梅酒の作り方



記事の監修

この記事は管理栄養士の方に監修していただいています

管理栄養士

安藤ゆりえ

老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。

材料さえ揃えば、誰でも手軽に漬けられる「梅酒」。
いろいろな作り方を試して自分だけの「味」にチャレンジしてみてください。

梅酒の作り方

材料(標準量)

青梅
1kg
氷砂糖
600g
お酒(焼酎)
1.8L
5Lびん
1個
竹串(又はつまようじ)
数本
梅干し材料

1.びんの消毒

食品用除菌アルコールを吹きかけて、キッチンペーパーで拭きとって消毒をします。
水気が残っているとカビが生えやすくなりますので、完全に乾燥させます。

作り方1

2.青梅を洗う

青梅を水できれいに洗います。

シンプルコード4

3.アク抜きをする

洗った青梅を2L以上の水に漬けてアク抜きをします。
黄色く熟した梅の場合、アク抜きは不要です。
青く硬い実は1~2時間が目安です

これをおろそかにすると梅酒に渋みがでます。

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4.水気をふき取る

アク抜きが終わったら、清潔なタオルで水気をふき取ります。

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5.青梅のヘタを取る

竹串またはつまようじを使ってヘタをひとつひとつ丁寧に取り除きます。きれいに取るほど仕上がりにエグ味がなくなり、さわやかな味わいになります。

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6.青梅と氷砂糖をびんに入れる

青梅と氷砂糖をそれぞれ半分に分けます。
それぞれを交互に入れていきます。

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7.お酒をそそぐ

一気にお酒をそそぎ入れます。

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8.あとは待つだけ

きっちりとフタをして冷暗所に保存します。
約3か月~1年後から飲み初めてることができます。
熟成すればするほど、梅のエキスがでて、より味わい深い梅酒が出来上がります。

シンプルコード4

梅酒のできあがり

香り高くおいしい梅酒ができあがりました。
お好みでソーダ割、ロックなどでお楽しみください。
梅の実も格別ですよ。
お好みで、氷砂糖を黒砂糖にしてみたり、梅酒づくりをお楽しみください。

シンプルコード4

 

1年漬け込んだ梅酒
梅のエキスが十分に溶け込んだ琥珀色の梅酒。芳醇な香りと深い味わいが格別です。

梅酒

 

梅干しの作り方

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梅シロップの作り方

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夏バテにも効果的。冷えや便秘解消にも効果あり。
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梅酒作りに最適なお酒

梅の種類別の用途

梅の種類別の用途

青く硬い青梅は、酸味のバランスと梅のエキスがたっぷりで香り良く、
梅干しから梅シロップ、梅ジャムに青梅ピクルスなど万能に使える梅です。

紅南高梅は果肉が熱く、粒も大きいので、ジャム作りに最適です。
また、甘く香りが芳醇なので梅酒や梅シロップにしても美味しく召し上がることができます。

小梅青梅は果肉が少なく、梅のエキスが出にくいため、梅干しにするのがおすすめです。

梅酒の健康効果

健康効果1 疲労回復効果

梅に含まれるクエン酸には疲れの物質である「乳酸」を分解する作用があり、
疲労回復のスピードを速めてくれる効果があります。

 

疲労回復

健康効果2 食欲増進

梅酒の酸味には唾液や胃液の分泌を促す作用があるため、食欲を増進する効果も期待できます。
食欲も減退しがちな夏場は、食前酒として梅酒をおすすめです。

 

食欲増進

健康効果3 冷えを解消

体が冷えると血行が悪くなります。
適量のアルコールには体を温める効果があるため、毎日少しずつ梅酒を飲むことで、
冷えを解消できると言われています。

 

冷えを解消

梅酒のよくあるご質問

梅酒には、どのくらいの熟度の梅が良いのですか?
梅の収穫期間は、約1ヶ月あります。
「若くフレッシュな青い梅」から「熟して黄味がかった梅」まで、
それぞれに良さがありますので、いろいろチャレンジしてみると楽しいですよ。
ですが、収穫適期を外れた「未熟な梅」や「熟しすぎた梅」は、お薦めできません。
梅のエキスが抽出されにくかったり、トラブルの原因になりやすいからです。
梅はいつ取り出せば良いのでしょうか?
・梅の風味を軽く味わいたい場合は、3ヶ月で取り出す
・約1年で梅のエキスが液に浸透するので、1年で取り出す
・取り出さないで永くおくほうが、梅酒のコク・香り・風味ともに増すので、ずっと入れておく。
と、いろんな説があるということは、きっと、正解はないのでしょう。

かわしま屋では、実を取り除かず、ずーっと入れていますが、特にトラブルはありません。
梅が沈まずに浮いています。大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
梅酒を漬けて初めの頃は、梅は沈まず浮いています。
時間が経ち、漬かっていくにつれて、梅のエキスが抽出され、梅は徐々に沈んでゆきます。

ただ、溶けた糖分が下に沈殿すると、このような現象が長引くことがあります。
時々、ビンを揺すって溶けた糖分を均等にするようにしましょう。
こうすることにより、浸透圧でエキスの抽出がすすみ易くなります。

