有機栽培の玄米で造る球磨焼酎「完がこい」の豊永蔵さんを訪ねてきました

豊永蔵

2020年10月14日
びわの葉エキスに使っている有機玄米焼酎を製造されている豊永蔵さんに取材にいってきました。
明治27年(1894年)創業の酒造蔵で、九州山地に囲まれた球磨盆地に位置し、近くに三大急流の一つである球磨川の源流が流れています。
原料のお米は、オーガニック認証を受けた自社農園と契約農家さんで栽培され、有機栽培によって育てられた地元の「球磨の米」と「球磨の水」を使った焼酎造りを実践されています。

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九州山地に囲まれた球磨盆地の雄大な景色です。

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蔵を見学させていただく前日の夜、お食事をご一緒させていただきました。
社長の豊永史郎さんと息子さんの遼さん。
老舗の蔵を継いだ当初のご苦労や今の焼酎造りのこだわりなども聞かせていただくことができました。

蔵の外観

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翌日。朝の作業を見せていただくために早朝から蔵にお邪魔しました。

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大正8年に立てられた、築100年以上の石室。

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今はもう使われていない煙突ですが、創業当時に作られていた「都鶴」の名前が残る蔵のシンボルです。

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樽貯蔵庫
110樽ほどの仕込樽がぎっしりと並んでいました。

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ホワイトオーク材のシェリー樽。
世界的にも人気で手に入りにくいそうです。

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有機栽培をしている自社農園。

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稲刈りが終わったばかりの田んぼに入り、実際に土を触らせていただいたり有機栽培のこだわりやご苦労も教えていただきました。

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実際に使われている井戸です。
なんと、神社から奉納された榊をこの水に浸けていたら2年経っても枯れていないそうです。

蔵の中

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続いて、蔵の中も案内していただきました。

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玄米麹の手入れ

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朝7時30分。製麹中の玄米麹の切り返しの作業を見せていただきました。
こちらの大きな甑で麹を作っています。

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麹の品温は機械で管理。

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麹の出来を香りで確認されていました。

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製麹1日目の玄米麹。
玄米麹は2日でできるので、明日出麹だそうです。

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今でも手作業で麹を作ることもあるそうで、その時はこちらの部屋を使うそうです。
趣のある昔ながらの石室です。

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築100年以上の室の内部。

焼酎の仕込み

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朝7時30分。製麹中の玄米麹の切り返しの作業を見せていただきました。
こちらの大きな甑で麹を作っています。

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水を切った玄米。

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水を切った玄米を蒸していきます。

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一方こちらは、麹に水と酵母を加えた一次仕込みの樽の中です。

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ぷくぷくと泡が出てきています。

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玄米が蒸しあがりました。
この蒸し米は、一次仕込みの樽の中に入れる掛け米になります。

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隣の台に移して素早く冷まします。

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冷ました蒸し米を、さきほどの一次仕込みの樽の中に運んできます。

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時々かき混ぜては何回かに分けて蒸し米を入れていきます。

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二次仕込み後の、発酵の進んだ状態です。

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一つの樽で、4,400リットル以上仕込むことができるそうです。

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仕込みが終わったらここで蒸留します。

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天井に横たわる大きな管の中で冷やされて液体になります。
この時点ではアルコール度数が45度以上あるそうです。

ビワの葉エキスの仕込み

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豊永蔵さんでは、かわしま屋のびわの葉エキスも漬け込んでいただくことになりました。

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漬け込んだびわの葉の引き上げ。
水分を含んだびわの葉は重く、3人がかりで持ち上げるほど!

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きれいな色に仕上がっています。
豊永蔵さんで漬け込んだびわの葉エキスを皆さまにご紹介できるのがとても楽しみです。

社長の豊永史郎さんには蔵を継いだ時のご苦労や球磨焼酎への想いをたくさん聞かせていただき、遼さんにはとても詳しく蔵を案内していただきました。
蔵の皆さまも、お忙しい中普段の作業を見せていただき、本当にありがとうございました。

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この記事を書いた人

コンテンツ、写真撮影担当。暇があったらキッチンで発酵食品や保存食品を作ったり、写真を撮ったりしています。趣味は一人で映画に行くこと。