記事の監修

この記事は管理栄養士の方に監修していただいています

管理栄養士

影山敦久

管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。

羅漢果(ラカンカ)

「羅漢果の効能って何だろう?」
このように考えていませんか。
本記事では下記について解説していきます。

羅漢果(ラカンカ)とは?

羅漢果(ラカンカ)とは?

羅漢果とは、中国原産のウリ科の植物です。

砂糖の約300倍の甘さをもっていることから主に天然の甘味料として使用されていますが、同時に優れた栄養も含まれているため、咳止めや胃腸機能を促進するために生薬としても利用されています。

生産するには特定の条件が必要なことから、中国の桂林(ケイリン)のみで作られており、希少性から生のままでの輸出は禁止されているため、日本に輸入してくるものはエキスとして加工されたものや乾燥した果実のみに限られています。

また、小腸で吸収されて体で使われることが無い成分のため、カロリーはゼロという特徴もあります。

羅漢果の効能

羅漢果の効能

羅漢果の効果効能について4つ解説していきます

抗酸化作用

抗酸化作用

羅漢果の成分によってLDLコレステロールの酸化が抑えられたとする研究結果があります。

LDLコレステロールが過度に酸化してしまうと、血管の壁を傷つけることで結果的に動脈硬化の原因になります。

また、呼吸によって発生する活性酸素が細胞を傷つけることで老化が進んだり、生活習慣病につながってしまいますので、定期的に抗酸化作用のある成分を摂取していきたいものです。

参考文献:
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

参考文献:
Sweet elements of Siraitia grosvenori inhibit oxidative modification of low-density lipoprotein

抗炎症作用

抗炎症作用

動物実験ですが、羅漢果の成分を投与することによって、炎症作用を加速させるヒスタミンの放出を抑えるため、結果的に抗炎症作用がみられたとする研究結果があります。

ヒスタミンの放出によってアレルギー反応が起きますので、羅漢果の成分によって花粉症や皮膚のかゆみ、鼻づまり等を緩和できる可能性も考えられるでしょう。

参考文献:
Effect of Lo Han Kuo (Siraitia Grosvenori Swingle) on Nasal Rubbing and Scratching Behavior in ICR Mice

悪性新生物に働きかける

悪性新生物に働きかける

動物実験ですが、羅漢果の成分の投与によって皮膚がんの発生や成長を抑制する効果があったとする研究結果があります。

天然の成分から、癌(がん)に働きかける効果があるとする研究の、今後に期待したいところです。

参考文献:
Anticarcinogenic Activity of Natural Sweeteners, Cucurbitane Glycosides, From Momordica Grosvenori

歯を健康に保つ

歯を健康に保つ

羅漢果の甘さによって、虫歯菌であるミュータンス菌の成長を抑えることができた、とする研究結果があります。

砂糖の300倍の甘さがあるにも関わらず、虫歯菌に悪用されにくいのは羅漢果の特徴の1つと言えるでしょう。

参考文献:
[Anti-cariogenicity of Maceration Extract of Momordica Grosvenori: Laboratory Study]

糖尿病等の血糖値に働きかける

糖尿病等の血糖値に働きかける

羅漢果の甘さの成分は砂糖と違い、体に吸収されて使われることがないために、血糖値を上げることがなく、血糖値を下げるホルモンであるインスリンレベルを改善することができる、といった研究結果があります。

実際に糖尿病食では羅漢果のエキスを利用した製品も使用されており、糖尿病の肝要である血糖をコントロールしやすいため、砂糖等を利用するよりも格段におすすめできます。

参考文献:
Antidiabetic Effect of Long-Term Supplementation With Siraitia Grosvenori on the Spontaneously Diabetic Goto-Kakizaki Rat

糖質をはじめとした羅漢果の栄養成分

糖質をはじめとした羅漢果の栄養成分

羅漢果に含有している糖質としては、約14%程度の果糖を含んでいますが、甘みの大半は小腸で吸収されないテルペン配糖体となっています。

また、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいますが、特筆すべきはなんとマグネシウムが黒砂糖の3倍、鉄が2倍、甘味料では珍しいビタミンEも含まれることです。

