ハッカ油とは?効果的な使い方や注意点
記事の監修
管理栄養士
影山敦久
管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。
ハッカ油って何だろう?
あわせて効果的な使い方や注意点を知りたいと考えていませんか。
本記事では下記について解説します。
ハッカ油とは?
ハッカ油とは、ハッカソウと呼ばれるミントの1種を乾燥し、その成分を抜き出した油です。
ハッカ油にはさまざな特徴があります。
たとえば、除菌作用、消臭作用、リラックス作用、防虫作用などに幅広く利用されています。
ミントとハッカの違いとは?
ミントとハッカは混同しがちですが、違いとしてはきちんとあります。
「ミント」とはシソ科ハッカ属のハーブの総称であり、「ハッカ」はミントの中の1種類ということです。
日本生まれのミントをハッカと呼ぶこともあるようです。
ハッカ油の効果的な使い方
ハッカ油にはさまざまな使い方があります。
それは主に9つです。
順番にご紹介していきます。
化粧水として使用する
ハッカ油には、肌を引き締める効果があります。
ただ、ハッカ油単体で使うと刺激が強い場合があるので、化粧水に混ぜたあとに使用します。
不安な方はパッチテストをすると良いでしょう。
マスクに使用する
マスクにスプレーすることで、ハッカの清涼感が、のどや鼻の不快感を軽減してくれます。
使い方は、マスクの内側ではなく外側にスプレーをワンプッシュします。
もちろん、噴きかける際には目や鼻に直接入らないようにすると良いでしょう
。
ハッカの除菌効果も合わさり、乾燥した冬場の強い味方になってくれます。
日中だけではなく、寝る前にもつけると風邪の予防にもつながります。
寝る際に使用する
ハッカ油をまくらに1プッシュするだけで、リラックス効果で安眠に期待できます。
ポイントとしては、香りが強すぎると頭がスッキリしすぎて眠気がさめてしまうので、あくまでフワッと、なんとなく香る程度にすることです。
汗をかいた衣類に使用する
汗ばんだ衣類にハッカ油のスプレーをすることで、メントールの香りがつき、汗の臭いをマスキングしてくれます。
メントールの香りは清涼感を感じさせてくれますし、暑さなどの知覚を抑えてくれる効果があるといわれていますので、夏場など汗のかきやすい季節に重宝するでしょう。
お風呂で使用する
・ボディソープやシャンプーに使用する
ボディソープに数滴ハッカ油を混ぜてから使用すると、ハッカの消臭効果も期待できますし、さわやかな清涼感を感じるので気分転換にもなります。
汗をたくさんかいた日におすすめです。
シャンプーにも数滴混ぜて使用すると、ハッカ油の除菌効果で髪自体や頭皮を清潔に保つことにつながりますし、ほのかに香るハッカのニオイで気分がすっきりします。
注意点としては、目に入らないようにしたり、ハッカ油を最初は少なめに入れて刺激が強すぎないようにしてください。
・入浴剤として使用する
夏場に最適なのですが、ハッカ油をバスタブに数滴入れることで、肌にこもってしまう熱を和らげてくれる効果がありますので、風呂上りにもかかわらず大汗をかいてしまうのを防ぐことができます。
コツとしては、ハッカ油を入れすぎると風呂上りに寒くなってしまう恐れがあるので、バスタブの大きさによりますが、入れすぎないように注意しましょう。
また、肌が敏感な方は、刺激が強い可能性があるので、バスオイルに混ぜて使用すると良いでしょう。
マウスウォッシュとして使用する
うがいをする際、水にハッカ油を加えると、口臭予防になります。
コップ1杯の常温の水に対して、ハッカ油を1滴加えてから口中にいきわたるようにグチュグチュうがいをすると気になる口臭も抑えることができて、口の中もすっきりします。
ですが、ハッカ油を加えすぎると刺激が強くなってしまう可能性があるので、1滴にしましょう。
掃除道具として使用する
・キッチンのシンクなど
後述する、ハッカ油と重曹を混ぜたお掃除用のクリーナーを、キッチンまわりにも使用することで、ピカピカになり、本来の色ツヤを取り戻します。
排水溝の気になる臭いにも効果的です。
・お風呂掃除
ハッカ油と重曹を使用することで、バスタブの水垢を落としてピカピカにキレイにすることができます。
作り方は、重曹を1カップ程度用意して、ハッカ油を数回スプレーします。
それらをしっかり混ぜてから適宜バスタブにかけて、スポンジでこすります。
市販のお風呂用洗剤を使用すると手荒れが気になる、という方におすすめです。
・ガラスクリーナー
ハッカ油を入れたクリーナーでガラスを拭くとガラスの指紋がとれるだけでなく、カビを防いだり、除菌効果が得られるのでおすすめです。
作り方は、炭酸水150gに対してハッカ油を数滴入れてしっかり混ぜ合わせるだけです。
炭酸の効果でガラスの汚れを浮かせるので軽く拭くだけで指紋が落ちます。
