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酢の種類

酢の種類

お酢選びに困ったときのために、酢の種類ごとの味や特徴を解説します。

穀物・果実・その他の原材料別カテゴリに分けた上で、米酢・リンゴ酢などの種類ごとにまとめました。

穀物由来の酢

酢1Lに対して使用する穀物の量が40g以上のものが穀物酢です。使用する穀物の種類によって名称が異なります。ここでは代表的な穀物酢を4種類紹介します。

米酢

かわしま屋米酢

米酢は日本の代表的な酢です。料理に使えば米がもつ甘味と旨味をプラスできるため、あっさりした食材と好相性。加熱しない方が風味を楽しめるため、寿司飯や酢の物などに使われます。

なお、一般的に「米酢」というときには米とアルコールで作ったものを指しますが、「純米酢」は米だけを発酵させて作ったものです。

米酢を詳しく知りたい方はコチラ

玄米酢・黒酢

かわしま屋玄米黒酢

玄米酢と黒酢は、米を精米する前のぬかや胚芽を残したものを使用した酢です。栄養豊富なうえに、白米で作った米酢と比べて芳醇な香りがあります。

酢豚をはじめとして、コクを出したい料理にぴったりのお酢です。

玄米酢・黒酢を詳しく知りたい方はコチラ

穀物酢(混合穀物酢)

米・とうもろこし・小麦など複数の穀物からできている酢です。

すっきりとした味わいでクセがないため、幅広い料理に使えます。とくに、加熱する料理やピクルスを作るときにおすすめです。

果実由来の酢

酢1Lに対して300g以上の果実の搾汁を使用したものが果実酢です。

代表的な果実酢を4つ紹介します。なお、風味や用途が果実酢に似ている梅酢もここで紹介します。

リンゴ酢

かわしま屋リンゴ酢

リンゴ果汁から作られるお酢で、本場アメリカではアップルサイダービネガーと呼ばれています。

リンゴが持つ甘い香りとさっぱりした味わいが特徴です。炭酸で割ればそのまま飲めるため、ドリンク用としても愛されています。酢の物・マリネ・ドレッシングにもおすすめです。

