オリゴ糖の危険性とデメリット|赤ちゃんやダイエット中の注意点も解説

オリゴ糖は腸内環境を整える成分として、便秘改善や健康維持の目的で多くの人に取り入れられています。しかし、本当に安全なのか、赤ちゃんに与えても大丈夫なのか、ダイエット中でも太らないのかといった疑問も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オリゴ糖の危険性やデメリットについて、わかりやすく解説していきます。
オリゴ糖の危険性とデメリット

オリゴ糖は腸に良い、便秘に効く、といった、健康に良いイメージを多くの方が持っているのではないでしょうか。しかし、注意点もあり、過剰摂取や体質に合わない場合は、腹痛や下痢、ガスの発生といった不快な症状を引き起こすことがあります。ここでは、オリゴ糖の危険性とデメリットについて詳しく解説します。
過剰摂取による腹痛・下痢・おなら
オリゴ糖は適量であれば腸内環境の改善に役立ちますが、摂り過ぎると消化器系に思わぬ不調を招くことがあります。とくに気をつけたいのが、腹痛・下痢・おならといった消化器症状です。
オリゴ糖は小腸でほとんど吸収されずに大腸まで到達し、腸内細菌によって発酵される性質があります。発酵の過程でガスが発生し、腸内に溜まることでお腹が張ったり、おならが増えたりします。また、オリゴ糖は水分を腸内に引き込む作用があるため、大量に摂取すると浸透圧性の下痢を引き起こすリスクも高まります。
オリゴ糖を摂取する際は多量に摂取するのは避け、体調や腸の反応に合わせて、少量ずつ調整していくことが不快な症状を防ぐカギとなります。
人工オリゴ糖の安全性と添加物リスク
オリゴ糖には、天然由来のものと人工的に合成されたものがあります。市販されているオリゴ糖製品の中には、化学的な処理を経て製造された人工オリゴ糖が含まれており、その安全性や添加物の有無について不安を感じる方も少なくありません。
人工オリゴ糖は、効率的な生産やコスト削減を目的として作られることが多く、原材料にトウモロコシやデンプンを使い、酵素や酸で加水分解して生成されます。こうした加工の過程で、甘味料(スクラロース、アスパルテームなど)や酸化防止剤といった添加物が加えられることがあります。これらの添加物は食品衛生法により使用基準が定められており、通常の量では健康に影響を与えるものではありません。
しかし、毎日継続して摂取した場合や複数の食品に添加物が含まれていることで、腸内フローラのバランスに影響を与える可能性が指摘されています。
したがって、オリゴ糖を日常的に使う場合は不必要な甘味料や保存料が入っていないものを選ぶと、より安全に取り入れることができます。
参考:Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota
アレルギーの可能性と持病との相性
オリゴ糖は自然由来の成分であることから、安全性の高い食品として認識されがちですが、アレルギーや持病との相性によっては注意が必要な場合もあります。とくに、食物アレルギーや消化器系の持病を持つ方は慎重に摂取するべきです。
まずアレルギーについてですが、オリゴ糖そのものがアレルゲンになることは稀です。ただし、原材料に乳由来成分(ガラクトオリゴ糖)、大豆(大豆オリゴ糖)、トウモロコシ(フラクトオリゴ糖)が含まれている製品では、それらに対する既往歴のある方が反応を起こすリスクがあります。特に小児や乳児では、症状が強く出る場合があるため要注意です。
また、糖尿病の方も注意が必要です。オリゴ糖は血糖値への影響が小さいとはいえ、摂取量によっては総糖質量が増え、血糖コントロールに影響を及ぼす場合があります。自己判断での使用は避け、医師や栄養士の指導のもとで活用するのが望ましいです。
赤ちゃんへのオリゴ糖の影響

