風呂敷の包み方と風呂敷バッグの結び方

皆さま、風呂敷にどんなイメージをお持ちですか?

レトロ? 古くさい? かっこいい? 敷居が高い?

「持っているけど、使い方がよくわからないし…」という方もいるかもしれませんね。

風呂敷のある暮らしは、地球にも人にもやさしい暮らし。

一度使い始めたら手放せなくなるほど、現代の暮らしの中でも大活躍するアイテムなのです。

今回は、風呂敷の魅力とかんたんな包み方・結び方をたっぷりご紹介いたします!

風呂敷とは

風呂敷とは

風呂敷とは、物を包むのに使う四角い布です。

その歴史は古く、保管や運搬などさまざまな用途に使われてきましたが、現代では贈答のやりとりの中で使われることが多くなりました。

布で物を包むという文化自体は世界各地でみられますが、日本の風呂敷は包む道具としての役割が追求され、多くの実用的かつアーティスティックな包み方があることが特徴。

何度でも、何にでも使える風呂敷は日本の「Mottainai精神」を象徴するアイテムともいえます。

日本文化のひとつとして"Furoshiki"が英語になる日も近いかもしれません。

風呂敷の歴史

風呂敷の歴史

風呂敷の歴史は古く、日本では奈良時代からものを包むのに布が使われてきました。

元は「平包み」と呼ばれ、衣類や大切な品の収納などに使われてきたようで、「風呂敷」と呼ばれるようになったのは室町~江戸時代。

銭湯に着物を包んでゆき、入浴した後、それを敷いた上で着替えたことが語源であると言われています。

当時の人々は何にでも風呂敷を使いました。着替えや衣類を包むだけでなく、物の保管に使ったり、商売道具を包んだり、旅行かばんとして使ったり…昔は教科書や道具を運ぶのも風呂敷だったそうです。

その後、少しずつ紙袋やビニール袋にとって代わられていきましたが、近年、環境省が使用を推奨するなど、環境保護の視点から風呂敷の良さが見直されてきています。

風呂敷の特徴

環境にやさしい

環境にやさしい

繰り返し使える風呂敷は、なんといっても環境にやさしいことが特徴です。

  • ・何度でも再利用できる
  • ・一枚でさまざまな用途に使える
  • ・破れても小さく縫えばハンカチやお弁当包みに
  • ・綿、絹などの自然素材であれば土に還る

特にレジ袋や紙袋の代わりに使ったり、過剰になりがちなギフトラッピングに使用したりと、風呂敷を使うことで無駄なごみを減らせる場面はたくさんあります。

リユース(再利用)、リデュース(無駄なごみを減らす)、リサイクル(再利用)…風呂敷はどのような面から見ても、持続可能な社会づくりに貢献してくれるアイテムです。

多目的に使える

多目的に使える

バッグはバッグとしてしか使えませんが、風呂敷ならば包み方によって可能性は無限大。

スイカからワイン、書類に大きな絵画。

2本の瓶を一度に包むことだってできてしまいます。

一枚の風呂敷で大きな額縁から小さな手荷物まで何にでも対応できてしまい、中身の大きさや形によって買い足す必要がありません。

かばんに一枚忍ばせておけば、エコバッグとしてはもちろん、日よけやひざ掛けなどさまざまなシーンで役立ちます。

多彩なデザイン

多彩なデザイン

バッグだと、好みの形に好みの色柄のものを探すのはなかなか大変。

その点、形のシンプルな風呂敷は多彩な柄から自分好みのデザインを選ぶことができます。

風呂敷といえば伝統的な和柄が思い浮かぶかもしれませんが、実は風呂敷って、レトロなものからモダンなものまで、ものすごくバラエティ豊かなデザインのものが存在するんです。

例えば…

  • ・シンプル…無地、水玉、格子、縞など
  • ・伝統和柄…唐草、花柄、縁起物(鶴や亀)など
  • ・レトロ…年代物、お店のロゴ入りなど
  • ・モダン…現代のデザイナーによるデザイン、ポップな柄やイラストも

現代の服装や暮らしに合った柄もたくさんあります。

「風呂敷なんて古い」と思っていた方にも、きっとお気に入りの一枚が見つかりますよ!

