プレバイオティクス

「プロバイオティクス」と並んで聞かれるようになった「プレバイオティクス」という言葉。
何だかお腹によさそう、というくらいは分かっても、具体的にどのようなものだかご存じの方は少ないのでは?

今回は、プレバイオティクスって何?という基礎知識から、プロバイオティクスやシンバイオティクスといった用語の詳しい説明、含まれる食品の一覧などをご紹介。
プレバイオティクスをまるごと理解できるページになっています!

プレバイオティクスとは

プレバイオティクスとは

人の腸内には1000兆ともいわれる数の腸内細菌が棲んでいます。
その中には「善玉菌」「有用菌」などと呼ばれる宿主の身体によい影響を及ぼすものと、「悪玉菌」と呼ばれる悪い影響を及ぼすものとがいて、日夜攻防を繰り広げています。

腸内細菌にはそれぞれ好むエサや環境があり、宿主の生活習慣や食生活によって増殖したり数を減らしたりします。
数ある食品の中で、消化されずに腸へ届き、有用菌の増殖を促す食品が「プレバイオティクス」です。
正確には次のように定義されています。

大腸の有用菌の増殖を選択的に促進し、宿主の健康を増進する難消化性食品
(Gibson GR, Roberfroid MB. Dietary modulation of the human colonic microbiota: introducing the concept of prebiotics. J Nutr. 125: 1401-1412, 1995.)

プレバイオティクスは、ビフィズス菌や乳酸菌などの腸内の善玉菌のエサとなり、それらの増殖を促してくれます。
主なプレバイオティクスには次のようなものがあります。

種類 効果
オリゴ糖 ビフィズス菌増殖作用
食物繊維 腸内細菌の活性化
排便量の増加
胆汁酸の吸着効果

出典:清水健太郎,小島将裕,小倉裕司,嶋津岳士(2016)「プロバイオティクス・プレバイオティクス」, 日本静脈経腸栄養学会雑誌Vol.31 No.3 2016

上記で挙げたほかに、難消化性のデンプンや糖アルコールも含まれるといわれています。

個人の腸内に元々いる善玉菌を増殖させることができるプレバイオティクス。
外から新たな善玉菌を取り入れるのとはまた違った効果が期待できるとされ、乳酸菌などの生菌(プロバイオティクス)と共に腸内環境改善のために利用されています。

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プレバイオティクスの効果

プレバイオティクスの効果

① 善玉菌の増殖促進

善玉菌の増殖促進

プレバイオティクスは、ビフィズス菌や乳酸菌などのエサとなる、または住処となるなどして有益な腸内細菌を増殖させ、腸内フローラを整えます。
結果として、便通を改善してアレルギー抑制効果、血中コレステロール値改善効果、大腸がん・炎症性腸疾患の予防・改善効果、腸管免疫を強める効果などをもたらすといわれています。

 

② 短鎖脂肪酸の生産

短鎖脂肪酸の生産

プレバイオティクスは腸内細菌によって分解されて、最終的には有機酸、CO₂、H₂、メタンガスになります。
この有機酸は酢酸やプロピオン酸、酪酸など短鎖脂肪酸で、腸内のpHを下げて悪玉菌の棲みにくい環境に整えるほか、大腸粘膜のエネルギー源となることもあり、全身のエネルギー代謝や脂肪代謝に深くかかわっています。

 

③ 腸への影響

腸への影響

プレバイオティクスは腸管の運動や血流を改善し、ミネラルなどの栄養素の吸収を良くするといわれています。

 

参考文献・URL:
・森下芳行(2000)「消化管におけるプロバイオティクス・プ レバイオティクスの機能」(腸内細菌学雑誌)
・原博(2002)「プレバイオ ティクスから大腸で産生される短鎖脂肪酸の生理効果」(腸内細菌学雑誌)
公益財団法人 腸内細菌学会

プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスの違い

違い

「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」「シンバイオティクス」…似たような言葉が多くてよくわからない、という方のために、それぞれの用語を詳しく解説します。

