胃腸の不具合からくる有毒ガスにも対処できる可能性があります。

水分を抱え込む特性がある

はちみつは糖度が高く水分量が低いため、浸透圧によって水分を抱え込む特性があります。喉の粘膜に付着することで保湿してくれるので、乾燥対策に有用です。

また、はちみつの浸透圧は細菌がもつ水分も吸収します。脱水された細菌は活動できなくなるため、殺菌作用とあわせて、喉のイガイガ・不快感を軽減してくれるでしょう。

ハチミツの持つ抗菌作用とその養蜂における応用」ストイッチュ・マルコ、木村 澄(きむら きよし)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産研究部門 家畜育種繁殖研究領域有用遺伝子ユニット
総説 ハチミツの化学」越後 多喜志

風邪・喉の不快感におすすめなはちみつの選び方

3種類のはちみつの瓶

すべてのはちみつが喉の不快感対策に適しているわけではありません。その理由を含めて選び方を解説します。

非加熱・添加物なしの純粋はちみつを選ぶ

はちみつは加工方法によって純粋はちみつ・加糖はちみつ・精製はちみつに分けられます。喉のイガイガにおすすめなのは純粋はちみつで、そのなかでも非加熱のものです。加工していないため、はちみつ本来の風味・栄養・殺菌作用のある成分をそのまま摂取できます。

加糖はちみつは砂糖や水あめを添加したものです。純粋はちみつよりも安価ですが、栄養や成分が添加物によって薄まってしまっているため、狙った効果も低くなります。

精製はちみつは基本的には業務用なので、各種メーカーの担当者でなければ手に取る機会はほとんどないといえるでしょう。

非加熱・無添加の国産はちみつ

殺菌成分が多いマヌカハニーを選ぶ

はちみつは花の種類によっても分けられますが、喉のイガイガにとくにおすすめなのはマヌカハニーです。熱帯・亜熱帯に分布するフトモモ科のマヌカから採れるはちみつで、強い抗菌力を持っています。

味にはやや苦味があり、香りはスパイスやハーブに近いため個性的ですが、とろっとした食感とコク深さを楽しめます。喉の不快感があるときは、そのまま食べるのがおすすめです。日常に取り入れるなら、コーヒーや紅茶に入れても美味しく飲めます。

おすすめのマヌカハニー

持ち運びに便利なはちみつの飴を選ぶ

外出先で喉のイガイガ・不快感を軽減したいときは、はちみつ入りの飴がおすすめです。手軽にサッと食べられるため、いくつか鞄に忍ばせておくと役立つでしょう。とくに次のような時期に適しています。

  • 花粉や黄砂対策でマスクを着用するとき(口呼吸が多くなりがち)
  • 冷房や暖房で室内が乾燥しやすいとき
  • 空気中の水分量が低下する冬


1歳未満の赤ちゃんでなければ、はちみつを食べられるので子どもの風邪対策としてもおすすめです。

マヌカ・プロポリスのど飴

はちみつをそのまま食べると一時的にイガイガする

はちみつをスプーンですくっている

はちみつは浸透圧によって水分を抱え込む特性がありますが、その特性によって食べた直後は喉の水分も奪われます。一時的に喉がイガイガするのはこのためです。

歌や応援など声を出したいタイミングの直前で、はちみつを舐めるのはおすすめしません。少し前のタイミングで摂取しておくか、はちみつを食べた後に水分を摂るなど工夫しましょう。

はちみつのアレンジレシピ

はちみつ・お茶・レモン・ショウガがプレートにのっている

ドリンクやデザートなどに応用しやすいレモンのはちみつ漬けと、風邪のときにおすすめなマヌカハニーのジンジャードリンクのレシピをご紹介します。

アレンジ自在なレモンのはちみつ漬け

はちみつレモン漬け

レモンのはちみつ漬け

そのまま食べてもよし。炭酸水で割ったり、ヨーグルトにかけても美味しいです。
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必要な道具

  • 保存瓶

材料
  

  • レモン 2
  • はちみつ(レモンが浸かるくらい) 150 g

作り方
 

  • 保存瓶は消毒して、よく乾かしておきます。
  • レモンをよく洗い、水気を拭きます。ヘタを切り落として、薄い輪切りにします。種は取り除きます。
  • 保存瓶にレモンを入れて、レモンが浸る量のはちみつを入れます。
  • 冷蔵庫で一晩以上寝かせれば出来上がりです。
  • はちみつが底に溜まるので、時々かき混ぜるか、上下をさかさまにしてください。

コツ・ポイント

レモンは防腐剤やワックスが使用されていない、国産のものを選びましょう。汚れやワックスが気になる場合、塩で揉みこむように洗い、水でよく洗い流してください。

風邪におすすめマヌカハニージンジャードリンク

マヌカハニージンジャードリンク

マヌカハニーと生姜で体があたたまります。
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調理時間 30 mins
材料(人分) 4

材料
  

  • マヌカハニー(大さじ1) 15 ml
  • しょうが 1
  • お湯 150 ml

作り方
 

  • しょうがをすりおろします。
  • カップにマヌカハニーとしょうがを入れ、お湯を注いでしっかりと混ぜるとできあがり。
このレシピのキーワード マヌカハニー

ミツバチが作り出すプロポリスもおすすめ

ミツバチと巣

プロポリスはミツバチが集めた樹脂状の巣材のことで、優れた抗菌作用を持っています。

もともとは、植物が傷を自己修復するために産出した、抗菌作用をもった樹脂です。その作用をミツバチが利用し、仲間を細菌やウイルスから守っています。

プロポリスの抗菌作用は人に対しても有用なので、飴や喉スプレー、エキスなどが販売されています。プロポリスを選ぶときは成分を重視するなら非加熱、乾燥対策も考えるとアルコール不使用のものがおすすめです。

プロポリスのおすすめ商品

はちみつと喉に関するQ&A

はちみつを舐めてから寝ても問題ないですか?

睡眠中は口呼吸になりやすいため、乾燥対策ではちみつを舐めるのはおすすめです。ただし、はちみつはやや酸性で糖度も高いため、虫歯にならないよう歯磨きはしましょう

喉がイガイガするとき避けた方がいいものは?

辛い物・炭酸飲料・酸性のもの・アルコール類・たばこ・高温のものです。これらは喉の刺激になりやすいので、イガイガしているときは避けるのが無難です。

なお、ご紹介したレシピのレモンのはちみつ漬けは酸性ですが、水で割って飲む分には問題ないでしょう。ポイントは喉にしみないことです。そのため、酢など酸性が強いものと割るのはおすすめしません。

はちみつ以外に喉に良い食べ物・飲み物はありますか?

緑茶、ショウガがおすすめです。緑茶の茶カテキンやショウガのジンゲロン、ショウガオールなどの成分には殺菌作用があります。

また、子どもにはアイスクリームもおすすめです。冷たく喉が炎症しているときでも食べやすいため、栄養・水分補給に役立ちます。

いずれもはちみつと相性が良いので、はちみつを混ぜたりかけたりして摂取することをおすすめします。

喉のイガイガにおすすめの商品

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この記事を書いた人

90年代生まれ。猫が大好きなのに猫を飼っていない人。食べ物も大好きで、家庭菜園が趣味ですが料理も栽培もなかなか上達しません。

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