オリゴ糖は腸内環境を整える成分として、子どもから大人まで幅広く利用されています。しかし、赤ちゃんに与えても本当に安全なのか、いつから与えてよいのかといった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。特に、腸内が未発達な乳児にとっては、ほんの少量でも体調に影響を与える可能性があります。ここでは、赤ちゃんへのオリゴ糖の安全性と与えるときの注意点について解説します。
オリゴ糖は乳児に与えても大丈夫?
赤ちゃんにオリゴ糖を与えることは、一部の条件下では安全とされています。ただし、年齢や健康状態、製品の種類によってリスクが異なるため、慎重な対応が必要です。
赤ちゃんの消化器系はまだ完全に発達していないため、特定の糖質に対して過敏に反応することがあります。特に生後6か月未満の乳児では、腸内細菌のバランスも未熟なため、刺激の強い糖質が腸に負担をかける可能性も否定できません。加えて、市販のオリゴ糖製品の中には、甘味料や保存料などが添加されているものもあり、赤ちゃんの体にとっては不要な成分となる可能性があります。
一方で、母乳にもガラクトオリゴ糖などのプレバイオティクスが自然に含まれているため、赤ちゃんがオリゴ糖を摂ること自体は不自然なことではありません。実際、多くの粉ミルク製品には腸内環境を整える目的でオリゴ糖が添加されており、安全性についても一定の基準が設けられています。ただし、それらは製薬レベルで管理された分量であり、市販のオリゴ糖製品とは性質が異なる点に注意が必要です。
赤ちゃんにオリゴ糖を与えるときの注意点
赤ちゃんにオリゴ糖を与える場合、最も大切なのは安全性の確保です。腸内環境を整える目的があっても、方法を誤れば逆に健康を損なうリスクが生まれます。
まず押さえておきたいのは、赤ちゃんの体が非常に繊細で、少量の成分でも過敏に反応してしまうことです。先ほど述べたように、生後6ヶ月未満の乳児は消化酵素の働きも未発達であり、オリゴ糖がうまく分解されずに腹部膨満や軟便、まれに下痢などを引き起こす可能性があります。
実際にオリゴ糖を与える場合は、赤ちゃん用として開発・販売されている製品を使い、表示されている月齢・使用量を厳守すると安心です。また、最初は耳かき1杯程度のごく少量から始め、48時間ほど体調や便の変化を観察するのが基本となります。新しい食品を導入する際と同様、オリゴ糖にもアレルギー反応や体調不良が出ることがあるため、複数の食品を同時に与えるのは避けてください。
オリゴ糖は太る?

オリゴ糖は低カロリー、健康に良いとされ、砂糖の代替として取り入れている方も多いでしょう。しかし、ダイエット中の人にとって気になるのが本当に太らないのか、という点です。ここでは、オリゴ糖のカロリーや糖質、血糖値への作用、そして過剰摂取による体重増加のリスクについて解説します。
オリゴ糖は摂りすぎれば太る
オリゴ糖は一般的に低カロリーとされていますが、摂りすぎれば太るリスクは十分にあります。そのため、ダイエット中はオリゴ糖のカロリーと糖質量を正しく理解することが重要です。
フラクトオリゴ糖やガラクトオリゴ糖は、1gあたり約2kcalのエネルギーを持っています。これは、砂糖(1gあたり約4kcal)の半分程度ですが、ゼロではありません。しかも、液体タイプのオリゴ糖シロップの中には、糖分以外の甘味料や水あめが含まれている場合もあり、これらの成分によって総カロリーが高くなることがあります。
実際に、毎日のヨーグルトや飲み物に大さじ2~3杯を加えてしまうと、それだけで1日あたり40~60kcalの追加摂取になります。これが積み重なると、長期的には体重増加につながる可能性があります。
オリゴ糖は砂糖よりはカロリー控えめな甘味料ですが、完全なノンカロリーではなく、使い方によってはカロリーオーバーになることもあるという点は覚えておきましょう。
オリゴ糖は低GI食品
オリゴ糖がダイエットや健康維持に活用される理由の一つが、低GI食品であることです。低GI食品は血糖値の上昇を抑える作用があるとされ、糖尿病予防や体脂肪の蓄積を抑える効果が期待されています。
オリゴ糖は小腸でほとんど吸収されず、大腸まで届いて腸内細菌によって分解されるという性質があります。そのため、ブドウ糖や砂糖と比べて血糖値を急上昇させにくく、GI値もおよそ20~30程度とされています(砂糖は約60〜65)。この数値は食品中でもかなり低く、血糖値の急激な変動を避けたい方には魅力的です。
とはいえ、低GIだから太らない、いくら食べても血糖値が上がらないと考えるのは危険です。GI値が低くても、摂取量が多ければ総糖質量は増えますし、体内で生成された短鎖脂肪酸などがエネルギー源として利用されることで、間接的に脂肪蓄積に寄与する可能性もあります。
したがって、オリゴ糖の低GIは魅力的ですが、量のコントロールがあってこそだということを忘れないようにしましょう。
オリゴ糖を安全に摂る方法

