マヌカハニーの選び方|UMF・MGO・MGSに注目
健康維持に効果的なマヌカハニーですが、実際に商品を選ぼうとなったときに、少し戸惑われるかもしれません。市販のマヌカハニーには、100+/250+/400+などといった数値の表示があるからです。
そこで本記事では、マヌカハニー数字の意味と選び方を詳しく解説します。マヌカハニー選びに迷ったときは、ぜひ参考にしてください。後半ではマヌカハニーの摂取量の目安と注意点も解説しています。
マヌカハニーの数字の意味
マヌカハニーは健康補助という側面があることから、原産国のニュージーランドでは偽物や低品質品の流通を防ぐためにも、検査機関を通して厳しい品質管理が行われています。
品質を示す指標・正規品の証として「ブランドマーク」と呼ばれる規格が使われています。ニュージーランド政府が公認するブランドマークには、「UMF」「MGO」「MGS」の3種類があります。
UMF
「UMF(Unique Manuka Factor)」は、マヌカハニーの抗菌作用を示す規格として最初に生まれた「元祖」とも呼べるブランドマークです。1998年、マヌカハニー研究の第一人者である、イギリスの生物学者ピーター・モラン博士によって定められました。
UMFはマヌカハニーの抗菌作用を医療用消毒液「フェノール液」と比較し数値化したものです。例えば「UMF10+」の場合、そのマヌカハニーの抗菌作用は「フェノール濃度10%」に同等ということを示しています。
「UMF」のブランドマークは、「Unique Manuka Factor Honey Association(UMFハニー協会)」に加盟したメーカーのみが使用を許されています。加盟メーカーはトレーサビリティシステムを導入し、一般市場に出回る商品の検査や監視まで行っているのも大きな特徴です。
ただし、この規格は高品質であることの証明としては有用ですが、現在は誤差のある測定方法だという声もあります。
MGO
「MGO(MethylGlyOxal・メチルグリオキサール)」は、ドイツのドレスデン工科大学のトーマス・ヘンレ教授が2008年に発見した抗菌成分です。先述のピーター・モラン博士が「UMF」と名付けた抗菌成分がMGOだったことが明らかになっています。
「MGO」のブランドマークは、「メチルグリオキサール」含有量を表示した規格です。「マヌカハニー1kgの中にメチルグリオキサールが何mg含まれているか」を示しています。 例えば「MGO100+」の場合、「1kg当たり100mg」のメチルグリオキサールを含んでいるということです。
「MGO」の検査方法は、「UMF」よりも誤差が少なく正確で、さらにその検査体制もより厳密なものであるといわれています。ただし、「UMF」がトレーサビリティ体制がしっかり構築されているのに対し、「MGO」マークの商品は市場などでの管理は行われていないようです。
なお、「MGO」はニュージーランドの「Manuka Health」社の登録商標となっています。
「MG」マークも見かけますが、これは、登録商標上の表示の制限により「MGO」が使えない場合で、実際は「MGO」と同じ規格と受け取って構いません。
MGS
「MGS(Molan Gold Standard)」は、「UMF」を生み出したピーター・モラン博士が認定した最新の規格です。
モラン博士は、マヌカハニーにおいてより正確な抗菌作用の指標確立を求めて、2008年にUMFハニー協会を離れ、2009年に新規格「MGS (Molan Gold Standard)」を成立させました。博士自らの名前をブランドマークに入れることで、博士によるより高い品質の保証を印象付けるものとなっています。
「MGS」は基本的には抗菌作用をフェノール液と比較した「UMF」と同じ測定方法です。ただし、単にUMF数値を測定するだけでなく、純度や加熱処理、添加物の有無なども検査対象としています。そのため、現段階ではマヌカハニーのブランドマークの中で最も厳格な規格との声もあります。
「MGS」は、ニュージーランド政府が認定する「ISO17025認定研究所」にて厳しい検査が複数回行われ、その結果が数値表示されます。また、認定を受けると、モラン博士による検査結果の認定証が発行されます。
さらに、「MGS」はどんなマヌカハニーでも認定を得られるという特徴があり、「UMF」や「MGO」といった他の規格も認定の対象となります。これは、偽物や質の悪い商品を市場からなくし、ブランドにこだわらず高品質のマヌカハニーを流通させたいというモラン博士の試みといえるでしょう。
アピビーハイグレードマヌカハニー 250g 日本人がつくった純正マヌカハニー
高純度生マヌカハニー。巣箱の中で完熟したはちみつを年に一回最良の時期に収穫しています。
4500 円(税抜)
マヌカハニーの選び方
マヌカハニーの選び方を基準とする数字の種類や数値別の効果・価格帯に分けて解説します。
基準とする数字の種類は?
