ザワークラウトの失敗しない簡単作り方レシピ|健康効果も徹底検証

ザワークラウトとは?

ザワークラウトとは?

ヨーグルトや漬物など世界にはいろいろな発酵食品があります。
その一つが、ザワークラウト。
キャベツを乳酸発酵させたこの食品は、日本でも「乳酸キャベツ」という名前で話題になりました。

そんなザワークラウトはどのようなもので、どうやって作られるのでしょうか?
その栄養や効果、作り方などをまとめてみました。

ザワークラウトはドイツ生まれの発酵食品

ザワークラウトはドイツ語で「酸っぱいキャベツ」という意味の伝統的なドイツ料理で、いわゆる「キャベツの漬物」です。
仏語ではシュークルート、オランダ語ではズールコールと呼ばれ、北欧や東欧・ロシアのほか、ドイツ移民の多いアメリカやカナダなどでも食べられています。

ザワークラウトの歴史は古く、ヨーロッパに広まったのは16世紀から18世紀にかけて。
保存状態がよければ1年ほど保存可能で、ビタミンCを含む保存食として知られ、大航海時代には航海中の壊血病を防ぐのに役立ちました。

さわやかな酸味が特徴のザワークラウトは、ソーセージや肉料理に添えたり煮込み料理に加えたり、手軽なおかずとしてドイツの家庭料理には欠かせない発酵食品です。

ザワークラウトはドイツ生まれの発酵食品

ザワークラウトの栄養と健康効果・効能

ザワークラウトは長期保存のきく食べ物としてだけではなく、体にいい食べ物・おかずとしても知られています。
乳酸菌とキャベツの持つ栄養分を、壊すことなくたっぷり手軽に摂れるのが魅力なのです。

ザワークラウトには乳酸菌とキャベツの栄養がたっぷり

ザワークラウトは乳酸菌とキャベツ

生のキャベツを乳酸発酵させたザワークラウトには、植物性乳酸菌がたっぷり。
その量は、ヨーグルトやキムチに肩を並べるほどといわれています。

また、キャベツには食物繊維やビタミンC・ビタミンUなどの栄養分も豊富。
生の状態で食べられるため、ビタミンCなどの熱に弱い栄養分を壊すことなく、そのまま摂取できます。

乳酸菌のパワーとキャベツの栄養分を効率よくたっぷり摂れる、健康と美容への効果・効能を期待できるのが、ザワークラウトなのです。

ザワークラウトの健康効果・効能1 腸内環境の改善

ザワークラウトに豊富に含まれる乳酸菌は、胃酸や胆汁酸にも強い植物性乳酸菌。

生きたままの状態で腸まで届き、善玉菌を増やして腸内環境を整えるのに役立ちます。

 

腸内環境の改善

ザワークラウトの健康効果・効能2 便秘の解消

キャベツに含まれる食物繊維は、腸内細菌のエサになるとともに、腸を掃除する役割を果たします。

乳酸菌による整腸作用とともに便通を促すのです。

 

便秘の解消

ザワークラウトの健康効果・効能3 胃腸の健康維持

キャベツに含まれるビタミンU(別名キャベジン)には、胃や腸の粘膜を保護する働きが。

傷んだ胃腸の回復を促し、胃腸の健康を保つのに役立ちます。

 

胃腸の健康維持

ザワークラウトの健康効果・効能4 美肌効果

キャベツに含まれるビタミンCは、体内でコラーゲンを生成するために必要な成分。

日焼けやシミの原因であるメラニン色素の生成を抑えるほか、免疫力増進の役割も果たします。

しかし熱に弱く、加熱調理には向きません。

ザワークラウトは生のまま食べられるため、キャベツのビタミンCをそのまま摂れるのです。

また、ザワークラウトには体内の老廃物を効果的に排出する効果もあるため、体の中から美肌へと導きます。

 

美肌効果

ザワークラウトの健康効果・効能5 ダイエット効果

キャベツの食物繊維には、腸の運動を促す効果だけではなく、体内のコレステロールを吸着・排出する効果もあります。

体内の余分なコレステロールを貯め込むことなく、便秘も改善するため、ダイエットの効果を期待できるのです。

 