オリゴ糖は、適切に使えば腸内環境を整え、健康維持や便通改善に役立つ優れた甘味料です。しかしその一方で、摂りすぎや体質に合わない使い方をしてしまうと、腹痛や下痢、体重の増加など、思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。ここでは、オリゴ糖を安全に取り入れるための方法と調整法について解説します。
1日の適量を守る
オリゴ糖を健康的に取り入れるためには、1日の摂取量を守ることが何より大切です。どんなに体に良いとされる成分でも、過剰になればかえって不調の原因となります。
具体的な安全性のある摂取量目安は、成人で12g以下とされています。これは小さじ2~3杯程度にあたる量で、シロップ状のオリゴ糖なら大さじ1杯にいかない程度です。小児であればさらに少なく、3〜5g程度にとどめるのが理想です。赤ちゃんの場合は専門家の指導のもとで、1g未満から様子を見る必要があります。
参考:Galacto-oligosaccharides and bowel function
体調に合わせて調整する
オリゴ糖を安全に摂取するためには、体調に合わせた調整も重要です。腸の状態や体のコンディションに応じて柔軟に調整することで、より安全かつ効果的に活用できます。
オリゴ糖の作用は体質によって大きく異なり、お腹が緩くなりやすい方は下痢を引き起こすことがあります。また、疲労やストレス、風邪などで体力が落ちているときは、腸の働きも低下しており、通常の量でも不快な症状が出やすくなります。
日によってお腹の張りが気になる場合や、軟便が続くようなときは、一時的に摂取量を半分以下に減らすか、中止する判断も必要です。逆に、便秘気味のときには、数日間だけ量を増やすことでスムーズな排便を促せる場合もあります。
オリゴ糖は毎日同じ量を摂ればよいというものではなく、その日の体調や腸の様子、食事内容を見ながら自分なりの適量を調整することが、継続的に健康を維持するためのカギとなります。

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オリゴ糖の危険性に関するQ&A
- オリゴ糖を摂るとおならが増えるのはなぜですか?
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オリゴ糖は大腸で腸内細菌に分解される過程でガスを発生させます。特にビフィズス菌や乳酸菌が活発な人は発酵が進みやすく、おならの回数やにおいが強くなることがあります。気になる場合はオリゴ糖の量を減らし、摂取タイミングを朝に変えるなどの工夫が有効です。
- 妊娠中にオリゴ糖を摂っても大丈夫ですか?
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基本的に少量であれば問題ありませんが、妊娠中はホルモンの影響で腸の動きが敏感になっており、下痢やお腹の張りが起こりやすくなっています。まずは小さじ1杯以下から始め、体調を見ながら調整しましょう。心配な場合は医師に相談すると安心です。
- 赤ちゃんに与えてはいけないオリゴ糖はありますか?
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加熱処理されていない製品や成人向けの濃縮オリゴ糖シロップは避けるべきです。赤ちゃんには乳児用と明記されている製品を選び、月齢や使用量を必ず守ってください。自己判断での使用は避け、小児科医の指導を受けると安心です。