風呂敷の使い方いろいろ

多風呂敷の使い方いろいろ

さて、風呂敷の包み方をご説明する前に、まずはさまざまな風呂敷の活用法についてご紹介したいと思います。

贈り物に

定番の使い方です。

風呂敷に大切に包んで持ち運ぶことにより、心を込めた贈り物となり、相手への敬意を表すことができます。

渡すときは相手の前に置いて包みをほどき、品物だけを渡すのが一般的なマナーです。

定番の箱型のほか、丸いものや細長いものなど、いろいろな形のものを包むことができます。

バッグに

風呂敷は、結び方によってさまざまな形のバッグに大変身。

軽いうえに、荷物の大きさなどによって形を変えられるのがうれしいところです。

その日のファッションや気分に合わせて、一枚の風呂敷でもいろいろな表情を楽しむことができます。

メインバッグにしてもいいですし、荷物が増えたときのためのエコバッグとして一枚かばんに入れておいても役立ちます。

ものの保管に

風呂敷は、昔から書類の保管などに使われてきました。

お部屋の収納の一部として箱などの代わりに使うこともできますし、大切なものを日焼けから守ったり、衣類にかぶせて埃よけに使ったり…可能性は無限大です!

スカーフに

数年前、東京都知事が「オリンピック風呂敷」をスカーフとして首に巻いたことが話題になりましたが、実は風呂敷は柄や素材によってはスカーフとしても使うことができるのです。

絹なら優雅に、綿ならカジュアルに。女性だけでなく男性がつけてもおしゃれですし、もちろん巻き方もスカーフのように多彩な巻き方を楽しむことができますよ。

帽子に

「え、帽子? 三角巾みたいに折ってかぶるんじゃなくて?」と思いますよね。

違うんです。風呂敷が帽子になるのです。

作り方は簡単。
1. 大判ハンカチサイズの、生地のしっかりした小風呂敷を用意します。
2. 四隅を縛ります。
3. 頭にのせます。
4. 結び目を帽子の中にいれてできあがり。

ベレー帽のような形の帽子です。お気に入りの柄ですぐに作れるのがいいですね。

なかなか可愛いのでぜひ試してみてください。

日よけ・雨よけ・防寒に

かばんに風呂敷が一枚入っていると、暑い時には日よけに、急な雨には雨よけにと、天候の変化にすばやく対応することができます。

冷房のきいた電車の中など、寒くなったときはひざ掛けや肩掛けにも使えるので、とっても便利です。

旅行鞄に

空港では、キャリーバッグに結んでおけば自分の旅行鞄の目印に。

旅先では荷物の仕分けや入浴の荷物運びに。

帰りはお土産を入れて…身軽でいたい旅先こそ、風呂敷が大活躍!

特に着替えの整理には大きさを変えられる風呂敷がとても便利なので、ぜひ一度使ってみてください。

ブックカバーに

お気に入りの布のブックカバー。

でも、読んでいる本のサイズにいつも合うとは限りません。

風呂敷のブックカバーなら、本に合わせて折ればいいだけ! もちろん、縫ったりしないので何度でも再利用できますよ。

作り方も簡単です。
1. 小さなサイズの風呂敷を裏返して置き、奥から手前に2/3ほど折ります。
2. 今度は手前から奥に、高さが本の高さに合うように折ります。
3. 裏返します。
4. 真ん中に本を置き、左右の風呂敷の袋状になった間に表紙を差し入れて完成です。

綿の小風呂敷だとツルツルせずに読むことができるのでおすすめです。

防災用具として

最近、風呂敷の用途として注目を集めているのがこちら。

大判サイズの風呂敷を防災用品の中に一枚入れておくと、さまざまな場面で活用できるというのです。

防災頭巾として。包帯として。

マスクとして。骨を折った時に。

避難所では着替えをするときの覆いにもなり、赤ちゃんの抱っこ紐としても使うことができる…

まさに万能というほかありません。

一家に一枚、持っていて損はなさそうです。

風呂敷のサイズ・素材

さて、さまざまな使い方をご紹介してきましたが、大きい風呂敷の使い方や小さな風呂敷の使い方が混じっていて「どんなものを買えばいいの?」と思われた方もいるでしょう。

この章では風呂敷のサイズや素材についてご説明します。

風呂敷と中身のサイズの関係

風呂敷と中身のサイズの関係

一般的な包み方の場合、包みたいものが決まっている場合は、包みたいものの長さがだいたい風呂敷の対角線の約1/3ほどになるようなサイズの風呂敷を選ぶといいようです。

包みたいものの長さ×3÷1.414=風呂敷の1辺の長さ(目安)

の式に包みたいものの長さを入れて計算してみてください。

例えば包みたい箱が30㎝だとすると、30×3÷1.414=63㎝ですから68㎝(二巾)の風呂敷が合いそうですね。

もちろん包むものの高さやもう一辺の長さにもよりますので、あくまでも目安として使ってみてください。

どのサイズの風呂敷を選ぶ?