リンゴ酢を詳しく知りたい方はコチラ

柿酢

かわしま屋柿酢

和歌山県や九州を中心に、日本では古くから作られてきた酢です。糖度の高い柿を発酵させることで作られます。

ツンとこない、やわらかな口当たりで後味が爽やかなので、酢の物やドリンクに適しています。

カリウム・ポリフェノール・ビタミンCが豊富なことも魅力です。

柿酢を詳しく知りたい方はコチラ

ワインビネガー

かわしま屋ワインビネガー

ワインビネガーには白と赤があります。白ブドウを原料とする白ワインビネガーはあっさりした味わいで魚料理と好相性です。

赤ブドウを原料とする赤ワインビネガーはコクと渋みがあり、煮詰めると肉料理にぴったりのソースになります。

ワインビネガーを詳しく知りたい方はコチラ

バルサミコ酢

かわしま屋バルサミコ酢

バルサミコ酢は絞ったぶどう果汁を煮詰めてから木の樽に詰め、時間をかけて熟成されて作られるお酢です。芳醇な香りと、まろやかな甘味が魅力。

しかし、日本で販売されているバルサミコ酢の多くは、ワインビネガーに甘味や香辛料を添加したバルサミコ風調味料です。

本物の味を知りたい人には、イタリアのモデナ地区やレッジョ地区で作られる、伝統製法のバルサミコ酢をおすすめします。

バルサミコ酢を詳しく知りたい方はコチラ

梅酢

かわしま屋梅酢

発酵によってできるのではなく、梅を塩で漬けたときにできるものです。その他の酢と異なり、塩分が含まれています。

お酢のような味わいですが、厳密にいえば、酢ではない別の調味料です。

冷奴や豚しゃぶと相性がよく、唐揚げの下味としても使えます。

梅酢を詳しく知りたい方はコチラ

穀物・果実酢以外の醸造酢

穀物や果実以外からも酢は作れます。代表的なものを2つ紹介します。

玉ねぎ酢

かわしま屋玉ねぎ酢

玉ねぎを発酵させて作る醸造酢です。日本では、玉ねぎの主要な生産地でもある佐賀県を中心に作られています。

アリシン・硫化アリル・アミノ酸など健康に嬉しい成分を多く含んでおり、味わいはまろやか。コクを出したい料理やスープに使うのがおすすめです。

玉ねぎ酢を詳しく知りたい方はコチラ

トマト酢

かわしま屋トマト酢

トマトを発酵させて作る醸造酢です。酸味はまろやかでフルーティな風味を楽しめます。うまみ成分グルタミン酸が豊富なので、酢の物のコクだしにおすすめです。

また、リコピン・アスパラギン酸・GABAなどの健康に嬉しい成分も豊富です。ドリンクやドレッシングとしても使えるので、日常に取り入れてみましょう。

トマト酢を詳しく知りたい方はコチラ

合成酢・加工酢

上記までの酢は原材料を発酵させて作る醸造酢ですが、それ以外に合成酢と加工酢があります。

合成酢は、酢酸を99%以上含有する氷酢酸という化学物質に甘味料や調味料を加えて作ったものです。家庭用の酢ではほとんど見られず、業務用がメインといえるでしょう。醸造酢と比べて安価なことが利点です。価格を抑えるために醸造酢と合成酢を混ぜた半合成酢もあります。

加工酢は醸造酢に調味料を加えたものです。代表例はすし酢やポン酢で、こちらは家庭用としても広く販売されています。

お酢に含まれる成分と効果

酢の成分と効果

お酢はダイエットや血圧コントロールのサポート、疲労回復などさまざまな効果をもっています。ただし、お酢の種類によって含まれる成分が異なるため、表で確認しておきましょう。

成分の種類 効果 成分を含むお酢の種類
酢酸 疲労回復、脂肪燃焼を促す ほとんどの酢
グルコン酸 腸内の善玉菌のエサになる
(腸内環境改善)
米酢
クエン酸 疲労回復、血行改善
カルシウムの吸収アップ
ぶどう原料の酢
リンゴ酢
リンゴ酸 疲労回復 ぶどう原料の酢
リンゴ酢
コハク酸 代謝アップ、血行促進 米酢など穀物原料の酢
酒石酸 毛髪の健康、毛穴の引き締め
(塗布した場合)
ぶどう原料の酢
乳酸 エネルギー、疲労予防 米酢など穀物原料の酢
アミノ酸 血行改善、免疫力向上
夏バテ防止
ほとんどの酢
(黒酢に多い)
ミネラル 亜鉛・鉄・マグネシウムなどの総称。
それぞれに効果がある。
玄米酢・黒酢

健康に嬉しい成分を多く含んでいますが、お酢には副作用もあるため使いすぎには注意が必要です。

酢の成分について詳しく知りたい方はコチラ

お酢の選び方

酢の選び方

最後に、酢の選び方を解説します。

料理や用途に合わせて選ぶ

料理・用途別に相性の良い酢を表で見てみましょう。

料理・用途 相性の良い酢
肉料理 米酢・玄米酢・黒酢・赤ワインビネガー・バルサミコ酢
魚料理(加熱) 白ワインビネガー・穀物酢
魚料理(生) 米酢・白ワインビネガー・リンゴ酢
酢の物 米酢・リンゴ酢・柿酢・梅酢
ピクルス(漬け込み) 穀物酢・リンゴ酢
スープ・汁物 玉ねぎ酢・トマト酢・柿酢・黒酢
ドリンク(炭酸割りなど) リンゴ酢・柿酢・トマト酢

合う料理や用途が異なるため、複数種類の酢を常備しておくのもおすすめです。

お酢を活用したレシピはコチラ

「純○○酢」を選ぶ

お酢の製法には速醸法と静置発酵法があり、「純〇〇酢」と表記されるのは静置発酵法で作られた酢です。2つの違いを表で解説します。

項目 速醸法 静置発酵法
発酵期間 2~3日 2~3カ月
製法 アルコールや機械を用いて
強制的に発酵させる
樽の中で自然に発酵させる
味わいの傾向 酸味が強く、コクや香りは控えめ コク・甘味・旨味
まろやかさがある
栄養成分 少ない 多い
アルコール 含まれる 含まない
価格 安い 高い

静置発酵法で作られた酢は、価格が高い分、味わいは豊かで栄養成分も豊富です。質にこだわるなら「純〇〇酢」を選びましょう。

酢ムリエ(R)内堀光康さんにインタビュー!酢の魅力について聞きました

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