乳酸菌に関するQ&A

  • 乳酸菌の摂取量の目安はありますか?

    特にありません。人間の腸内には、約100兆の乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌であれば一日に数百億、死菌であればその2〜3倍の菌数を目安にするとよいでしょう。

  • 乳酸菌はどのように摂取するのがおすすめですか?

    ヨーグルトを一日に1個食べるだけでもよいでしょう。朝:味噌汁、昼:漬け物、夜:ヨーグルトのように、食事に1品ずつ乳酸菌を含む食品を加えてみるのもおすすめです。 発酵食品にも乳酸菌が多く含まれています。

  • 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?

    乳酸菌は薬ではなく食品なので、基本的には好きな時間でよいでしょう。 2日に1回でも効果は期待できますが、乳酸菌の摂取を習慣にするためには、毎日続けることがおすすめです。

  • とり続けるとどのくらいで効果が実感できますか?

    便秘改善や整腸作用などであれば、およそ2週間くらいで効果を実感できることが多いでしょう。 免疫力を上げるには3ヶ月くらいかかると言われています。

  • 乳酸菌は生菌と死菌で効果の違いがありますか?

    整腸作用を期待する場合には生菌が良いですが、死菌でも生菌の半分くらいの効果が期待できます。 免疫力やコレステロール低下への効果は、死菌でも効果があるといわれています。 死菌は生菌のエサとなりますので、そういった意味でも効果が期待できます。

  • ビフィズス菌と乳酸菌はどのような違いがありますか?

    ビフィズス菌は主に人や動物の腸管に生息しています。酸素があるところでは発育できず、乳酸菌のように多くの発酵食品には含まれていません。また、ビフィズス菌は大腸に住みますが、乳酸菌は小腸に多いとされています。 小腸には免疫細胞が多いので、乳酸菌は免疫機能を担います。 ビフィズス菌は大腸に住み、整腸作用を担っています。

  • 花粉症には乳酸菌とビフィズス菌のどちらが効きますか?

    乳酸菌とビフィズス菌は、どちらも花粉症に効くという実験結果が出ています。色々試して、ぜひ自分の身体に合う菌を見つけてみてください。

  • 花粉症対策で乳酸菌を飲む時のポイントは?

    予防のために乳酸菌を飲む場合は、花粉のシーズンになる前から飲んでおくことがポイントです。また、症状が出ている時は飲む・出なくなったら飲まない、というのではなく、継続して飲み続けることも大切です。

  • 乳酸菌サプリメントは生きて腸に届かなくても効果はある?

    乳酸菌のサプリメントは、死菌でも腸内の善玉菌のエサになり、善玉菌を増やす効果があるといわれています。免疫への影響についても、死菌か生菌かは関係ないようです。

  • 乳酸菌サプリメントで効果が現れるのはいつごろですか?

    便秘改善などについては、2週間程度で効果が実感できるとされています。アレルギーや免疫の改善については、効果を実感できるまでに数ヶ月かかるようです。

  • 乳酸菌を含む発酵食品を食べるとインフルエンザや感染症予防に効果があるの?

    発酵にかかわる菌によります。たとえば乳酸菌は免疫力を高め、インフルエンザウイルスなどに対する抵抗性を高めると考えられています。

  • 乳酸菌を含んだ発酵食品を食べ過ぎるとどうなりますか。

    発酵食品は身体によいと言われていますが、塩分濃度が高いものも多いため、食べ過ぎは禁物です。また、善玉菌を含むといわれる食品でも、食べ過ぎると腸の調子を崩すことがあるので、毎日少しずつ摂ることをおすすめします。

  • 動物性乳酸菌より植物性乳酸菌の方が優れていますか? 

    「植物質のものから分離されれば植物性」というように、乳酸菌を由来で分ける呼び方が広まっていますが、実は同じ乳酸菌の種類でも植物(漬物など)と動物(乳など)両方から発見されている菌もあります。身体への効果についても、どちらが優れているということはないようです。

  • 乳酸菌は、食品とサプリメントのどちらから摂取する方がよいですか? 

