乳酸菌の多い食品ランキング|家庭で作れる簡単レシピも

記事の監修
管理栄養士
安藤ゆりえ
老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。

管理栄養士:安藤ゆりえ

健康だけでなく肌の調子や心にまで影響を与えると、近年話題の「腸内細菌」。 そのカギを握っているのが善玉菌のひとつである「乳酸菌」です。

本記事では、乳酸菌が豊富に含まれる食品の一覧とランキングを紹介し、効果的に乳酸菌を摂取するポイントを説明していきます。

乳酸菌の力で、毎日をもっと元気に、もっと美しく過ごしましょう!

家庭でも作れる乳酸菌食品のおすすめランキング

一般的に乳酸菌量が多いと言われる、おすすめの食品ランキングは次の通りです。

1位:水キムチ

2位:すんき漬け

3位:キムチ

4位:ヨーグルト・ケフィア

5位:ぬか漬け

ただし、商品や素材によって乳酸菌の量や種類には差が生じやすいため、必ずしも多いとは限りません。あくまでも参考としてご確認ください。

1位:水キムチ

水キムチに含まれる乳酸菌量は1gあたり約3億個、一般的な赤いキムチの約1.5倍、ぬか漬けの約18-20倍といわれます。

家庭で簡単に作れるのもおすすめのポイントです。

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2位:すんき漬け

すんき漬けとは

すんき漬けの乳酸菌量は1g当たり数億個。長野県木曽地方の伝統的な発酵漬物で、赤カブの葉を使用しています。

最大の特徴は塩を使わずにつけること。海に面していない地域ならではの伝統の知恵が詰まった発酵食品です。

すんき漬けのレシピは以下の記事をご覧ください。

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3位:キムチ

一般的な赤いキムチでは、乳酸菌量は1gあたり1億6,000万個という調査結果があります。

ただし、日本で販売されているキムチには発酵の過程を経ていない「キムチ風の浅漬け」もあるため、発酵しているものを選びましょう。

家庭でキムチを作る方法は以下の記事で紹介しています。

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4位:ヨーグルト・ケフィア

ヨーグルトの乳酸菌量は1gあたり1億個。商品によっては乳酸菌をさらに添加したものもあります。

ケフィアはヨーグルトに似た食品ですが、さまざまな種類の乳酸菌と酵母が共生しているところが大きな特徴。

一般的なヨーグルトよりも乳酸菌が多く含まれています。食感はシュワシュワと爽快。ケフィアの種菌があれば自宅で作れます。

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5位:ぬか漬け

ぬか漬けの乳酸菌量は1gあたり1億個

乳酸菌だけでなく、ビタミンB1をはじめとする多様な栄養素が摂れるのもうれしいポイントです。

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乳酸菌を多く含む発酵食品一覧

ランキング入りしていない食品にも乳酸菌は含まれています。主な食品を一覧でご紹介します。

乳製品ヨーグルト、ケフィア、サワークリーム、チーズ、発酵バター、乳酸菌飲料
肉・魚サラミ、生ハム、辛子明太子、塩辛、馴れずし、ニシン漬け、くさや、アンチョビ
野菜・穀類ぬか漬け、キムチ、柴漬け、すんき漬け、すぐき漬け、たくあん、ザワークラウト、ピクルス、メンマ、ザーサイ、納豆、パン、酵素ドリンク
調味料など味噌、醤油、魚醤、ナンプラー、甘酒、マッコリ

ただし、「キムチ風浅漬け」のように製法によっては乳酸菌が含まれていないものがあります。発酵食品であるかどうかと添加物の有無などを確認して商品を選びましょう。

1日に必要な乳酸菌の摂取量は?

