黒酢の効果効能|ダイエットと美容に嬉しいアミノ酸・ミネラルが豊富
黒酢はダイエットに良いと言われていますが、他の酢ではなく黒酢がおすすめされる理由を知らないという人も多いのではないでしょうか。実は、黒酢にはただ痩せるのではなく、健康的に痩せられる点に大きなメリットがあります。
そこでこの記事では、黒酢ダイエットとそれ以外の効果も含めて詳しく解説します。主要な効果だけでなく、成分ごとの効果一覧もあるので、黒酢を続けるためのモチベーション維持にお役立てください。後半では、おすすめの食べ合わせ・飲み合わせも紹介します。
記事の監修
管理栄養士
安藤
老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。
黒酢の効果効能
黒酢は玄米から作られるため、玄米が持つアミノ酸・ミネラル・ビタミン・ポリフェノールを豊富に含んでいます。精米から作られる米酢とは異なる魅力です。ここでは、黒酢の代表的な効果効能を紹介します。
筋トレ・ダイエットサポート
黒酢には筋肉を強化・はたらきをサポートするアミノ酸、BCAAが含まれています。筋肉の発達を助けるため、基礎代謝量の増加を目指せます。
基礎代謝が上がれば消費するエネルギーが大きくなるため、しっかり食べながらダイエットにつながることがメリットです。
また、食欲を促進しつつ満腹感を与えるクエン酸も含まれているため、食べ過ぎを防止できます。
肝臓機能のサポート
黒酢にはアミノ酸のグリシンやマグネシウムなど、肝臓機能のサポートや健康状態の維持に必要な成分が豊富に含まれています。
また、脂肪肝予防に効果的なビタミンB2、再生に必要な亜鉛を摂取できるのもメリットです。
肌にうれしい効果
黒酢には肌にうれしい成分も豊富に含まれています。たとえば、アミノ酸の1つのグリシンは肌のハリ・弾力を保つために必要な成分です。
肌の再生や美肌に有用なアミノ酸や亜鉛、ポリフェノールなど含まれています。
酢酸やクエン酸による血流改善効果などもあるため、肌をすこやかに保ちたい人には黒酢がおすすめです。
白髪予防・毛髪の維持
毛髪はアミノ酸などのたんぱく質から作られるため、アミノ酸が豊富な黒酢はおすすめです。
髪の再生に必要なビタミンB2も摂取できます。
肌に良い成分も豊富なので、頭皮の健康維持にも役立つでしょう。
黒酢がもつ成分ごとの効果効能
効果効能をさらに詳しく知りたい人のために、成分別の効果効能一覧を用意しました。
成分の分類 | 詳細 | 効果 |
---|---|---|
アミノ酸 | ロイシン | BCAAの1つ。筋肉の疲労・消耗を抑える。 |
アミノ酸 | バリン | BCAAの1つ。筋肉強化・疲労回復に・美肌に。 |
アミノ酸 | リジン | ブドウ糖の代謝アップ。カルシウムの吸収アップ。肝機能を高める。 |
アミノ酸 | グリシン | 肝臓機能のサポート。肌のハリ・弾力を保つ。 |
ミネラル | カリウム | 不要なナトリウムの排泄を促す。むくみ予防に。 |
ミネラル | マグネシウム | 骨・細胞・肝臓の健康状態を維持。排便を促す。 |
ミネラル | カルシウム | 骨の健康維持。細胞のはたらきや血液凝固にも必要。 |
ミネラル | 鉄 | 酸素・二酸化炭素の運搬に必要。貧血予防に。 |
ミネラル | 亜鉛 | 肝臓・皮膚・粘膜の再生に必要。味覚と嗅覚の維持。 |
ビタミン | ビタミンB1 | アミノ酸の代謝、エネルギー産生に必要。 |
ビタミン | ビタミンB2 | 皮膚・髪・爪の再生に必要。脂肪肝予防にも。 |
ビタミン | ビタミンB6 | アミノ酸や脂質の代謝に必要。皮膚炎予防にも。 |
ビタミン | 葉酸 | アミノ酸・タンパク質の代謝に必要。とくに胎児にとって重要な成分で妊娠中に有用。 |
ポリフェノール | プロシアニジンなど | 抗酸化作用。美肌に。 |
有機酸 | 酢酸・乳酸・クエン酸・コハク酸・リンゴ酸 | 疲労回復・殺菌・血糖値の急上昇抑制・脂肪燃焼など |
※参照:黒酢がもつ栄養成分 | 長命ヘルシン酢醸造 鹿児島 (herushin.com)
黒酢の効果を高める食べ合わせ・飲み合わせ
食べ・飲み合わせ | 成分の組み合わせ | 期待できる効果 |
---|---|---|
黒酢+ワイン | アミノ酸+ポリフェノール | すこやかな肌・美肌に |
黒酢+はちみつ | アミノ酸+ミネラル | 骨・肌・肝臓などの健康維持に |
黒酢+トマト | 酢酸・クエン酸・カリウム+リコピン・カリウム | 脂肪の蓄積予防、むくみの改善、ダイエットサポートに |
黒酢+大豆製品黒酢+レバー黒酢+乳製品黒酢+のり | ビタミンB2+ビタミンB2 | 脂肪肝予防、ダイエットサポートに |
黒酢+納豆 | マグネシウム+食物繊維 | 便通改善に |
黒酢はコクのある味で料理の主役になれるお酢ですが、健康面では上記のようにドリンクにしたり、納豆などに少しプラスするだけでも十分です。手軽な使い方を覚えておけば、毎日の摂取を続けられるでしょう。
