悪玉菌を減らしたい!|増える原因や減らす食材をご紹介
小腸・大腸に関わる言葉で、「腸内フローラ」「腸内環境」という単語を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
腸内フローラ・腸内環境と深く関わる細菌のうち、腸に悪影響を及ぼす細菌として知られているのが、悪玉菌です。
しかし、腸内フローラ・腸内細菌という言葉は知りつつも、悪玉菌とはどんな細菌なのか、悪玉菌が増えてしまう原因には何があるのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、悪玉菌が増えてしまう原因から日々の生活でできる腸内環境を整える方法まで、たっぷりと紹介していきます。
記事監修|前田美樹(管理栄養士・インナービューティープランナー)
暮らしになじむ料理教室「まえだごはん」 (大阪市西区)の代表。
日々「腸を整えて内側から輝く美人になれるおうちごはんややさしいおやつ」を伝えている。
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悪玉菌が増える原因

腸内に悪影響を及ぼす悪玉菌ですが、前述しました通り、食生活の乱れ、運動不足やストレス、喫煙等で腸内細菌のバランスが崩れると、悪玉菌が優勢な状態となってしまいます。
そこで、ここからは悪玉菌が増える原因について詳しく紹介していきます。
ちなみに、腸内の善玉菌・悪玉菌のバランスは病院で検査を行うこともできます。気になる方は1度試してみてはいかがでしょうか?
悪玉菌が増える原因1 加齢

悪玉菌は加齢によっても増加する傾向があります。
その理由は、年を重ねることで善玉菌が減少してしまうからです。
加齢を防ぐことは残念ながらできませんが、悪玉菌を減らす生活を意識することはとても重要です。
この後に紹介する、腸内を整えてくれる食品を積極的に摂取することで、ケアをするようにしましょう。
悪玉菌が増える原因2 食生活の乱れ

悪玉菌が増える原因の2つ目は、食生活の乱れです。
近年では食生活の欧米化、つまりにお肉を中心とした高たんぱく・高脂質の食事が広まっています。この食事が腸内で悪玉菌を増やす典型です。
悪玉菌にとって、タンパク質は最高のエサの1つです。
過剰摂取により体に吸収されなかったタンパク質は、悪玉菌によって有害物質に代えられてしまいます。
健康的な生活を送る上で、バランスの良い食生活は欠かせません。食事全体の中で肉類の割合が多くなりすぎないように、主食(ご飯などの炭水化物)、副菜や汁物(野菜や海藻)を合わせるような定食形式の食事が理想的です。
不足しがちな乳酸菌・ビフィズス菌を含む発酵食品や、食物繊維も意識的に摂取するようにしましょう。
悪玉菌が増える原因3 ストレス

「脳腸相関」という言葉が知られている通り、第2の脳と言われるほど、体の重要な部分である大腸と小腸。
そんな腸は、少しのストレスでも反応してしまう、とても敏感な部位でもあります。
長期間ストレスを受け続けることで自律神経に影響が及び、その結果として腸内の悪玉菌が増加してしまうのです。
「ストレス社会」とも言われている現代では、全くストレスを受けずに生活することは非常に困難なものです。
ショッピングやレジャーなど、ご自身にあうストレス解消法を見つけ、上手に付き合っていきましょう。
腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がバランスを保ちながら健康維持に重要な働きをしている。
しかし加齢や乱れた食生活、ストレスや過労などの要因により腸内細菌のバランスは崩れてしまう。
“立垣愛郎(著)「乳酸菌の健康機能」より引用”
悪玉菌を減らしてくれる食品

悪玉菌優性の腸にならないようにするためにも、悪玉菌を減らし、腸内環境を整えるのを助けてくれる食品を毎日の食事から摂取することはとても重要です。
ここからは、腸内環境を整えてくれるのに役立つ、2種類の食品を紹介します。
ぜひこれから紹介する食品を、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
悪玉菌を減らしてくれる食品1 発酵食品

まず1つ目は、納豆・ヨーグルト・キムチ・味噌などの発酵食品です。
発酵食品の中には、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が、生きたまま含まれている食材が数多くあります。発酵食品も発酵調味料も選び方が重要です。余計なものが添加されておらず昔ながらの伝統製法で時間をかけて発酵過程を経たものこそ、発酵菌(善玉菌)が含まれています。原材料や製造方法に注目し、安心できるものを選びましょう。
食品を通して乳酸菌・ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を摂取することで、腸内改善を助けてくれます。
悪玉菌を減らしてくれる食品2 食物繊維

玄米や豆類、キャベツなどの野菜に含まれている食物繊維も、腸内環境を整えるのに一役買ってくれる食品として有名です。
食物繊維には発酵食品のように生きた善玉菌は含まれていませんが、善玉菌のエサとなり、善玉菌の増殖を促してくれます。
乳酸菌やビフィズス菌と合わせて摂取することを心掛けると良いでしょう。
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悪玉菌ってそもそも何?