ダイエット効果

ザワークラウトの健康効果・効能6 がんの抑制

キャベツにはイソチオシアネートという成分が含まれています。

この成分はがん抑制効果を持つことがわかっており、がん予防としての効果も期待されています。

 

がんの抑制

食事だけで乳酸菌を摂るのが難しい方におすすめ

乳酸菌パウダーは、食事だけで乳酸菌を充分に摂るのが難しい方や忙しい方、好き嫌いの多いお子様、食の細いご高齢の方などにもおすすめです。


ザワークラウトと酢キャベツの違い

ザワークラウトと同じような「酸っぱい味のキャベツ」を味わえる食品が酢キャベツです。
味は似ているのですが、実はまったく別物の食べ物。一体どのような違いがあるのでしょうか?

酢キャベツ

ザワークラウト 酢キャベツ
酸味のもと 乳酸菌
さわやかな酸味 強い酸味
完成日数 約1週間 約半日
簡単に作れるか コツが必要。失敗すると腐敗したり発酵しなかったりする。 漬けるだけなので、ほぼ失敗はない。
主な効果 腸内環境を整える、便秘解消、胃腸の健康維持、美肌、ダイエット 血液をサラサラにする、血中コレステロールを下げる、血糖値を緩やかに上昇させる、疲労回復、便秘解消、美肌、ダイエット

一番の違いは発酵しているか、していないかということです。

ザワークラウトが発酵食品なのに対して、酢キャベツは浅漬けに近い食品。健康効果・効能も乳酸発酵によるものと酢によるものとでは異なります。

両者は似ているようで、実は違うものなのです。

ザワークラウトと酢キャベツは、効果や好みで食べ分けるのがおすすめ

ザワークラウトも酢キャベツも「酸っぱいキャベツ」であり、それだけをみると同じように感じられます。

しかしさまざまな面で異なるため、求める健康効果や好みなどに応じて、うまく食べ分けるのがおすすめです。

ザワークラウトの作り方

ザワークラウトは瓶詰めなどでも購入できますが、実は手作りでも簡単にできるのです。
材料2つとシンプルな手順で、自分好みのさわやかなザワークラウトを作ってみましょう。

ザワークラウト

瓶に入れて発酵させるやり方がオーソドックスですが、ここでは失敗しにくいフリーザーバックなどの保存袋を使った作り方をメインにご紹介します。
3.64 from 11 votes
調理時間 3 d
材料(人分) 1

材料
  

作り方
 

  • キャベツの表面の葉を2枚ほど外したら、残りを千切りにします。
  • 千切りしたキャベツの量を計り、塩の分量を正確に準備します。
  • フリーザーバックにキャベツと塩を加え、ギュッともんでしんなりさせます。キャベツの量が多い場合はそれぞれ半量ずつ、2回に分けて加えてもみましょう。
  • キャベツがしんなりしたら空気を抜いて、水が漏れ出てしまわないようにパッドなどに入れ、上から重石をします。重石は専用のものではなく、水を入れたペットボトルなどでも代用可能。
  • 半日~数日ほどすると、キャベツが完全に浸るほど水が上がってきます。もしキャベツが水に浸りきっていなければ、2%濃度の食塩水を足しましょう。
  • 夏は1~3日、冬は3~6日を目安に、直射日光の当たらない常温に置いて発酵させます。
  • キャベツが緑色から黄色~うす茶色になり、水も少し濁りのある白っぽい色になって泡が出て、味見をして酸味があったら完成です。ジップロックに入れたまま、もしくは煮沸消毒した清潔な瓶に入れ替えて、空気に触れないようにして冷蔵庫で保存しましょう。
このレシピのキーワード 腸活, 発酵食品, 乳酸菌, ザワークラウト
ザワークラウトの基本的な作り方

※フリーザーバックではなく瓶を使う場合は、煮沸消毒やアルコール消毒をしてから使いましょう。
しんなりしたキャベツを汁ごと、空気を抜くような感じでギュッギュッと押し込んで。
キャベツの上面はラップか最初に外したキャベツの表葉でしっかり蓋をして、空気に触れないようにします。