どのサイズの風呂敷を選ぶ?

<袱紗として使いたい>
中巾(約45㎝)の風呂敷がおすすめ。
小さな贈り物を包むのにも使えます。

<お弁当包み・プチギフトのラッピングに>
尺三巾(約50㎝)や尺四巾(約53㎝)の風呂敷がおすすめ。
帽子やブックカバー、ペットボトルやティッシュボックス包みにも使えます。

<贈答品包み・スカーフ・ワイン包み・バッグに>
二巾(約68cm)、二尺巾(約75cm)の 風呂敷がおすすめ。
旅行の荷物整理などにも使える一般的なサイズです。

<大きめのバッグ・一升瓶包み・ワイン2本包みなど>
二四巾(約90cm)の風呂敷がおすすめ。
ストールのように使うこともできます。

<その他>
三巾(約105cm)…大きなバッグやテーブルクロス、大きな荷物の運搬に
四巾(約130cm)・五巾(約175cm)…着物や座布団包み、インテリアなどに
六巾(約200cm)・七巾(約230cm)…布団や畳包み、引っ越しなどに

風呂敷の素材

風呂敷の素材

風呂敷の代表的な素材をご紹介します。

風呂敷バッグやブックカバー、荷物整理なら綿、贈り物や結納などには絹がおすすめです。

<正絹>
光沢感があり、華やかなので晴れの日にふさわしい素材。
水洗いすると縮んでしまうので必ずドライクリーニングで。

<レーヨン>
絹に似た光沢感のある素材。
水洗いすると縮んでしまうので必ずドライクリーニングで。

<綿>
運搬などにも耐える丈夫な素材。
洗濯機で洗えますが、染めのものは色落ちする可能性もあるので他の洗濯物とは分けて。

<ポリエステル>
丈夫でシワになりにくい素材。
ネットに入れて洗濯機で洗えます。

風呂敷の包み方・結び方

風呂敷の包み方・結び方

風呂敷の包み方は基本的に「包む・巻く・結ぶ」など、とてもシンプル。

難しそうに思えても、実際にやってみると簡単で時間もかからないものがほとんどです。

平包み

平たい箱などに使われる包み方のうち、もっとも格式高い包み方。

結び目をほどかずに中身を渡せるため、「縁がほどけない」という意味になり贈り物にぴったりです。

  • 1.包みあがりに見せたい柄を奥にして風呂敷を裏返しに置きます。風呂敷の真ん中に包むものを置きます。
  • 2.手前の端を折って、包むものの下に折り込みます。
  • 3.左端、右端と折ります。
  • 4.最後に奥から手前に包み、先端を下に折り込んで完成です。

お使い包み

最も一般的な包み方。中身も安定して運びやすく、実用的な結び方です。

  • 1.風呂敷の真ん中に包むものを置きます。
  • 2.手前の端を折って、包むものの下に折り込みます。
  • 3.奥の端をかぶせ、余った部分は下に折り込みます。
  • 4.最後に左右の端を真結び(※)して完成です。

※真結び(固結び)…結び目が十字になる「たて結び」ではなく、結び目が真っ直ぐになる結び方。

二つ結び

長いものを包む時に便利な包み方です。

ふたつの結び目の間を持ってかばんのように持ち歩けます。

  • 1.風呂敷の真ん中に包むものを置き、奥と手前の端を持ち上げて交差させます。
  • 2.手を持ち替えて左右にぎゅっと引っ張り、左に引っ張った端と1で左に残った端とを真結びします。
  • 3.右に引っ張った端と1で右に残った端を結びます。
  • 4.全体を整えて完成です。

巻き包み

ぎゅっと巻き込むのでしっかり安定し、安心感のある包み方です。

筒状のものなどに。

  • 1.風呂敷の真ん中よりも少し端寄りに包みたいものを置き、端を巻き込みます。
  • 2.手前から奥にクルクルと巻き、巻き終わったら左右の端を持ち上げます。
  • 3.端を交差させてぎゅっと十字にし、裏側に回します。
  • 4.ひっくり返して真結びし、完成です。