<プロバイオティクス(probiotics)>

プロバイオティクスの定義は、「宿主に保健効果を示す生きた微生物、またはそれを含む食品(Salminen,1998年)」。
悪玉菌による腸内の腐敗を抑えたり、腸内に生息する善玉菌を活性化させたりするはたらきをもっている「生きた菌」がプロバイオティクスです。例としては市販のヨーグルトや乳酸菌飲料、乳酸菌や納豆菌のサプリメントが挙げられます。

腸内環境を整えることによりさまざまな効果が期待され、例えば乳酸菌には次のような効果があるといわれています。

便通の改善、肌荒れの改善、血糖値の上昇抑制、血圧の上昇抑制、免疫力の向上、血中コレステロールの上昇抑制、潰瘍性大腸炎の予防、ピロリ菌を減らす、ストレスの緩和、アレルギー症状の抑制、内臓脂肪の蓄積抑制、歯周病や虫歯、口臭の予防・改善

参照:後藤利夫『乳酸菌がすべてを解決する』(アスコム)

現在の定義では、スターター菌が使われていない自然発酵の漬物などは、乳酸菌が含まれていると思われても純粋なプロバイオティクスとは呼ばれないようです。

プロバイオティクスは、そのまま腸内に定着してそこで増殖するわけではないため、効果を持続させるためには摂り続ける必要があります。
また、自分の腸内に元々棲んでいる腸内細菌によって、それぞれのプロバイオティクスの菌株との相性があるようです。

<プレバイオティクス(prebiotics)>

プレバイオティクスとは前章でご説明したとおり、消化されずに腸へ届き、有用菌の増殖を促す食品です。
身体の外から菌を入れるプロバイオティクスと異なり、プレバイオティクスは元から身体の中にいる腸内細菌を増殖させるのが特徴です。

<シンバイオティクス(synbiotics)>

シンバイオティクスとはプロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたもので、そのふたつを一緒に摂ることや、両方を含むサプリメントや食品などを指してそう呼ばれています。
異なる作用をもつプロバイオティクスとプレバイオティクスを併用することで、より効果を高めることができると考えられています。

<バイオジェニックス(biogenics)>

バイオジェニックスとは、「腸内フローラを介することなく、直接、免疫賦活、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用、抗腫瘍効果などの生体調整・生体防御・疾病予防・回復・老化制御に働く食品成分のこと」(出典:田村基「バイオジェニックス」)です。
腸内フローラを介さずにはたらくという点がポイントで、生理活性ペプチドや植物ポリフェノール、DHAやEPA、ビタミンなどがこれにあたります。

バイオジェニックスがプロバイオティクスやプレバイオティクスと並んで語られるのは、バイオジェニックスの代表的なもののひとつに「乳酸菌生産物質」が挙げられるからではないでしょうか。
プロバイオティクスがあくまで「生菌」であるのに対し、バイオジェニックスである「乳酸菌生産物質」は、死菌も含めた乳酸菌の代謝産物や菌体成分を指しています。
「生きて腸まで届く」とよく宣伝される乳酸菌ですが、実は死んでいても効果はさほど変わらないという説も。
大切なのはバイオジェニックスである「乳酸菌生産物質」の方であるという意見もあるようです。

参考文献・URL:
・森下芳行(2000)「消化管におけるプロバイオティクス・プレバイオティクスの機能」(腸内細菌学雑誌)
・田村基(2010)「バイオジェニックス」(日本食品科学工学会誌 57 巻10 号)
公益財団法人 腸内細菌学会|シンバイオティクス
公益財団法人 腸内細菌学会|バイオジェニックス

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・シンバイオティクスとは具体的にどんな食材の組み合わせがあげられるのか?
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プレバイオティクス食品にはどんなものがあるの?