カロリーが基本的にはゼロにも関わらず多量な栄養素を含むことからも、砂糖の替わりに積極的に摂取していきたい食品になります。

(100g中) マグネシウム(mg) 鉄(mg) ビタミンE(mg)
黒砂糖 31 4.7 0
はちみつ 2 0.2 0
羅漢果(濃縮) 92 9.55 8

※参考:食品成分データベース、主婦と生活社「羅漢果の凄い薬効」(財)日本食品分析センター試験成績書

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羅漢果の食べ方

羅漢果の食べ方

日本で手に入る羅漢果の種類は、顆粒やエキスに加工したものや果実を乾燥させたものです。

おすすめは、顆粒や果実を煮出したものを飲み物に入れるのが良いでしょう。

コーヒーや紅茶に砂糖の替わりに入れることで、羅漢果独特の優しい甘さを感じることができます。

プレーンのヨーグルトに入れても腸活を補足しつつ、カロリーや血糖値の上昇を気にしなくて良いのでおすすめです。

また、煮物を作る際にも羅漢果を入れると煮崩れを防いでくれたり、やわらかく仕上げることができますし、魚や肉の下味として使用することもできます。

羅漢果を使った簡単おすすめレシピ

羅漢果を使用し、簡単にできるレシピをご紹介します。

羅漢果のお茶(乾燥羅漢果)

材料1人分
調理時間20

羅漢果のお茶

 材料

乾燥した羅漢果
1つ

 つくり方

1
適当な大きさになるように羅漢果を割ります。
2
①に水2リットルを入れて沸騰させた後、弱火で20分程度煮出します。
3
こして完成です。

解説:羅漢果本来の優しい甘みを味わうことができ、煮物などの料理にも使えます。
冷蔵庫で保存して数日で使い切るようにすると良いでしょう。

梅酒(羅漢果顆粒)

調理時間2ヶ月

梅酒

 材料

青梅
1kg
ホワイトリカー
1.8L
羅漢果顆粒
500g

 つくり方

1
青梅のアクを抜くために2時間程度水に漬けておきます。
2
水から引き上げてヘタを取ります。
3
消毒のために容器の中に少量ホワイトリカーを入れて捨てます。
4
梅の水分を拭き取ります。
5
梅と羅漢果顆粒を3分の1程度容器に入れます。
6
⑤を3回繰り返します。
7
ホワイトリカーを入れて2ヶ月漬け込み、梅を引き上げれば完成です。

解説:お酒が好きな方は、お酒に含まれる糖分を過剰に摂取してしまう傾向にあります。
羅漢果だと優しい甘みにもかかわらず、糖分やカロリーの摂取を控えることができるのでおすすめです。
お酒を飲まない方は、ホワイトリカーの替わりに食酢を450ミリリットル加えると、さっぱり美味しい梅ジュースになります。

ドレッシング(羅漢果エキス)

調理時間5

ドレッシング

 材料

米酢
大さじ2
しょうゆ
大さじ1
ごま油
小さじ2
羅漢果エキス
2滴程度

 つくり方

1
材料を全て混ぜ合わせて完成です。

解説:手間のかからない簡単で美味しい羅漢果入りドレッシングです。
お好みで白ゴマや、すりおろした生姜を加えてもサラダに良く合うでしょう。

羅漢果についてのQ&A

羅漢果についてよく聞かれる疑問をQ&A方式でお答えしていきます。

羅漢果のエキスってどうやって使うの?
ティータイムの飲み物に、砂糖の代わりやドレッシングの味付けなどに使うと良いでしょう。
羅漢果は太りますか?
羅漢果の甘みに慣れてしまうことで、他の食品を過剰に摂取することで太ることも考えられますので、適量を摂取すると良いでしょう。
羅漢果は糖尿病に効きますか?
糖尿病が治るわけではありませんが、血糖コントロールには有用の可能性があります。
美容にも良いですか?
抗酸化作用に期待できますので、美容に効果的です。
羅漢果のカロリーは高いですか?
羅漢果自体はほぼゼロですが、羅漢果を加工した商品は羅漢果以外のものも含まれていることがあるため、そのような意味ではゼロではないでしょう。
羅漢果は血糖値に影響しますか?
基本的には影響しないといわれています。

●管理栄養士からのコメント

羅漢果とは?
中国を原産地とするウリの1種です。

羅漢果の効能としては、下記の4つになります。

・抗酸化作用
・抗炎症作用
・悪性新生物に働きかける
・歯を健康に保つ

糖尿病等の血糖値への影響に関しては、羅漢果自体の摂取で血糖が上がることはないといわれています。

羅漢果の栄養成分としてはマグネシウムや鉄を豊富に含みますので、甘み自体から引き起こされる過食に気をつけながら、砂糖の代替品として羅漢果を利用してみてはいかがでしょうか。

影山敦久

管理栄養士プロフィール

◎影山敦久

管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。