【包丁を学ぶ.3】長く使うために 包丁のお手入れ方法
![丁寧に、大事に、使う](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_top_02.jpg)
包丁を巡る旅も、最終回となりました。
最後は、長く愛用するための、包丁のお手入れ方法についてです。
包丁は、毎日清潔に保つこと、そして定期的なメンテナンスを行っていくこと
によって切れ味を保ちながら、長くお使いいただくことができます。
丁寧に、大切に日々使っていく。
それによって、その包丁は、皆さんにとってかけがえのない、
一生モノの逸品になってくれるはずです。
また、包丁が寿命を迎えてしまったときの処分方法についても
ご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
長く使うために 包丁のお手入れ方法
毎日の料理に欠かせない包丁ですが、
お手入れをしながら大切に使うと、長持ちしてくれます。
良く洗って乾かすなどの日々のお手入れに加えて、
切れ味が悪くなってきたな…と感じたら研いでみましょう。
お手入れを欠かさずに長年使い続けていくと、
手にしっくりと馴染み、まるで刃先が自分の指先であるかのように
一体感を感じられるようになっていくとか。
こだわりの包丁に新調したら、
お手入れしながら、ぜひ大切に使ってみてください。
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_09.jpg)
素材に応じて最適なお手入れを
お使いの包丁の素材をご存じですか?
包丁の刃に使われる素材はいくつかあります。
その素材に応じてお手入れ方法も変わってきます。
鋼(はがね)
青紙鋼、白紙鋼など種類がある。切れ味が鋭いのが特徴だが、
錆びやすいという欠点も。そのため、定期的なお手入れが必要。
ステンレス
錆びにくく、耐久性がよい。
以前は、ステンレスは錆びないが切れないので業務用には向かないとされてきたが、
近年は充分な硬度と靭性をもったステンレス包丁も多い。
セラミック
主にジルコニア系セラミックが使用される。
硬度に優れ、長期間切れ味が持続し、錆びにくい上ににおい移りもしにくい。
ただし、家庭ではお手入れが難しいという欠点も。
弾性に欠けるため、研ぐには高速回転するダイヤモンド砥石などが必要になり
一般的に研ぎ直しは難しい。
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_10.jpg)
基本のお手入れ方法
どんな素材の包丁でも、使ったまま放置することは避けましょう。
錆びにくい素材の包丁でも、きちんと洗い乾燥させて保管しないと
食材の成分や水分などに空気が触れ、酸化を起こし、錆が発生することがあります。
使い終わったら、次のお手入れを欠かさないようにしましょう。
・使い終わったら、食器用洗剤やクレンザーを使いよく洗う
・水気をよく拭き取り、乾燥させる
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_11.jpg)
定期的に研いで、長く使おう
包丁は毎日使うものだから、毎日のお手入れを丁寧に行っていても、
徐々に切れ味が落ちてくるのは仕方ないこと。
切れ味が落ちてくる原因は、刃先に付いているギザギザの微細な刻みが
徐々になくなってきてしまうことにあります。
そこで、定期的に包丁を「研ぐ」ことをおススメします。
砥石などで「研ぐ」ことによって、刃先に細かい刻みが付き、
このギザギザが食材をスパッと切り込んでくれるのです。
研ぐと包丁の切れ味がぐんと良くなり、
食材の味や食感などにも影響するのが実感できると思います。
「研ぐのは難しそう…」と思われる方も、砥石さえ準備できれば、
手軽に始められます。
ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
包丁の研ぎ方について詳しく知りたい!という方は
こちらの記事をご覧ください。
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_12.jpg)
包丁を捨てたい…そんなときは
丁寧にお手入れしながら使っていても、いつかは包丁にも寿命は訪れるもの。
これ以上研げない、錆がとれない、折れてしまった…などなど。
そんなときは包丁を新調するタイミングかもしれません。
ただ、いざ古い包丁を処分しようとしても、廃棄方法が分からない、
といった方は多いのではないでしょうか。
そこで、最後に、包丁の捨て方についてご紹介します。
不用品の回収業者に引き取りを依頼する方法もありますが、
今回は自治体にゴミとして出す場合の処分方法をご説明したいと思います。
大切に使ってきた包丁だからこそ、最後まできちんとルールを守り
正しく処分してあげましょう。
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_28.jpg)
ゴミの分別タイプを確認
まずはじめに、お手持ちの包丁がどのゴミに分類されるか、
その分別タイプを確認します。
包丁の処分の仕方は、各自治体によって異なるため、
分別タイプもお住まいの地域で異なります。
包丁がどの分別タイプに含まれるかは、
お住まいの自治体が発行している、ゴミ捨ての分別方法などが記載された
パンフレットで一度よく確認しておきましょう。
おおよそ「金属」「危険ゴミ」「不燃ゴミ」などに
分類されることが多いようです。
包丁を紙などで包み、包丁であることを明記
分別タイプを把握したら、その回収日にゴミとして出しましょう。
しかし、包丁をそのまま出せばOKという自治体は少ないようです。
自治体の多くは、包丁をゴミとして出す場合、刃物であることが分かるよう、
収集袋や任意の容器などに「包丁」「刃物」「危険物」などと明記するよう
指示しています。
これは、収集する人が包丁の刃で怪我をすることを避けるためです。
また、包丁であることをわかるようにするだけでなく、
実際に包丁の刃で傷付けることがないよう、
包丁を紙や布などで包むという配慮も必要です。
新聞紙などで刃をぐるぐると巻き、ガムテープでとめます。
その上から包丁全体をさらに新聞紙や、不要になった布きれなどで厳重に包みます。
包んだものから刃が飛び出さないように気を付けましょう。
![包丁のお手入れ方法](/contents/wp-content/uploads/images/houchou_29.jpg)
さらなる安全を期したい方は、その包丁を紙袋などに入れ、
袋自体を細長く折り畳み、その上からガムテープなどで
巻いてとめてしまえば、余程のことがない限り刃が出ることはありません。
こうして安全にくるんだ包丁を、収集袋や任意の容器などに入れ、
品名を明記した上で収集日にゴミに出せばOKです。
くれぐれも、刃の部分がむき出しの状態でゴミに出すことはしないよう
ご注意ください。
包丁のお手入れ方法と処分方法について、簡単にご紹介しました。
「研ぎ方」について詳しくお知りになりたい方は、
番外編|包丁を研いでみよう!もご用意しておりますので、ぜひどうぞ。
「包丁について学ぶ」のコラムは、これで終了となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
料理の相棒ともいえる大切な一本の包丁。
こだわりの包丁を選び、さらにその一本を長くご愛用いただくために、
このコラムが少しでもお役に立てたら幸いです。