シンバイオティクスとは? 乳酸との関係や良い食べ合わせも解説!
「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」と関係の深いものとして掲げられるものといえば、「シンバイオティクス」ですよね。
しかし、シンバイオティクスについて理解しようと思っても、何だか難しそうなカタカナ文字の羅列に、抵抗を感じてしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、
- ・シンバイオティクスとはそもそも何なのか?
- ・シンバイオティクスとは具体的にどんな食材の組み合わせがあげられるのか?
など、シンバイオティクスについて知りたい方のために、詳しく紹介していきます。
シンバイオティクスとは?
シンバイオティクスとは、健康に利益をもたらすと考えられている微生物であるプロバイオティクスと、腸内の有用菌の働きを促す物質であるプレバイオティクスを組み合わせて摂取することを指す用語です。
1995年にイギリスの微生物学者によって定義されており、現在では医療現場で活用されている他、シンバイオティクス成分配合の健康食品も販売されています。
具体的な製品については後ほど紹介するので、気になる方は合わせてチェックしてみてくださいね。
プロバイオティクスって一体なに?詳しい定義からヨーグルトとの関係まで紹介
ここ数年、腸内環境に関する話題はメディアでも注目を集めていますよね。
そんな中で、「プロバイオティクス」という単語を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はプロバイオティクスの定義から、腸内フローラ・プレバイオティクスとの関係まで、分かりやすく紹介していきます。
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シンバイオティクスと乳酸菌との関係は?
乳酸菌はプロバイオティクスの一種であり、糖類を発酵することで多量の乳酸を生成する働きを持ち、ヨーグルト・味噌・キムチなどに含まれています。
シンバイオティクスがプロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせであることから、乳酸菌はシンバイオティクスの元となる1つと言えるでしょう。
シンバイオティクスという考え方に合う食材の組み合わせの例は?
健康に利益をもたらすと考えている微生物と、腸内の有用菌の働きを促す物質を組み合わせたものである、シンバイオティクス。
一体どんな食材が、シンバイオティクスという考えに一致していると言えるのでしょうか。
ここでは、シンバイオティクスに該当する4つの食材の組み合わせを紹介していきます。
バナナヨーグルト
忙しい時でもパパッと作りやすいバナナヨーグルトですが、実はシンバイオティクスのとても良い具体例なんですよ。
この場合、ヨーグルトがプロバイオティクス食材、バナナがプレバイオティクス食材にあたります。
材料
- ・バナナ
- 適量
- ・ヨーグルト
- 適量
つくり方
- 1
- 適量のバナナを、一口大にカットします
- 2
- ヨーグルトを入れた容器に、バナナを追加すれば完成です
こんにゃく田楽
この場合のプロバイオティクス食材は味噌、プレバイオティクス食材はこんにゃくです。
材料
- ・こんにゃく
- 100g
- ・味噌
- 大さじ3
- ・砂糖
- 大さじ4
- ・酒
- 大さじ2
- ・みりん
- 大さじ1
つくり方
- 1
- こんにゃくを適度な大きさにカットします
- 2
- 沸騰したお湯にこんにゃくを入れ、サッと茹でます。茹で上がったら水気を切り、串に刺します
- 3
- 味噌・砂糖・酒・みりんを容器に入れ、よくかき混ぜます
- 4
- 串に刺したこんにゃくの上から、4で混ぜた味噌だれをかければ完成です
きのこと納豆の炒め物
ご飯にかけて食べるのがメジャーな納豆ですが、調理食材として活用しても美味しく食べることができます。
特に、今回紹介するきのことの相性はバッチリ!