    大量の菌を一度に摂取できること、自分の腸に合うものを選べることがサプリメントの強みであり、食品ではそうはいかないことも多いでしょう。ただ、腸内環境を整えるためには乳酸菌だけでなく、食生活全般の見直しが必要です。

  • 食品に含まれる乳酸菌の含有量を知りたいのですが…。

    食品に含まれる乳酸菌の数は、生菌であれば常に増えたり減ったりしていますので、正確な含有量を知るのは難しいでしょう。

  • 乳酸菌食品は加熱してはいけませんか?

    乳酸菌食品を加熱すると乳酸菌は死んでしまいますが、摂取することで得られる作用の多くは死菌も生菌も変わらないといわれています。

  • 摂取する乳酸菌の種類が多いと腸の中でケンカするのでは?

    善玉菌同士は、酸性の環境を好む仲間です。エサを取り合って競合することはあっても、互いに悪影響を与えて数を減らしてしまうことはありません。

  • どんな種類の乳酸菌を選ぶとよいですか?

    科学的に証明された効果も参考になりますが、自分の身体との相性がよいかどうかは試してみるまでわかりません。まずは2週間摂取し続けて、自分の身体との相性を試してみましょう。

  • 腸内環境の改善に必要な期間はどれくらい?

    ヨーグルトや乳酸菌サプリメントなどを摂る場合は、2週間ほどで効果が実感できるとされています。

  • 自分の腸内環境を調べることはできますか?

    便を調べることで腸内細菌の菌構成や割合などが分かる検査があります。病院で行っているところもありますし、郵送でできる検査もあるようです。

  • 薬を飲むと腸内環境にどのような影響がありますか?

    抗生物質など細菌を殺す薬は、腸内細菌にも大きなダメージを与えます。飲む必要がある場合は、そのあと腸内環境を整えてあげることが大切です。乳酸菌サプリメントを摂ったり食事内容に気をつけるなど、手軽にできることから試してみましょう。

  • 断食が腸内環境によいと聞いたのですが…。

    断食や腸内洗浄によって悪化した腸内環境をリセットできるという考え方がありますが、腸内が空になったあと、善玉菌が増えるか悪玉菌が増えるかはその後のケアによるところが大きいようです。そのため、断食後に何を口にするかも重要です。発酵食品や乳酸菌サプリメントなどで善玉菌を摂取するといいでしょう。

  • コーヒーは腸内環境を悪化させますか?

    最新の研究では、コーヒーを常飲する人の腸内細菌叢は、コーヒーを飲まない人よりも健康的であるという報告がされています。といっても、もちろん飲み過ぎは禁物。1日1~2杯にとどめるのがよいようです。

  • 腸活を始めたいのですが何からするとよいでしょうか?

    ひとことで腸活と言っても、「毎朝1杯水を飲む」「腸マッサージをする」など、具体的な方法は様々なものがあります。一度にすべて取り入れるのではなく、まずは取り入れやすそうなものから始めてみるのはいかがでしょうか。

  • 腸活をすればダイエットできますか?

    腸活は、あくまで「腸内環境を整える・健康的な腸内環境を維持する」ための活動であり、腸活をすれば必ずダイエットが成功するとは言えません。ただ、腸内環境を整えることでお通じや代謝機能が良くなったりするなど様々な効果があるので、健康のためにもぜひ腸活を実践してみてください。

  • 菌活って何ですか?

    菌活とは、私たちの身体にとって良い働きをしてくれる菌を積極的に摂取していく活動のことです。特に菌食材の王様と呼ばれている「キノコ」がおすすめです。「菌活で免疫力アップ!便秘や美肌に効果はある?キノコや納豆の簡単レシピ」で詳しく紹介しているので、チェックしてみてください。

  • 善玉菌を増やすにはどうすればよいですか?