作り方やアレンジのポイント

  • ・調理器具は雑菌が入らないよう、清潔な状態で使いましょう。
  • ・キャベツの葉に付いている乳酸菌を使うので、できるだけ洗わずに使いましょう。
  • ・水の上がりが悪くて2%濃度の塩水を足す場合、水分で乳酸菌が薄まってしまいます。
  • ・完成したあとの水には乳酸菌がたっぷり。次作るときにその水を少し加えると、乳酸発酵を促してくれます。
  • ・キャベツ以外の野菜を使うことも可能です。アクの強いごぼうなど根菜は向きませんが、大根や白菜・きゅうりなど、漬物で使われている野菜はおすすめです。

ザワークラウトの保存方法と賞味期限

空気に触れないようして、冷蔵庫で保存します。
保存状態がよければ1年ほど保存可能。
寝かせるほどにまろやかな味わい・旨味が増して、おいしくなります。

ザワークラウトのおいしい食べ方レシピ

ザワークラウトは、ソーセージなどの肉料理の付け合せやサンドウィッチの具材として、そのままおいしく食べられます。
オリーブオイルやチーズをかけたり、煮込み料理に加えたり、アレンジも思いのまま。
ここではザワークラウトを料理に使った、簡単なアレンジレシピをご紹介します。

ザワークラウト入りポテトサラダレシピ

いつものポテトサラダにザワークラウトを加えるだけで、ほのかな酸味と乳酸発酵のおいしさで一味違った味わいです。
4.15 from 7 votes
調理時間 15 mins
材料(人分) 1

材料
  

  • ザワークラウト(適量)
  • じゃがいも(2個) 300 g
  • ブロッコリー(適量)
  • マヨネーズ(大さじ3) 52 g
  • コショウ(少々)

作り方
 

  • じゃがいもをまるごと加熱し、串がスッと通ったら熱いうちに皮をむいて、荒く潰します。
  • 野菜は茹でて食べやすい大きさに切り、水気を切っておきます。
  • じゃがいもと野菜、水気を切ったザワークラウトをマヨネーズで和え、コショウを振ります。
このレシピのキーワード 腸活, 乳酸菌, ザワークラウト
  • ・ザワークラウトを水っぽいまま使うと、水っぽいポテトサラダになってしまいます。しっかり水気を切りましょう。
  • ・野菜は好みで加えてください。
  • ・味を見ながらマヨネーズを調整したり、塩・砂糖で味を足したりすると、好みの味に仕上がります。

ザワークラウト作りを失敗したときの見分け方と失敗しないコツ

ザワークラウトの手順は簡単なのですが、作り方にはちょっとコツが必要です。
コツさえ掴めば、失敗せずにおいしいザワークラウトが作れます。

ザワークラウト作り成功のチェックポイント

ザワークラウトが成功しているかどうかは、次の3つのポイントで見極めます。

  • ・水分が白っぽく濁って泡が発生している。
  • ・黄色からうっすら茶色がかった感じの色になっている。
  • ・ヨーグルトやキムチ、ピクルス、白菜の漬物のような酸っぱいニオイがする。

ザワークラウト作りの失敗例

ザワークラウト作りは、コツを掴むまでは失敗しやすいものです。

どのような状態になると失敗なのか、起こりやすい失敗例をみていきましょう。
重石をして数日後、発酵が進んでいるタイミングで判断します。

 

1.色が緑色っぽいまま変わらない、または茶色になっている

キャベツの色が漬ける前と変わっていない場合は、発酵が進んでおらず、失敗です。
室温が低ければ、そのままもう少し様子をみましょう。
また、明らかに茶色になっている場合は、腐敗しています。

 

2.味が塩辛い、または腐った味になっている

数日経ってもキャベツが塩辛いままの場合は、発酵が進んでおらず、失敗です。

また、舌がしびれるような酸っぱさや、口に入れた瞬間飲み込めない・食べられないという拒否反応を感じた場合は、腐敗しています。

 

3.酸っぱいニオイがしない、または腐ったニオイがする

酸っぱいニオイがしない、またはニオイを感じない、キャベツのニオイしかしない場合は、発酵が進んでおらず、失敗です。

また、雑巾のような不快感のあるニオイの場合は、腐敗しています。

 