調理食材として納豆を使用したことがない方は、ぜひ試してみてくださいね。
ちなみに、プロバイオティクス食材にあたるのが納豆、プレバイオティクス食材にあたるのがきのこです。
材料
- ・納豆
- 1パック
- ・しめじ
- 1/2パック
- ・まいたけ
- 1/2パック
- ・えのき
- 1/2パック
- ・にんじん
- お好みで
- ・バター
- 25g
- ・醤油
- 大さじ1
- ・塩コショウ
- 適量
つくり方
- 1
- しめじ・まいたけ・えのきを小房に分けます。にんじんも加える場合は、食べやすい大きさにカットします。
- 2
- フライパンにバターを加え、にんじん・きのこを痛めます
- 3
- 十分に火が通ったら加熱を止め、納豆・醤油を加えて和えます
- 4
- 最後に塩コショウで味を整えれば完成です
ブロッコリーの塩麹和え
レモンで和えているので、食欲のなくなりがちな真夏でも、さっぱりいただくことができますよ。
この場合は麹がプロバイオティクス食材、ブロッコリーがプレバイオティクス食材にあたります。
材料
- ・ブロッコリー
- 1株
- ・塩麹
- 小さじ2~3
- ・レモン汁もしくはポッカレモン
- 適量
- ・ゴマ
- お好みで
つくり方
- 1
- ブロッコリーを洗い、食べやすい大きさにカットします
- 2
- 沸騰したお湯にブロッコリーを加え、柔らかくなるまで茹でます
- 3
- 茹で上がったブロッコリーは水気を切り、熱を冷まします
- 4
- ブロッコリーが十分に冷えたら塩麹とレモンを加えて和えます
- 5
- 最後にお好みでゴマを散らせば完成です
シンバイオティクスにはどんな製品がある?
ここまでシンバイオティクスにあたる食材を紹介してきましたが、市販ではどんな製品が販売されているのか気になるところですよね。
シンバイオティクスに関する代表的な製品と言えば、ヤクルト社から販売されている「シンバイオティクス ヤクルト W」という乳製品乳酸菌飲料があげられます。
また、犬猫用の健康補助食品としては、バイエル薬品株式会社からイギリスの輸入製品として「キューテック」というペーストタイプの製品が販売されています。
ただ、どちらかというとシンバイオティクスよりもプロバイオティクスを対象にした製品の方が多く、具体例として、アメリカのイノリノ州にある企業「NOW Health Group Inc.」から、プロバイオティクスのサプリメントが販売されています。
また、関連商品としては、DHCやカルピスなどからプロバイオティクスの一種である乳酸菌・ビフィズス菌配合のサプリメントが販売されています。
シンバイオティクスと医療の関わりは?
冒頭でもお話したように、シンバイオティクスは医療現場でも活用されています。
例えば、ヤクルト社からは胆道がん術後患者・全身性炎症反応症候群(SIRS)患者に対するシンバイオティクスの投与事例が、大阪大学医学部付属病院の高度緊急センターからは、クロストリジウム・ディフィシル感染症や、敗血症患者に対してシンバイオティクス療法を実施した論文が発表されています。
今後も、シンバイオティクスがどのように医療に影響を与えていくのか、注目です。
シンバイオティクスはダイエットに効果がある?
シンバイオティクスを構成するプロバイオティクス・プレバイオティクスが、どちらも腸内環境に関係する事柄なことから、シンバイオティクスのダイエット効果に興味がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
既にお話しているように、シンバイオティクスとは腸内環境に作用するプロバイオティクスと、有用菌の活性化を促してくれるプレバイオティクスを組み合わせて摂取することを指しています。
つまり、プレバイオティクスのお陰で、ただプロバイオティクスを摂取するよりも、シンバイオティクスの方がより腸内環境に作用するということが分かります。
腸は第二の脳と呼ばれるほど体の中でも重要な器官であり、腸内環境が崩れると、便秘・下痢・代謝悪化などにも繋がります。
健康的な腸を維持するためにも、シンバイオティクスの摂取量を意識するようにしましょう。
シンバイオティクスについてのQ&A
- シンバイオティクスと関係のあるプレバイオティクスについて教えてください
- プレバイオティクスとは、イギリスのグレン教授・ベルギーのマルセル教授によって提唱された考え方で、「腸内の有用菌の働きを促す」物質のことを指した用語です。