プレバイオティクス食品

プレバイオティクスと呼べる食品の範囲には所説あるようですが、一般的にオリゴ糖や食物繊維、難消化性のデンプンがそれにあたるといわれています。
豊富に含まれる食品は次の通りです。

種類 豊富に含まれる食品
オリゴ糖
フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ヒトミルクオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖 ハチミツ、玉ねぎ、ゴボウ、ライ麦、アスパラガス、バナナ、にんにく、大豆、メープルシロップなど
食物繊維
イヌリン、グァーガム、アルギン酸、ポリデキストロース、難消化性デキストリン 穀類、豆類、野菜類(オートミール、ライ麦、ゴボウ、ニンジン、サツマイモ、アボカド、オクラ、納豆、大豆、きなこなど)
デンプン
レジスタントスターチ ライ麦パン、トルティーヤ、コーンフレーク、バナナ、豆類、冷えたご飯やジャガイモ、長いもなど

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類がありますが、プレバイオティクスと呼ばれるのは腸内細菌のエサとなる「水溶性食物繊維」の方です。
普段の食事の際に積極的に摂るよう心がけてみましょう。

参考文献・URL:
・光岡知足(2002)「プレバイオティクスと腸内フローラ」(腸内細菌学雑誌)
・堺洋平(2019)「プレバイオティクス」(腸内細菌学雑誌)

プレバイオティクスのサプリメント

サプリメント

プレバイオティクスのサプリメントや健康食品はプロバイオティクスと比較すると数が少なく、また食物繊維は1種類の食物繊維だけをサプリメントで摂り続けるよりも、食品から摂ることが推奨されています。

プレバイオティクスとしておすすめなのは何といってもオリゴ糖です。
オリゴ糖には、消化性の「イソマルトオリゴ糖」と難消化性の「フラクトオリゴ糖」「大豆オリゴ糖」「ラフィノース」「ガラクトオリゴ糖」などさまざまな種類があり、それぞれ甘さの度合いや熱への強さなどが異なります。

プレバイオティクスとしての効果が高いのは、大腸まで消化されずに届き、善玉菌のエサとなる「難消化性」のオリゴ糖であると言われています。

詳細はこちらの記事を参照ください。

プレバイオティクスについてのQ&A

プロバイオティクスとプレバイオティクスって何ですか?
プロバイオティクスは、善玉菌を活性化させたり悪玉菌の活動を抑制したりといったはたらきをもっている生きた菌のこと。プレバイオティクスは、腸内に棲む有用菌の増殖を促す食品です。前者は乳酸菌などがそれにあたり、後者はオリゴ糖や食物繊維が該当します。
プレバイオティクスは効果が出たら止めてもいいでしょうか?
プレバイオティクスは、いわば善玉菌の「エサ」。エサをあげるのを止めたら善玉菌の増殖を促す効果も止まってしまいます。
継続して摂り続けるのが理想です。
プレバイオティクスとプロバイオティクスはどちらが効果が高いのですか?
プレバイオティクスとプロバイオティクスはそれぞれ効果が異なります。
また、個人の腸内環境によって何を摂るのが高い効果を得られるのかも異なるといわれていますので、どちらも併せて摂取することをおすすめします。
プレバイオティクスをたくさん摂りすぎるとどうなりますか?
オリゴ糖や食物繊維などのプレバイオティクス素材は安全性が高いといわれていますが、摂りすぎると生成される有機酸によって下痢症状が出ることもあるようです。
毎日少しずつ摂るようにしましょう。
プレバイオティクスは誰にでも効果があるのですか?
プレバイオティクスも、個人の食事内容や腸内環境によって善玉菌の増加反応がある人とない人がいるといわれています。
自分の身体と相性がよいものを見つけましょう。
乳酸菌をプレバイオティクス食品と一緒に摂りたいです!
例えば乳酸菌を含むヨーグルトとオリゴ糖の組み合わせは、プロバイオティクス+プレバイオティクスの理想的な組み合わせ。
他には漬物+ご飯のお握りをお弁当にするのもおすすめです。

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