コンブチャは怖い?副作用や危険性・避けるべき人を徹底解説

近年、健康志向の高まりとともに「コンブチャ」が再注目されています。

コンブチャはお茶を発酵させた飲料で、海外では一般的になりつつありますが、日本ではまだ馴染みが薄いのが現状です。身近に飲んでいる人がいないと、「本当に安全なの?誰でも飲めるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、コンブチャに関連する副作用やリスクを、科学的な研究や報告事例をもとに解説します。さらに、摂取を控えた方がよい人の特徴も整理して紹介します。

この記事でコンブチャの正しい知識を身につけ、生活に取り入れる際の参考にしていただければ幸いです。

もくじ

コンブチャは怖い?副作用や危険性はあるのか

コンブチャは「健康に良い発酵飲料」として人気がありますが、飲み方や量を誤ると体に負担をかける可能性があります。

ここでは、コンブチャに関して注意すべき副作用や危険性を3つ紹介します。

  • 過剰摂取による危険性
  • 強い酸性による危険性
  • 自家製コンブチャによる危険性

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

過剰摂取による危険性

海外で注目を集めるコンブチャですが、飲みすぎは逆効果になる場合があるため注意が必要です。

コンブチャには有機酸や微量のアルコール、お茶由来のカフェインが含まれています。通常の摂取量であれば大きな問題はありませんが、過剰に飲み続けると肝臓や腎臓に負担をかける可能性があります。

実際に、1日355mLのコンブチャを毎日飲んでいた人が重い健康被害を起こした事例が、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)から報告されています。

ただし、これはあくまで飲みすぎによる特殊なケースであり、CDCも安全な目安として1日120mL程度を推奨しています。初めて飲む場合は30mL程度の少量から始め、体調に問題がなければ少しずつ増やすと安心です。市販品には推奨摂取量が表示されているものも多いため、確認してから楽しむとよいでしょう。

参考:CDC Unexplained Severe Illness Possibly Associated with Consumption of Kombucha Tea

強い酸性による危険性

コンブチャは発酵の過程で酸性が強くなり、製品によってはレモンジュースやコーラと同じくらいの酸性度(pH3前後)になります。

飲み方によっては歯や胃に負担をかける可能性がありますが、以下のような工夫で安心して楽しむことができます。

  • 原液で飲まない
  • だらだら飲まずに一度で飲み切る
  • 飲んだ後に口の中を水ですすぐ

こうした工夫を取り入れることで、安心してコンブチャを日常に取り入れられるでしょう。

参考:いわゆる「紅茶キノコ」の微生物と有機酸 一言広(1978)

自家製コンブチャによる危険性

自宅で簡単に作れる点もコンブチャの魅力ですが、自家製コンブチャには以下のようなリスクが伴います。

  • 発酵が進みすぎるとアルコールや酸が強くなる
  • 不衛生な環境ではカビや有害菌が混ざる
  • 不適切な容器の使用による鉛などが溶け出すリスク

実際にアメリカでは、不適切に作られたコンブチャが原因で「めまい」や「吐き気」などの原因不明の重い症状を起こした例が、少数ながら報告されています。

そのため、自宅で作る場合は衛生管理を徹底することが不可欠です。心配な人は、品質管理の整った市販品を選ぶ方がより安心でしょう。

参考:CDC Unexplained Severe Illness Possibly Associated with Consumption of Kombucha Tea
Lead poisoning from drinking Kombucha tea brewed in a ceramic pot. TG Phan(1998) 

コンブチャは妊娠中でも飲める?避けるべき人とは

コンブチャは発酵飲料として人気がありますが、体質やライフステージによっては控えた方が安心な場合があります。

ここでは、特に注意が必要とされるケースを5つ紹介します。

  • 妊娠中・授乳中の人
  • 小さな子ども
  • 免疫力が低下している人
  • カフェインに敏感な人
  • アルコールに敏感な人

それぞれ詳しく見ていきましょう。

妊娠中・授乳中の人

妊娠中や授乳中は、コンブチャを控えたほうが安心です。

体やホルモンのバランスが不安定な時期であり、コンブチャに含まれるカフェインや微量のアルコールが影響する可能性があります。さらに自家製のコンブチャは衛生管理が不十分だと有害菌が混入する心配もあります。

母体や赤ちゃんの健康を守るためにも、この時期はコンブチャの摂取を避け、飲む際には医師に相談するのが望ましいでしょう。

小さな子ども

小さな子どもにコンブチャを与えるのは避けましょう。

コンブチャにはお茶由来のカフェインや発酵で生じる微量のアルコールが含まれ、酸味も強いです。そのため、臓器や代謝が未発達な子どもには負担となります。特に未就学児にコンブチャは与えないようにしましょう。

参考:農林水産省 カフェインの過剰摂取について

免疫力が低下している人

免疫力が落ちている人や体調が悪いときは、コンブチャは避けた方が良いでしょう。

体調不良のときは胃腸の働きも弱くなりがちです。そのため、コンブチャに含まれる酸などの成分が刺激となって、お腹を下したり、お腹が張ったりする不快な症状が起こることがあります。

