かわしま屋では、アマニ油を10年以上取り扱ってきました。僕自身もサラダにかけたり、お豆腐にかけたりと、普段から使っています。
ただ、アマニ油の商品改良には難しさも多くありました。アマニ油は独特の臭みやクセが強くて、食材に合わせづらい。一方で、オメガ3をはじめとした脂肪酸のバランスは、毎日の食事にきちんと取り入れられるものにしたい。この兼ね合いが、長いあいだ商品改良の課題としてありました。
低温で搾られていて、なおかつ市場にある他のアマニ油よりいくつも優れた点を持つもの。それを模索し続けてようやくたどり着いたのが、今のカナダの生産者の方々です。
まずこのアマニ油は、ろ過をしていません。市販のアマニ油の多くは、ろ過で濁りを取り除き、そのときにアマニ油特有の青臭さやクセも一緒に取っています。ろ過をしないという選択は、世界中を見回してもかなり珍しいものだと思います。
そのぶん、アマニ油そのものの風味と香りが残ります。人によっては、これが少し苦手かもしれません。風味として近いのは、くるみを食べたときに皮の部分に感じる、あのクセでしょうか。僕は個人的に、このクセも含めてこのアマニ油がとても美味しいと感じています。サラダに回しかけると風味が足されて、より美味しく感じることが多くあります。
そして、ろ過をしていないぶん、リグナンが他のアマニ油より多く含まれています。ただ、このリグナンの数値というのは、そもそも検査に出しているケースが少なく、ろ過の具合によって数字も安定しません。そのため、はっきりとした数字をお客様に共有することが、これまでは難しい状況でした。
「リグナンはどれくらい入っていますか」「どこで搾られたものか、追えますか」。この2つのご質問には、長いあいだ「分かりかねます」とお答えするしかありませんでした。今回、ようやく答えられるようになりました。細かい数字は、商品ページに記載しているものをご覧ください。
一方で、長くご愛用くださっている方には、いくつかご不便をおかけします。これまでかわしま屋で扱ってきたアマニ油とは違い、加熱調理には使えません。見た目も、ろ過したアマニ油より濁ります。底には沈殿が出ます。使う前に振っていただく必要もあります。
それでも、この形でお届けしたいと考えました。アマニ油を普段お使いの方に、一度試していただけたらと思います。この風味やクセがお好みに合えば、続けて使うならこちらのほうが良いと感じていただけると思います。
(かわしま屋代表 河島酉里)