脂肪酸とは?簡単に分かりやすく説明|脂質や脂肪との違いも

脂肪酸とは、オリーブオイルやバターなどさまざまな油の構成要素のひとつですが、「脂肪や脂質と何が違うの?」と疑問に思う方も多い様子。この記事では、脂肪酸や脂質、脂肪の違いについて簡単に分かりやすくご説明したいと思います。

「脂肪=悪」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、脂質は健康を維持するためにはなくてはならない栄養素。あなたにとって健康的な油(脂肪酸)の取り方を見つけるためのヒントが見つかるとよいですね。

もくじ

脂肪酸、脂質と脂肪の違いとは?簡単に!

オメガ9

脂質と脂肪、脂肪酸は、しばしば混同されがちな用語ですが、それぞれ異なる概念を指しています。

「脂質」、「脂肪」、「脂肪酸」。これらを簡単にご説明すると、「脂質」は食事から摂取される広範な栄養素群を指し、「脂肪」はこれら脂質が体内でストックされた形態、「脂肪酸」とは、脂質の構成要素のことです。

それでは、脂質、脂肪、脂肪酸についてもう少し詳しく見ていきましょう。

脂質とは?

脂質は、私たちの食事に不可欠な三大栄養素の一つであり、エネルギー源、細胞の構築要素、さらにはホルモン生成の基盤となる重要な役割を果たしています。このカテゴリには、体内でエネルギーとして利用される中性脂肪や、細胞膜の重要な成分であるリン脂質、体の様々な機能を調節するステロール類が含まれます。

脂肪とは?

脂肪は脂質の一種であり、主に体内のエネルギー貯蔵庫として機能します。余分なエネルギーは、皮下や内臓に脂肪として蓄えられ、必要に応じて利用されます。脂肪酸の種類には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、それぞれが体に異なる影響を与えます。

脂肪酸とは?脂肪酸の種類

簡単に説明すると、脂肪酸とは、脂質の構成要素のことです。
脂肪酸は、炭素(C)と水素(H)、酸素(O)の原子が結合したもので、炭素原子が鎖状につながった一方の端に「カルボキシ基(-COOH)」がついています。

さらに脂肪酸は、鎖状につながった炭素結合の長さ(多さ)によって、「短鎖脂肪酸」「中鎖脂肪酸」「長鎖脂肪酸」に分けられています。

脂肪酸

脂肪酸は、その構造の違いによって大きく「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」の2つに分類できます。

さらに「不飽和脂肪酸」は「オメガ3系脂肪酸」「オメガ6系脂肪酸」「オメガ9系脂肪酸」などに分けられ、オメガ3の中に「α-リノレン酸」などが存在するというように細分化されます。

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飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いと種類

まず最初に、脂肪酸を2つに大きく分類する「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の違いをみていきます。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いについてを簡単に説明しますと、飽和脂肪酸は固体で酸化しにくく、不飽和脂肪酸は液体で酸化しやすいという違いがあります。

それでは、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸について、詳しく見ていきましょう。

飽和脂肪酸とは?飽和脂肪酸が含まれる油(脂)

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は、牛肉や豚肉の脂や、バターなどの乳製品、ココナッツオイルなどに多く含まれています。
加熱や保存による「酸化」にも強く、常温では、固形の状態であることが多い油で、人間が体内で作ることができます。

バターやラードなどは、血液中のコレステロールを増やしてしまう働きがありますので、摂りすぎには注意が必要です。
牛や豚の脂に多く含まれる「パルミチン酸」や「ステアリン酸」などが飽和脂肪酸に分類されています。

不飽和脂肪酸

脂肪酸

不飽和脂肪酸は、私たちが普段使っている植物性油脂(オリーブオイル、なたね油、大豆油など)に多く含まれている脂肪酸で、常温では液体で存在しているものがほとんどです。