特に免疫力がかなり低下している場合は、さらに注意が必要です。実際に、免疫不全状態の患者において、コンブチャ摂取後に代謝性アシドーシスなどの重篤な合併症が報告された事例があります。

そのため、体調を崩しているときや免疫力が下がっているときは、コンブチャを控えるか、心配な場合は医師に相談するのをおすすめします。

参考:A case of Kombucha tea toxicity. Alison SungHee Kole(2009)

カフェインに敏感な人

カフェインに敏感な人は、コンブチャを控えたほうが安心です。

紅茶や緑茶を原料とするコンブチャには、製品によっては1杯あたり10〜30mg程度のカフェインが含まれています。

コーヒー1杯のカフェイン(約60mg)と比べれば少ないものの、過敏な人では不眠や動悸などを引き起こすことがあります。

試す場合は夜の摂取は避け、昼間にごく少量から始めるようにしましょう。

参考:文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

アルコールに敏感な人

アルコールに弱い人は、コンブチャを控えたほうが安心です。

コンブチャは発酵の過程で微量のアルコールを含みます。日本の市販品では清涼飲料水として販売されるため、一般的にアルコール含有量は1%未満と微量です 。しかし、自家製や発酵が進みすぎたコンブチャはアルコール濃度が高くなる可能性があります。

実際に海外の調査では、市販コンブチャの約3割に1%以上のアルコールが含まれており、最大で3.6%も含まれていた例もありました。

よって、アルコール代謝が弱い人や服薬中の人はコンブチャの摂取を控えるか、ノンアルコールタイプを選ぶのがおすすめです。

参考:Ethanol Concentration of Kombucha Teas in British Columbia, Canada
Author links open overlay panel. Sung Sik Jang(2021)

正しく取り入れてコンブチャを楽しもう

コンブチャには、飲みすぎや自家製での衛生管理による危険性がありますが、量や飲み方に気をつければ安心して楽しめる飲み物です。

海外では日常的な発酵ドリンクとして定着しており、日本でも市販品を中心に徐々に認知が広がっています。大切なのは「自分の体調やライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で取り入れること」です。

気になる方は、まずは少量から気軽に試してみてはいかがでしょうか。

なお、品質にこだわりたい方には、無添加・砂糖不使用で徹底した品質管理のもと製造された「かわしま屋のコンブチャ」もおすすめです。安心して飲めるコンブチャをお探しの方は、ぜひご検討ください。

コンブチャの危険性に関するQ&A

「コンブチャは怖い」と言われるのはなぜですか?

コンブチャは発酵飲料として注目される一方で、飲み方を誤ると体に負担をかけることがあります。特に飲みすぎや自家製での衛生管理不足によって健康被害が報告された事例があるため、「怖い」と感じる人もいるのです。安心して楽しむためには、適量を守り、正しく取り入れることが大切です。

コンブチャに危険性はありますか?

発酵が進みすぎたり、不衛生な環境で作られたりすると、アルコールや酸が強くなりすぎたり、有害菌が混入する危険性があります。

妊娠中でもコンブチャは飲めますか?

妊娠中や授乳中の方はコンブチャを控えた方が安心です。カフェインや微量のアルコールが含まれており、さらに自家製の場合は雑菌混入のリスクもあります。母体や赤ちゃんの安全を優先するなら、妊娠中の摂取は避けるのが望ましいでしょう。

酸が強いと聞きますが、どんな影響がありますか?

コンブチャは発酵が進むとpH3程度の強い酸性になります。そのため、歯のエナメル質を溶かしたり、胃痛や胸やけを引き起こす場合があります。対策としては、原液ではなく薄めて飲む、飲んだ後に口をすすぐ、だらだら飲まないのがおすすめです。

コンブチャを子どもに飲ませても大丈夫ですか?

コンブチャは小さな子どもには与えないでください。代謝機能が未発達なため、コンブチャに含まれる酸・カフェイン・アルコールが負担となります。特に未就学児は避けましょう。

コンブチャはカフェインに弱い人が飲んでも大丈夫ですか?

コンブチャには原料のお茶由来で、1杯あたり約10〜30mgのカフェインが含まれています。コーヒー1杯(約60mg)より少ない量ですが、カフェインに敏感な人は不眠や動悸を起こすことがあります。夜は避け、試す場合は昼間に少量から始めると安心です。

コンブチャはアルコールに弱い人が飲んでも大丈夫ですか?

コンブチャは発酵の過程で微量のアルコールが生じ、市販品は通常1%未満に抑えられています。ただし、自家製や発酵が進みすぎたものでは1%以上になることもあります。アルコールに弱い人や服薬中の人は、摂取を控えるかノンアルコールタイプを選ぶのがおすすめです。

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この記事を書いた人

農業と栄養について学んだ知識を活かし、食や暮らしに関する記事を執筆中。趣味は家庭菜園とお菓子作り。子どものために作ったおやつを、つい自分が食べすぎてしまうのが最近の悩みです。

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