瓶包み

風呂敷で一升瓶やワインのフルボトルを包むことができます。

難しそうに見えますが、意外と簡単です。

  • 1.風呂敷の真ん中に瓶を立てて置き、奥と手前の端を持ち上げます。
  • 2.瓶の口元の部分で真結びをします。
  • 3.残った端で瓶を巻くようにしながら後ろに回します。
  • 4.後ろで交差させ、再び前に回して真結びをします。
  • 5.瓶の口元の真結びの結び目をひとつほどき、左右反対方向にクルクルとねじります。
  • 6.ねじった両端を真結びし、持ち手ができたら完成です。

一升餅の包み方

「一生食べ物に困らないように」「一生幸せに暮らせるように…」

赤ちゃんの健やかな成長を願い、1歳の誕生日に背負って歩かせる「一升餅」。

その一升餅の包み方をご紹介します。

  • 1.「巻き包み」と同じようにお餅を風呂敷に置き、クルクルと巻いていきます。
  • 2.巻き終わったら、左右の端を結びます。
  • 3.包み終わりをお子さんの背中に合わせ、風呂敷の端を一方は脇の下から、一方は肩の上から出し、身体の前で真結びして完成です。首にはかからないように注意してください。

風呂敷バッグの作り方

風呂敷バッグの作り方

お出かけに便利な風呂敷バッグ。

結び方を変えれば同じ風呂敷を何通りにも楽しむことができますよ。

「とにかく使ってみる」ことで風呂敷の魅力を体感してください!

買い物包み

エコバッグとして最適な結び方。

買い物の時にさっと取り出して、5秒で作れるバッグです。

  • 1.包みあがりに見せたい柄を奥にして風呂敷を裏返しに置きます。風呂敷の真ん中に包むものを置きます。
  • 2.手前の端を折って、包むものの下に折り込みます。
  • 3.左端、右端と折ります。
  • 4.最後に奥から手前に包み、先端を下に折り込んで完成です。

ショルダーバッグ

ショルダーバッグはかなり大きめの風呂敷で作ります。

普通サイズの風呂敷で作るとトートバッグ風になり、それはそれで可愛いです。

  • 1.風呂敷を横半分に折ります。
  • 2.重なった端を真結びします。この時、一方をかなり長めにとります。
  • 3.反対側の端も同じように真結びします。
  • 4.長くとった端同士を真ん中で真結びして完成です。

風呂敷リュック

2枚の風呂敷を使って作るリュックサック。

慣れれば2分もかからずに完成します。

  • 1.肩紐用の風呂敷をクルクルと巻いて紐にします。
  • 2.もう1枚の風呂敷を対角線で折り、端を1回結びます。
  • 3.2の結び目に1の紐の中央部分を置き、その上から真結びします。
  • 4.残った風呂敷の端と紐の端を真結びして完成です。

タウンバッグ

バッグを開いたり閉じたりすることができる結び方。

風呂敷バッグは口が広くて貴重品が心配、という方におすすめです。

  • 1.風呂敷を中表にして対角線で折り、左右の端を結びます。
  • 2.裏返して表面を外に出し、結び目を袋の中に入れ込みます。
  • 3.残った端を一度深く結びます。
  • 4.端を真結びして持ち手を作って完成です。

風呂敷についてのQ&A

風呂敷に包まれたままの贈り物をいただいてしまいました。風呂敷ごといただいてもいいのでしょうか?

風呂敷に包んだものを渡す場合は、その場で風呂敷を解き、中身だけを渡して風呂敷は持ち帰るのが一般的です。

もしも先方からそのまま受け取ってしまった場合は、後日お返しを包んで返すとスマートでしょう。

風呂敷で包んだものをそのままプレゼントするのはマナーとしておかしいでしょうか?

風呂敷は解いて中身だけを渡すのが一般的なマナーとされていますが、最近では環境にやさしいギフトラッピングとして風呂敷が評価されつつあり、風呂敷で包装して風呂敷ごとプレゼントするのも喜ばれています。

風呂敷ごと渡す場合は、一言「これも使ってね」というようにギフトの一部であることを伝えておくといいかもしれません。