梅酒の液が濁ってしまいました。どうすればいいのでしょう?
原因としては、以下の要因が考えられます。

・ビンの消毒が充分でなかった。
・梅に水気が残っていた。
・焼酎に対し、梅の分量が多すぎた。
・アルコール度数の低い酒を使用した。

対処法は、次のとおりです。

梅をすべて取り出し、液を清潔なガーゼなどでこします。
梅はジャムなどに利用しましょう。

梅酒の実がシワシワになってしまいました。大丈夫なんでしょうか?
はい、大丈夫です。梅酒の品質にはまったく問題ありませんのでご安心を。

シワシワは「糖の浸透圧」によって出来ます。梅を砂糖に浸すと、
外部の糖度濃度に比べ、梅内部の糖度濃度が低くなるため、
梅は内部の水分を出して外部の砂糖を溶かし、
糖度濃度を一定にしようとします。これが「浸透圧」です。
ですから、梅に対して砂糖の量が多いと、シワシワ度が増します。

梅酒には、どんな焼酎を使えば良いですか?
長期保存&熟成用には「ホワイトリカー」がお薦めです。
ホワイトリカー(35度)は、果実酒用の焼酎で、何度も蒸留して作るため、無味無臭に近いのが特徴です。

それ自体にコクや風味はありませんが、そのぶん果実の風味が生かされ、美味しく仕上がります。

半年~1年で楽しむ場合には、25度の麦焼酎でも良いです。
アルコール臭さがないので、梅の味と香りを楽しめます。
しかし、こちらは熟成(長期保存)には不向きです。

ホワイトリカー以外のお酒で作れますか?
はい、作れます。長期保存には、アルコール35度以上の
焼酎・ブランディ・ウイスキー・ウォッカ・ジンなどが望ましいのですが、
泡盛・黒糖焼酎・ワイン・老酒・麦焼酎・日本酒など
いろいろ工夫して、自分だけのオリジナルに挑戦しましょう。
ただし、アルコール度数が低くなると、 梅のエキスが抽出されにくくなり、
長期保存や保管方法も難しくなりますのでご注意を。
氷砂糖以外の砂糖は使えますか?
はい、もちろん使えます。
グラニュー糖・赤ザラメ・黒砂糖でも結構です。

グラニュー糖は、氷砂糖に比べて甘みが強く、前面に出た感じがします。

赤ザラメ・黒砂糖のように、精製されていない砂糖も風味は良く仕上がります。

■甘さの目安

梅・焼酎 砂糖の量 甘さの目安
梅1kg
焼酎1800ml
に対して
1kg以上 超甘口
800g~1kg 甘口
600g~800g 標準的な甘さ
400g~600g 酸っぱめ
200g~400g 超酸っぱめ
梅1kgの梅酒を作る時には、どのくらいの大きさの容器が必要ですか?
梅1kgの梅酒を作る時には、容量4リットルの容器が必要です。
どのような場所で、保管すれば良いですか?
梅酒は常温で保管できます。
ただし、「直射日光」だけは厳禁です。
アルコール度数の低いお酒で漬けた場合は、冷暗所での保管をお薦めします。
家の中で、できるだけ涼しい場所(床下収納など)に保管しましょう。
漬けてから、どれくらいで飲めますか?
漬け込み後、梅のエキスが出る3か月後から、飲むことができます。
新しいうちのスッキリした味わいも良いですが、
年月を経て、円熟みを増したまろやかな味わいも格別です。
1~2年くらい熟成させたほうが、美味しく召し上がれます。
賞味期限はどれくらい?
アルコールで漬けていますので、賞味期限はありません。
待てば待つほど熟成され円熟みを増す。それが梅酒の醍醐味です。
年月を経る程に、コクが出ておいしくなります。

どのくらい年月が経ったかわからない梅酒の場合、
念のため蓋を開けて、香りと味を確かめてください。
異臭がしたり、酢のような味がしたら、残念ですが廃棄してください。

●管理栄養士からのコメント

梅の収穫できるこの時期しか楽しめない「梅酒作り」。
まだ作ったことのない方も季節の手仕事として、今年こそチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
雨の日に梅の香りに癒されながら、梅酒を仕込むのも趣があって良いですよ。
梅が美しい黄緑色から琥珀色に変化していく様子を目でも楽しむことができます。
お酒は飲まないという方も、豚の角煮や魚の煮付けにお酒代わりとして加えるとほんのり梅の風味が香り、さわやかに仕上がりますよ。

安藤ゆりえ
安藤ゆりえ

管理栄養士プロフィール

◎安藤ゆりえ

老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。
2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。
また「食を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河のみりんや味噌などの伝統的な調味料の素晴らしさを伝えるセミナーなども開催。

食や栄養に関すること全般ですが特に
・調味料について(みりん、味噌や醤油などの製法やどんなものを選ぶと良いかなど)
・体に優しいスイーツの選び方、作り方
・ダイエットレシピの考案
・時短レシピの考案を得意としています。

▼公式サイト
https://ameblo.jp/yurieand/entry-12461592747.html

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この記事を書いた人

商品ページ・コンテンツ担当。1児の母。イヤイヤ期まっ盛りの息子の子育てに奮闘中。趣味はヨガとおいしいラーメン屋めぐり。鶏皮が苦手。