黒酢を使ったドリンクや料理の詳しいレシピは次の記事をご覧ください。
黒酢でダイエットしながら健康を維持しよう
黒酢には脂肪燃焼をサポートするダイエット効果だけでなく、太りにくい体質をつくるために必要なアミノ酸などが豊富に含まれていることがわかりました。
肌・髪・肝臓の健康維持に必要な成分も豊富なので、健康的なダイエットを目指せます。水やはちみつ、ワインなどで割ったドリンクや納豆にプラスするなど、手軽な使い方を覚えておけば黒酢の摂取を続けられるでしょう。
また、黒酢を料理に使えばコクのある味とクエン酸の効果で満足感を得やすいため、食べ過ぎを防げるのもメリットです。ぜひ黒酢を活用して、健康的な生活を目指してください。
参考資料:
日本補完代替医療学会誌「黒酢含有食品の体脂肪及びエネルギー代謝へおよぼす影響」
「食酢の食後血糖上昇抑制効果」
「黒酢中の自然免疫活性化物質と酢酸菌由来リポ多糖」
厚生労働省「e-ヘルスネット」
日本食品工学会誌「高血圧自然発症ラットにおける黒酢エキスの抗高血圧作用」
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「栄養素」
協和発酵バイオ 健康成分研究所「主要アミノ酸一覧」
国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報「ビタミンについて」
●管理栄養士からのコメント
お酢は血液サラサラ効果やダイエット、美肌にも効果があるなど様々な健康効果がありますが、その中でも黒酢の効果はさらに高いと言われています。
疲労回復や食事から摂った糖質、脂質をエネルギー源に変えるビタミンB群が米酢や穀物酢より黒酢に多く含まれています。
特有の風味やコクがありますが、同じ量を摂るなら効率良くビタミンB群を摂ることができる黒酢がおすすめです。
また普段米酢や穀物酢を使っている料理を黒酢に変えて作ってみるといつもと一味違った風味を感じられるかと思います。
お酢でお料理のバリエーションを楽しむのも面白いですよ。
管理栄養士プロフィール
安藤
–
老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。
2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。
また「食を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河のみりんや味噌などの伝統的な調味料の素晴らしさを伝えるセミナーなども開催。
食や栄養に関すること全般ですが特に
・調味料について(みりん、味噌や醤油などの製法やどんなものを選ぶと良いかなど)
・体に優しいスイーツの選び方、作り方
・ダイエットレシピの考案
・時短レシピの考案を得意としています。
黒酢についてのQ&A
- 黒酢と酢との違いは何ですか?
-
黒酢と一般的な酢の違いは原料です。料理などによく使われる酢は精米された米を材料にした米酢ですが、黒酢は、精米する前の玄米や大麦を使用して作られます。
同じ量の米酢と黒酢はほぼ同程度のカロリーですが、黒酢の方がビタミンやミネラルなどをより豊富に含んでいます。 - 黒酢は酢の代わりに使えますか?
-
黒酢は一般的な酢の代わりとして使用できます。ただし、黒酢は普通の酢よりも風味が濃いので、量を調整してお使いください。健康を意識している方は黒酢を使うのがおすすめです。
- 黒酢にはどんな効果がありますか?
-
黒酢には、血圧や血糖値を下げる効果、コレステロールや中性脂肪を減らす効果、疲労回復や免疫力向上の効果などがあるとされています。これらの効果は、黒酢に含まれる有機酸やアミノ酸などの成分による作用だと考えられています。
- 黒酢を飲むときの注意点はありますか?
-
黒酢はそのまま飲むと胃に負担をかける可能性があるので、水やお湯などで3~5倍ほどに薄めて飲むことが大切です。さらに、食事と一緒に飲むと胃への刺激を和らげられます。また、黒酢は歯にも影響を与える可能性があるので、飲んだ後は口をすすいだり歯を磨いたりするのが望ましいです。最後に、黒酢は過剰摂取すると副作用が出る可能性があるので、1日の摂取量は約15~30ml(大さじ1~2杯)程度にしましょう。
- 黒酢ドリンクはいつ飲むのがいいですか?
-
黒酢の効果を最大限に引き出すには、朝食か昼食の食中から食後に黒酢ドリンクを飲むのがおすすめです。食事の最中から食後にかけては消化がよくなり、黒酢の成分が吸収されやすくなります。夕食時に黒酢を摂取してもよいですが、酸の影響により歯が溶ける酸触歯に注意が必要です。
また、脂肪燃焼をサポートするアミノ酸の効果を期待するならば、運動を開始する約30分前に黒酢を摂取するのが望ましいです。
黒酢のおすすめ商品
かわしま屋では、安心の原材料・伝統製法でつくられた、昔ながらの自然な黒酢を取り扱ってます。ぜひチェックしてみてください。