乳酸菌パウダー

理想的な摂取量の目安は1日あたり数百億~1兆個です。500億個を摂取したいと考えた場合、1gあたり約3億個の乳酸菌を含む水キムチでも約167gを摂取する計算になります。3食に分けるとしても、かなり多い量といえるでしょう。塩分量なども気になります。

1種類の食品で摂ることは難しいため、ヨーグルトと発酵バターを用いた朝食、昼と夜にキムチと味噌汁を取り入れるなど、組み合わせて摂ることを心掛けましょう。それでも十分な量に満たない可能性があるため、サプリを取り入れるのもおすすめです。

従来の錠剤タイプだけでなく、料理やデザートにプラスできるパウダータイプや手軽に摂取できるヨーグルト系ドリンクなどの選択肢があります。

乳酸菌と相性のよい成分と食品

乳酸菌やビフィズス菌などの腸内の善玉菌のエサとなる、プレバイオティクス(=善玉菌を増やす食品成分)を多く含む食品を同時に摂取するのがおすすめです。プレバイオティクスの代表例としては、オリゴ糖と食物繊維があげられます。

プレバイオティクスの種類特徴含まれる食品
オリゴ糖・大腸内で発酵しやすく善玉菌のエサに甜菜、ゴボウ、玉ねぎ、大豆、アスパラガス、バナナ、ハチミツなど
水溶性食物繊維・大腸内で発酵しやすく善玉菌のエサに果物、海藻、こんにゃくなど 例)昆布、わかめ、こんにゃく、里芋、大麦
不溶性食物繊維・便のかさを増す ・有害物質を排出穀類(とくに玄米などの精製していないもの)、野菜、あずきなどの豆類、ゴボウ、ニンニク、さつまいも、セロリ、納豆、おから、たけのこ、れんこん

オリゴ糖甘味料や食物繊維のサプリを取り入れるのもおすすめです。食物繊維サプリには錠剤・パウダー・ジュース系ドリンク・お茶などの選択肢があります。

乳酸菌食品についてのQ&A

乳酸菌が豊富な食品は何ですか?

乳酸菌が豊富な食品には、ヨーグルト、キムチ、納豆、ミソ、チーズ、ピクルス、酒粕、テンペ、ケフィアなどがあります

乳酸菌は、食品よりサプリメントから摂取する方が良いの? 

大量の菌を一度に摂取できること、自分の腸に合うものを選べることがサプリメントの強みであり、食品ではそうはいかないことも多いでしょう。 ただ、腸内環境を整えるためには乳酸菌だけでなく、食生活全般の見直しが必要です。

乳酸菌は加熱しても問題ないですか?

乳酸菌を含む食品を加熱すると乳酸菌は死んでしまいますが、得られる効果の多くは死菌も生菌も変わらないと言われています​。

食品に含まれる乳酸菌の含有量は?

食品に含まれる乳酸菌の数は、生菌であれば常に増えたり減ったりしていますので、正確な含有量を知るのは難しいでしょう。

管理栄養士からのコメント

●管理栄養士からのコメント
病原菌やウイルスを退治する免疫機能の7割は腸に集中してことが分かっており、腸内環境を整えることは健康維持の要です。

その腸内環境を整えるのに大切な「乳酸菌」ですが、一種類だけではなく複数の種類の乳酸菌を摂ることでより効果を発揮します。 例えば、ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌と漬物や味噌などの植物性乳酸菌を組み合わせることでより効果を発揮します。

また、乳酸菌を多く含む食品をコツコツ摂ることも大切です。
腸内環境は日々変化しているので、一度にたくさん摂るのではなく毎日1品は乳酸菌を多く含む食品を摂るなど習慣づけることで腸内環境を良好に保つことにつながります。

管理栄養士:安藤ゆりえ

管理栄養士プロフィール

安藤 ゆりえ

公式サイト

老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。
2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。
また「食を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河のみりんや味噌などの伝統的な調味料の素晴らしさを伝えるセミナーなども開催。

食や栄養に関すること全般ですが特に
・調味料について(みりん、味噌や醤油などの製法やどんなものを選ぶと良いかなど)
・体に優しいスイーツの選び方、作り方
・ダイエットレシピの考案
・時短レシピの考案を得意としています。

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この記事を書いた人

東京都出身。酉年生まれ。2児の父。趣味は読書と散歩と足のつぼ押し。
洗濯物をたたむのが苦手。煮豆と井上陽水が好き。