4.水が上がってこない、または水は上がっているが泡がなく透明なままになっている

水が上がってこない場合は、重石を増やして水が上がるようにするか、2%濃度の塩水を足してひたひたにし、少し様子をみましょう。

また、キャベツが水に浸っているのに、水に泡がなく透明なままの場合は、乳酸発酵による炭酸ガスが発生していません。
発酵が進んでいないので失敗です。

 

ザワークラウトを失敗せずに作るコツ

ザワークラウト作りを失敗しないためには、次のポイントに気を付けましょう。

1.空気に触れさせず、常に水で浸っている状態を保つ

ザワークラウトのコツ1

キャベツが完全に水で浸っていないと、空気に触れている部分から腐敗が進んでしまいます。

キャベツはぎゅうぎゅうに詰めて空気を抜いて、全体が水に浸っている状態にしましょう。

どうしても水に浸りきれていない場合は、2%濃度の塩水を足すか、キャベツ上面に空気を入れないようにラップをかけておくといいでしょう。

ジップロックなどの保存袋を使うと空気を抜いて全体に水を浸しやすいので、比較的失敗しにくいです。

 

2.塩の量をきっちり計る

ザワークラウトのコツ2

塩は、キャベツの分量に対して2%量をきっちり計って使いましょう。

ザワークラウト作りに慣れてきたら、発酵が進んで腐敗しやすい夏場は2%より多めに、発酵が進みにくい冬場は2%より少なめに調整するのもおすすめです。

 

3.調理道具・瓶などは清潔なものを使う

ザワークラウトのコツ3

包丁やまな板、瓶などの調理道具は、熱湯消毒やアルコール消毒などをしてから使いましょう。

キャベツに雑菌が付いた状態で使うと雑菌が繁殖してしまい、腐敗の原因になります。

 

4.キャベツは新鮮なものを使う

ザワークラウトのコツ4

古いキャベツは水分が飛んでしまっていたり、キャベツについている乳酸菌以外の菌も入り込んでしまっていたりする可能性があります。
みずみずしい新鮮なキャベツを使うようにしましょう。

春キャベツは水分が多いので水が上がりやすいですが、冬キャベツは水分が少なく水が上がりにくいです。

冬キャベツを使う場合は、重石をしっかり置いて水分を出しましょう。

 

5.常温放置時は発酵状況をこまめにチェックする

常温で発酵させるときは、室温によって放置日数が変わります。
作り方に書いている日数はあくまでも目安です。

色・ニオイ・水の状態・味で実際の発酵状況を確認し、冷蔵庫に入れるタイミングを見極めましょう。

室温が高温になりやすい夏の時期は、特に発酵が急速に進みます。

状況によっては1日で腐敗まで進んでしまうことも。こまめにチェックすることを忘れずに。

ザワークラウトQ&A

既製品のザワークラウトですがすっぱくないのが多いです
輸入品のザワークラウトは加熱処理をしていることが多く、乳酸菌が死滅しすっぱさを感じられない事が多いそうです。
手作りのものが一番本場のザワークラウトに近いと思います。
作ったザワークラウトが独特の匂いと糸を引いているんですが
発酵ではなく腐敗している可能性が高いです。どこかで雑菌が入ってしまったと考えられる。食べずに処分してください
市販の千切りキャベツを使ってもザワークラウトはできますか?
カット野菜は基本的に洗浄→大きくカット→洗浄→細かくカット→殺菌→洗浄→水切り→包装という流れで製造されています。
そのため、発酵しない可能性がありますのでお勧めできません。
ザワークラウトを料理に使いたいのですが、加熱しても乳酸菌の効果はなくならないのでしょうか。
整腸作用は生菌の乳酸菌がよいですが、死菌でも生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。
免疫力やコレステロール低下は死菌でも効果はあるといわれています。
死菌は生菌のエサとなりますので、そういう意味でも効果が期待できます。
ですのでザワークラウトを加熱した料理に活用することも可能です。

乳酸菌のおすすめ商品


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この記事を書いた人

商品ページ・コンテンツ担当。趣味は手作りアクセサリー作り。
猫と二人暮らし。庭に来る黒い野良猫をどう追い払おうか思案中。