不飽和脂肪酸の中には、人間が食品から摂る必要のある必須脂肪酸が多く属しています。
また、悪玉コレステロールを下げる働きのある油が多いのも特徴のひとつです。

不飽和脂肪酸は構造の違いによって、オメガ3、オメガ6、オメガ9の3種類に分類されています。

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オメガ3系脂肪酸とは|含まれる油

オメガ3(n-3系脂肪酸)は、脳の発達や心臓病予防効果があると言われる、注目のオイルです。
オメガ3には、α-リノレン酸、DHA、EPAの3種類があり、人間の体内では作れない「必須脂肪酸」です。

α-リノレン酸はアマニ油やエゴマ油に多く含まれ、DHAやEPAは魚に多く含まれています。

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オメガ6系脂肪酸|含まれる油

オメガ6系脂肪酸(n-6系脂肪酸)も「必須脂肪酸」で、悪玉コレステロールを少なくする効果があるものの、現代人の食生活の中ではむしろ摂りすぎにより健康を害することもある要注意の脂肪酸です。

代表的な脂肪酸はリノール酸とアラキドン酸で、リノール酸はサラダ油やごま油などに多く含まれています。
スナック菓子やカップ麺などにも多く含まれています。アラキドン酸は、卵やレバー、母乳などに含まれています。

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オメガ9系脂肪酸

オメガ9系脂肪酸は体内で合成することができる脂肪酸です。
食用として使われるオメガ9系脂肪酸はオレイン酸がほとんど。オレイン酸は悪玉コレステロールを減少させる効果があり、酸化にも強いのが特徴です。

オレイン酸が多く含まれている油はオリーブオイル。同じくオレイン酸が含まれている、なたね油やこめ油よりも油の中のオレイン酸のが占める割合が高いのが特徴です。

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健康的に脂肪酸を摂取する方法|体に良い脂肪酸とは?

脂肪酸の種類やその特徴についてご紹介してきましたが、「結局、体にいい油ってどれなの?」とモヤモヤした気持ちになってしまった方もいらっしゃることでしょう。

結論から言うと、オメガ3、6、9のバランスを考えて摂取することが大事なんです。

オメガ3、オメガ6、そしてオメガ9。
どの油もそれだけを摂っていればよいというわけではなく、オメガ3とオメガ6のバランスが1:2〜4の割合になるように摂取するのが良いと言われています。

とはいえ、脂肪酸のバランスを考えながら生活していくのはちょっと大変です。

そこで、脂肪酸を理想的に摂取できるブレンドされたオイルもおすすめです。
加熱調理しても酸化しにくいオメガ3系の油が使用され、くせもなく、どんなお料理にもお使いいただけます。

「脂肪酸」についてのQ&A

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸、どちらが良い?

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のどちらが良いかは、簡単に結論を出すことは難しい問いです。飽和脂肪酸に属する、バターやラードなどは多く摂りすぎることで悪玉コレステロールが増えると言われています。不飽和脂肪酸に属するオリーブオイルなどは、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。しかしながら、どれか1種類の脂肪酸を摂っていれば良いというのではなく、摂取する脂肪酸のバランスを考えることが健康につながると言われています。

脂質と脂肪酸は何が違うの?

脂質とは、脂肪酸やコレステロール、蝋燭のロウなども含む、水に溶けない性質があり、生き物から単離できるものの総称です。脂肪酸は、脂質の構成要素で、脂肪酸は、炭素と水素、酸素の原子が結合したものです。

バターとマーガリン 体に悪いのはどっち?

バターとマーガリンのどちらが悪いとは一概に言い切ることはできません。バターは牛乳の脂肪分から作られ、マーガリンは植物性油脂に水素などを添加して作られます。この過程で、トランス脂肪酸という脂肪酸ができてしまいます。どちらも摂りすぎることで、生活習慣病に罹患するリスクを高めてしまうことがあります。

脂肪と脂質の違いは?

脂肪と脂質の違いは、脂質は食事から摂取される広範な栄養素群を指し、脂肪はこれら脂質が体内でストックされた形態を指します。

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この記事を書いた人

動物、植物、夫、子ども、美味しいものとスターウォーズをこよなく愛する1児の母。近頃は、昔苦手だった虫も可愛くなってきました。
将来の夢はパーマカルチャー暮らし。

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