豆麹の作り方

豆麹の作り方

豆麹の作り方レシピは、かわしま屋が麹屋さんのアドバイスのもとにまとめたものです。
あくまで作り方の一例として、ご覧いただけますと幸いです。
ぜひ、この記事を参考に、自家製の糀づくりをお楽しみください。

豆麹づくりにおすすめの種麹はこちら

豆麹作りの工程


豆麹作りの材料

豆麹づくりは、むずかしそうに感じますが、工程をおさえればご家庭でも安心して仕込むことができます。
このページでは、豆麹づくりに必要な材料や道具、そして失敗しにくい手順を写真付きでわかりやすく紹介します。
はじめての方でも取り組める内容となっていますので、ぜひ参考にしながら自家製の豆麹づくりを楽しんでみてください。

豆麹作りに必要な物

豆麹準備品

  • ・大豆 (お好みの量)
  • ・豆麹用種麹(豆1?あたり約2g)
  • ・蒸し布 2枚
  • 麹発酵器
    (ヨーグルティアやクーラーボックスでも代用可能)

豆麹作りにあると便利な物


麹づくりあると便利品
  • ・温度計
  • ・しゃもじ
  • ・茶こし
  • ・麹箱


※雑菌の繁殖を抑えるため、器具はきれいに洗ってから使用しましょう。
使用する道具をすべて煮沸消毒しておくと安心です。




豆麹作りの工程

豆麹作りには全部で7つの工程があります。

  • 1. 大豆を洗い、水に漬ける
  • 2. 大豆を煮る
  • 3. 大豆に種こうじをふりかける(種付け)
  • 4. 保温する
  • 5. 発酵し温度が高くなった大豆をまぜる(麹の手入れ1回目)・・・(18〜22時間後)
  • 6. 麹の手入れ2回目                  ・・・(22〜42時間後)
  • 7. 豆麹の完成(出麹)
この7つの工程で、上質な豆麹ができあがります。
それでは実際に豆麹をつくっていきましょう。


1.大豆を洗い、水に漬ける


大豆を洗い、水に漬ける
大豆を良く洗っておきます。
その後、水を捨てて、大豆が完全に水に浸かるまできれいな水を加え、水に漬け、ラップをかけて24時間放置します。※夏場など気温の高い時は冷蔵庫に入れる


2.大豆を煮る


大豆を煮る
大豆を漬けている水ごと 鍋に入れて煮ます。
最初蒸気の上がるまでは強火、その後は弱火で2〜3時間煮ます。
大豆を摘んで親指と人差し指で潰れるぐらいの柔らかさになったらお湯を捨てて、大豆の表面を乾かすように鍋を動かしながら湯気を飛ばします。


3.大豆に種こうじをふりかける(種付け)


大豆に種麹をふりかける
煮あがった大豆を、清潔なトレイや専用の布巾に広げます。
高温なので、やけどに注意をしてください。
うちわを使って大豆の温度を下げます。
大豆の温度が36度まで下がったら、準備しておいた種麹を振りかけ、良く混ぜ合わせます。
種麹の使用量は通常1kgの豆に2g程の種麹を使います。
初めての方は、種麹の量をこの2倍にすると種麹の成長が早くなり、作りやすくなります。

※この間に、保温器の温度を30度程度に温めておきましょう。


4.保温する


保温する
種付けがおわったら麹箱に移し、大豆を平らにします(厚さ2〜3cm)。
大豆が乾かないように平らにした大豆の表面に、熱湯で消毒し、固く絞った布を被せます。

28〜30度に温めた保温器の中に入れます。
尚、発酵器の中に、水の入ったトレーを入れて湿度を保つ場合は、布を被せる必要はありません。

大豆麹は、米麹や麦麹に比べて雑菌に犯されやすいので、大豆の温度は30℃以下に保ちましょう。
麹菌の繁殖に最適な温度は28-30度程度。
この温度を保てるように工夫をしましょう。
温度が下がらないように注意して下さい。


5.発酵し温度が高くなった大豆をまぜる(麹の手入れ1回目)・・・(18〜22時間後)


発酵し温度が高くなった大豆をまぜる
この頃になると、大豆の温度が上がってきます。
大豆をかき混ぜ、温度を下げて大豆の厚さを均一にします。
この時、手早く操作を行って、温度を下げないようにしてください。
また、大豆をかき混ぜる時、手や使う道具は十分洗ってください。


6.麹の手入れ2回目・・・(22〜42時間後)


麹の手入れ2回目
1回目の麹の手入れから5-6時間が経過すると、
麹菌はさらに繁殖し、 大豆の品温が再度上昇します。

保温器から麹箱を取り出し、大豆の温度を28〜30℃に調整して下さい。
大豆の温度が上がりすぎる時は、大豆をかき混ぜるようにして温度を下げてください。
温度が上がりすぎると、納豆菌などによる汚染が進み、失敗の原因となりますので、注意して下さい。

途中の温度を上げすぎないようにする事が、豆麹を上手に作るポイントになります。>


7.豆麹の完成(出麹)


豆麹の完成(出麹)
表面に緑色の胞子が付き、大豆がバラバラになってくれば出来上がりです。

麹の繁殖具合を確認しましょう。
麹菌の繁殖具合は破精回り(はぜまわり)と呼びます。破精回りに問題がなければ完成です。

出来上がった豆麹は、自家製の味噌作りなどにご活用ください。

豆麹づくりにおすすめの種麹はこちら



豆麹の保存方法

出麹後は、麹をできるだけはやく使用するのがおすすめです。

温度が低く、風とおしのよい ところに置いておいても、
麹の固まりが厚いと、発酵が止まらずに、麹の質が悪くなってしまう事があります。

出麹後に麹を1-2日置く場合は、麹のかたまりをもみほぐし、できるだけ薄く広げておき涼しい場所に保管しておきましょう。

種麹の販売
冷蔵庫で保存する場合は、吸湿性のある紙袋に入れておきます。
冷蔵庫では、おおよそ2-3週間程度の保存が可能です。

種麹の販売
長期間使用しない場合はジップロックなどに入れて冷凍庫で保管をしておきましょう。
冷凍庫ではおおよそ1-3ヶ月程度の保管が可能です。

良い豆麹とは

良い豆麹とは
良い豆麹は、豆を軽く炒ったような香ばしい香りがほのかにします。
反対に、酸っぱいにおいやツンと鼻をつくような匂いがある場合は、雑菌が入り込み、腐敗している可能性があります。

また、仕上がりの見た目にも特徴があります。
良い豆麹は、表面に胞子がしっかりと生えており、触るとベタつかず、パサパサとした質感をしています。

さらに詳しく状態を確認したいときは、豆麹を一粒、包丁で半分に切って断面を見てみてください。
良い豆麹であれば、大豆と胞子のあいだに、うっすらと白い層ができているのが分かります。

豆麹作りに挑戦してみよう

良い豆麹とは

豆麹づくりは、最初はむずかしく感じられますが、温度管理と清潔な環境づくりを心掛ければ、ご家庭でも十分においしい麹を仕込むことができます。
途中で温度が上がりすぎないように手入れを行うことが成功のポイントです。

じっくり手間をかけて育てた豆麹は、味噌をはじめ、さまざまな発酵食品づくりに活用できます。ぜひ本記事を参考に、あなただけの自家製豆麹づくりを楽しんでみてください。

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