悪玉菌は、私たちの腸に生息する細菌の1つです。
腸内には悪玉菌の他に、「善玉菌」「日和見菌」の大きく分けて3種類の細菌が生息しています。
悪玉菌はとても身近な菌で、人間の腸内に必ずといっていいほど生息しています。
● 腸が元気でも、腸内に10%は生息している悪玉菌
健康な人であっても腸内に生息する細菌のうちの約10%が悪玉菌にあたると言われています。
そして、善玉菌が腸にとって良い働きをするのに対し、悪玉菌は文字通り、腸にとって悪い影響を及ぼす細菌です。
この悪玉菌ですが、「悪玉菌」という1つの細菌を指すのではなく、腸に悪い影響を及ぼすいくつかの細菌の総称を表わしています。
● 悪玉菌が身体に良い作用をする場合も!?
体に有害な作用を及ぼす悪玉菌ですが、悪玉菌が全くいなければそれが良いかというと、そういうことでは無いようです。
これらの腸内細菌の理想的なバランスは,善玉菌 2 割,悪玉菌 1 割,日和見菌 7 割といわれている。
病気の引き金となる悪玉菌ではあるが,近年遺伝子レベルや代謝物レベルの分析により,状況次第で体によい作用をする場合もあることが明らかになっている。
腸内細菌が理想的なバランスであるとき,排便はスムーズで肌の状態もよく免疫力も活性化している状態だといわれている。
“立垣愛郎(著)「乳酸菌の健康機能」より引用”
腸内の悪玉菌を全て退治するのではなく、善玉菌と日和見菌(※)と共存させ、バランスを保つことが大切なようです。
※日和見菌とは、善玉菌でも悪玉菌でもない菌で、優勢になった側に加勢する菌のこと。
悪玉菌にはどんな種類がある?
ウェルシュ菌
悪玉菌の中でも、代表的な細菌として知られているのが「ウェルシュ菌」です。
このウェルシュ菌ですが、自然界に広く分布している細菌としても知られています。
熱への耐性が強く、他の細菌が死滅する温度でもウェルシュ菌だけは生き残るような、非常に生命力が強い特徴を持つことでも有名です。
ウェルシュ菌が毒素を産生させると、食中毒やガス壊疽といった危険な症状に見舞われる可能性があります。
これらの毒素の産生によってウェルシュ菌は病原性を発揮し、毒素群の協調的作用によって筋肉・結合組織の壊死というガス壊疽の病態を形成するのであろう。
“清水徹(著)「ウェルシュ菌における毒素産生調節」より引用”
大腸菌
腸内に生息するほとんどの大腸菌は無害とされていますが、O157などの毒素を排出する大腸菌は腸管を傷つけたり、食中毒を引き起こすなど大変危険です。
これらの毒素を出す大腸菌は悪玉菌として分類されています。
黄色ブドウ球菌
非常にありふれた菌で弱毒性なので基本的には問題の無い菌とされています。
しかし体調が悪くて免疫力が低下している時などに悪さをすることがあります。
思わぬ大きな影響を体に与えることがあるので、決して油断はできません。
悪玉菌と乳酸菌の関係

乳酸菌は、悪玉菌とは反対の働きをする善玉菌の1種です。
乳酸菌と悪玉菌は常に腸内で共存しており、腸内のバランスを保つ働きをしています。
前述しましたが、腸内最近の理想的なバランスは、善玉菌2割・悪玉菌1割・日和見菌7割と言われています。
このバランスが崩れて悪玉菌が優勢な状態になってしまうと悪玉菌が腸内で活発になってしまい、様々な健康被害を引き起こしてしまうそうです。
食生活の乱れ、運動不足やストレス、喫煙等で腸内細菌のバランスが崩れると、悪玉菌が優勢な状態となり、産生した有害物質などにより便秘や肌荒れ、疲れやすい体質になる。
また、免疫力が落ちるため、風邪を引きやすくなったり花粉症が悪化したりするといわれている
“立垣愛郎(著)「乳酸菌の健康機能」より引用”
悪玉菌についてのQ&A
- 悪玉菌と善玉菌の違いを教えてください。
- 善玉菌:糖をエサにして増殖する(発酵をうながす)菌
悪玉菌:タンパク質をエサにして増殖する(腐敗をうながす)菌
- 悪玉菌が増えるとどんな影響がありますか?
- 悪玉菌が増えるということは、腸内環境が悪化しているという状態です。
腸内環境が悪化すると、便秘や下痢を引き起こします。また、悪玉菌の働きで有毒ガスが発生することにより、便やおならの悪臭にも繋がります。
- 悪玉菌を減らす食べ物を教えてください
- キムチ・納豆などの乳酸菌・ビフィズス菌を含む発酵食品や、豆類・野菜に含まれている食物繊維がオススメです。
- 悪玉菌はなくした方がいいのでしょうか?
- 腸内フローラ全体の割合でいうと、善玉菌2割:日和見菌:7割:悪玉菌2割 が理想と言われています。
つまり、すべての菌を善玉菌にする必要はないということです。腸内の2割を善玉菌にすれば、腸内フローラは腐敗から発酵へ切り替わります。参考文献|腸を鍛える 光岡知足著
- 母乳で育てた方が、悪玉菌が少なくなるのでしょうか?
- 粉ミルクで育った赤ちゃんよ母乳で育った赤ちゃんの便を比べると、母乳で育った赤ちゃんの方がビフィズス菌の数がはるかに多く、悪玉菌の増殖を抑えやすいことが知られています。
参考文献|腸を鍛える 光岡知足著
参考文献
[1] 立垣愛郎,乳酸菌の健康機能,Comprehensive Medicine vol.17 No1(2018年)
[2] 清水徹,ウェルシュ菌における毒素産生調節,日本細菌学雑誌(1997年)
[3] 金井隆典,腸内細菌をめぐる最近の話題,第90回日本消化器内視鏡学会総会 vol.57(2017年)

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