流通している商品としては、「UMF」「MGO」が最も多いといえます。特に「UMF」はブランド化されており有名な規格です。
「MGO」は「メチルグリオキサール含有量」というシンプルな測定方法で私たちには一番馴染みやすい規格かもしれません。しかし、登録商標の関係で、販売メーカーが限定されています。
「MGS」は規格の認定対象が広く、門戸を開いた新規格ですが、実際には流通量が少なく、プレミアム認定を受けた商品は高額化しているのが現状です。
目安とする数値と効果・価格帯
ご紹介した3つのブランドマークであれば、ニュージーランド政府が認定しているマヌカハニーの正規品であるのは間違いありません。数値が高くなるほど抗菌作用が高いことを示しています。
ただし、数字に比例して価格も高くなるため、続けやすいものを選びましょう。ブランドマーク別の数字と効果の目安、価格帯は次のとおりです。
健康効果を意識するなら、「UMF」では「10+」以上、「MGO」では「263+」以上の数値表示がされている商品がおすすめです。この数値レベルのマヌカハニーは日常生活において健康維持に役立つといわれており、感染症や傷の治癒に有用という研究報告もあります。
アピビーハイグレードマヌカハニー 250g 日本人がつくった純正マヌカハニー
高純度生マヌカハニー。巣箱の中で完熟したはちみつを年に一回最良の時期に収穫しています。
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マヌカハニーの摂取量の目安と注意点
マヌカハニーの摂取量の目安は、1日大さじ一杯(15ml)程度とされています。 1日3回ほどに分けて、1回5ml程度ずつ食べるのがおすすめです。
食べ過ぎには注意しましょう。100gあたりのマヌカハニーのカロリーは約300kcalです。メイプルシロップが266kcalであるのと比べると、カロリーが高めといえます。100gあたり391kcalの上白糖などと比べれば低カロリーですが、食べ過ぎは良くありません。特に糖尿病などの持病がある場合は注意が必要です。
期待する効果と価格のバランスでマヌカハニーを選ぼう
ニュージーランド認証のマヌカハニーにはUMF・MGO・MGSなどのブランドマークがあることがわかりました。数値が高いほど抗菌作用も高いことを示しています。ただし、効果の高さにしたがって価格も高くなります。
期待する効果と価格のバランスを見て、自分にあったものを選びましょう。続けやすい価格で選ぶことも大切なポイントです。
今回ご紹介した、各種ブランドマークの数字・効果・価格の目安を参考に、ぜひ気になる商品を試してみてください。
マヌカハニーについてのQ&A
- マヌカハニーとはちみつの違いはなんですか?
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マヌカハニーには、はちみつ特有の殺菌成分に加えて「メチルグリオキサール」という独自の殺菌成分が多く含まれています。「メチルグリオキサール」の特定の細菌を殺菌する能力は通常のはちみつに含まれる「過酸化水素」と比べると、およそ2倍にも上るという報告もあります。
- マヌカハニーの適切な摂取量は?
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マヌカハニーの摂取適量の目安は、1日大さじ1杯(15ml)程度といわれています。
体にいいマヌカハニーですが、カロリーは高いので食べすぎには注意してください。 - マヌカハニーのMGOとは何ですか?
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MGO(メチルグリオキサール)は、マヌカハニーに含まれる抗菌成分の一つで、その強力な抗菌作用の源です。MGOの含有量が多いほど、抗菌効果が高いとされています。MGOはマヌカハニーの品質と効果を示す重要な指標です。