窓ガラスだけではなく、ダイニングテーブルなどのガラス素材の家具に使用しても良いでしょう。
虫除けスプレーとして使用する
ハッカの香りは害虫を寄せ付けないようにする効果があります。
特に、市販品の防虫スプレーは刺激が強い場合がありますが、ハッカだと自然素材なので安心です。
作り方は、無水エタノール10ミリリットルに対して、ハッカ油を10滴ほど混ぜてから水を90ミリリットル足すと完成です。
こまめに網戸にスプレーしたり、玄関にガーゼやコットン、ティッシュなどにハッカ油をしみこませたものを置く方法も良いでしょう。
ハッカ油の香りが苦手な方は、アロマオイルで有名なゼラニウムを混ぜるとハッカ油独特の香りが緩和されつつ、虫除けの効果を損なわないので試してみると良いでしょう。
洗濯の時に使用する
洗濯の際にハッカ油を使用すると、部屋干し独特の臭いを防ぐことができます。
生乾きの衣類に対して、雑菌が大量に発生することで嫌な臭いがつきますが、すすぎの時にハッカ油を1~2滴と大さじ2杯のクエン酸を加えると消臭や除菌効果に期待できるので、梅雨の時期には特におすすめです。
また、衣類をアイロンがけする時にも、ハッカ油を加えると除菌消臭効果を追加することができます。
作り方は、ハッカ油を霧吹き用の水が入ったボトルに1~2滴加えるだけで簡単にできます。
ハッカ油を使用する場合に注意すべきこと
ハッカ油を使用する対象にポリスチレン素材が無いことを確認してください。
化学変化で溶けてしまうからです。
どの使用目的に関しても、原液の使用は刺激が強すぎるので避け、薄めてから使うようにします。
また、鳥や猫はハッカ油が好きではないので、ペットで飼っている方は注意が必要です。
夏場などには清涼感を感じるためにハッカ油が効果的ですが、あくまで清涼感を感じるのであって、しっかりと水分補給をしなければ熱中症につながる可能性がありますので、ハッカ油の使用とあわせて、こまめに水分を補給すると良いでしょう。
ハッカ油スプレーの作り方
携帯用に持ち歩くハッカ油スプレーの簡単な作り方をご紹介します。
ポリスチレン素材以外のスプレーボトルに、無水エタノール10ミリリットルに水を90ミリリットル加え、最後にハッカ油を10滴程足らして完成です。
水は精製水でもOKですが、水道水だと塩素が入っているので比較的長持ちします。
ハッカ油の保存方法
ハッカ油は冷暗所に保管しておきます。
光に当たったり、温度変化が激しい場所だとハッカ油の品質が変化してしまう可能性があります。
火を扱う場所での保管も避けてください。
また、注意点として、ハッカ油は、ポリスチレン素材を溶かしてしまいますので、スプレー用に小分けする際にはポリエチレン素材やポリエチレンテレフタレート素材、ガラス素材のものを使用します。
ハッカ油についてのQ&A
ハッカ油についてよく聞かれる疑問をQ&A方式でお答えしていきます。
- 刺激が強いと聞いたことがあります。
- 原液の使用は避けてください。
人によって敏感の度合いが違うので、少量から使用すると良いでしょう。
- 衣類にスプレーするときの注意点はありますか?
- 素材により、変色する可能性があるので、心配な場合は目立たない箇所で確認すると良いでしょう。
- 花粉症にも使えますか?
- マスクにハッカ油を使用すると、鼻詰まりなどの不快感を緩和できます。
- 風邪の予防にも使えますか?
- 体の内側を覆っている線毛の働きを活発にするので、風邪予防にも適しています。
- 掃除に使えますか?
- 除菌や消臭効果があるので、掃除に適しています。
●管理栄養士からのコメント
ハッカ油とは、ハッカソウの油分を抽出したものです。
ハッカ油の効果的な使い方としては、主に9つあります。
- ・化粧水として使用する
- ・マスクに使用する
- ・寝る際に使用する
- ・汗をかいた衣類に使用する
- ・お風呂で使用する
- ・マウスウォッシュとして使用する
- ・掃除道具として使用する
- ・虫除けスプレーとして使用する
- ・洗濯の時に使用する
ハッカ油を使用する場合に注意すべきことは、熱中症やペットを飼っている場合です。
ハッカ油スプレーの作り方は、市販品を数点揃えて混ぜ合わせるだけで、簡単に作ることができます。
ハッカ油の保存方法は、スプレーボトルや保存用の入れ物等の素材に注意して、冷暗所で保管します。
ハッカ油は、さまざまな場面での使用方法がありますので、安全面に配慮しつつ、快適に生活していくためのアイテムとして、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
管理栄養士プロフィール
◎影山敦久
管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。