    ヨーグルトをはじめとした乳酸菌飲料や、キムチ、納豆、味噌といった善玉菌を豊富に含む食材を意識的に摂取するようにしましょう。善玉菌を増やすには続けて摂取することが重要です。ぜひ毎日の食事に善玉菌を増やす食材を取り入れてみましょう。また菌には相性があるので、特定の1種類のものを食べ続けるよりも、いろいろな種類のものを順番に摂り入れていくこともおすすめです。

  • 善玉菌が増えると、どんな効果がありますか?

    免疫力が上がる、便通が改善する、肌荒れが改善する、脂肪を蓄積しづらくなるなど、全身にさまざまな変化があるといわれています。

  • 善玉菌が増えたとわかる兆候はありますか?

    日頃から便の色や形状、おならのにおいをチェックしましょう。理想的な便の状態は、「バナナ状」「濃いめの黄色」「くさくない」という点が目安になります。善玉菌が増えると腸内環境が整い、臭いおならや便も防ぐことができます。

  • 善玉菌が増えすぎるとどうなりますか?

    例えば乳酸菌を大量に摂取した場合でも、腸にとどまって増殖するわけではなく、数日で排出されます。増えすぎを心配することはないでしょう。

  • 抗生物質を服用すると腸内の善玉菌は減ってしまいますか?

    抗生物質は、善玉菌や悪玉菌を含めた腸の細菌を攻撃してしまいます。そのため、下痢になったりすることもあります。抗生物質を服用する際は、乳酸菌をはじめとする善玉菌を豊富に含む発酵食品をいつも以上に多めに摂るように意識するとよいでしょう。

  • 善玉菌を増やすためにはヨーグルトをどのくらい食べるとよいですか?

    たくさんヨーグルトを食べたからといって、善玉菌が一気に増えることはありません。毎日一定量の善玉菌をとることが大切です。目安として、特定の銘柄の150g量を2週間ほど食べてみましょう。排泄や体調の改善が実感できたらそれが合っているということになります。実感できなければ別の銘柄を2週間試してみる、というようにするのがよいでしょう。

  • 悪玉菌と善玉菌のちがいを教えてください。

    善玉菌:糖をエサにして増殖する(発酵をうながす)菌
    悪玉菌:タンパク質をエサにして増殖する(腐敗をうながす)菌

  • 悪玉菌が増えるとどんな影響がありますか?

    悪玉菌が増えるということは、腸内環境が悪化している状態です。腸内環境が悪化すると便秘や下痢を引き起こします。また、悪玉菌の働きで有毒ガスが発生することにより、便やおならの悪臭にもつながります。

  • 悪玉菌を減らす食べ物を教えてください

    キムチや納豆などの乳酸菌・ビフィズス菌を含む発酵食品や、豆類や野菜に含まれている食物繊維がおすすめです。

  • 悪玉菌はなくした方がいいのでしょうか?

    腸内フローラ全体の割合でいうと、「善玉菌2割:日和見菌:7割:悪玉菌2割」が理想と言われています。つまり、すべての菌を善玉菌にする必要はないということです。腸内の2割を善玉菌にすれば、腸内フローラは腐敗から発酵へ切り替わります。

  • デブ菌が遺伝するというのは本当ですか?

    赤ちゃんは出生時に母親から腸内細菌をもらうため、腸内細菌叢が母親とよく似ているといわれています。ただし腸内細菌のバランスは変化するため、食習慣や生活習慣を変えることで整えることが可能です。

  • デブ菌を増やす食べ物を具体的に教えてください。

    藤田紘一郎『腸で寿命を延ばす人、縮める人』(ワニブックス)によると、「デブ菌」の好物は白米、麺類、パン、スイーツ、肉類なのだそうです。これらの食材を摂ってはいけないということではありませんが、野菜などの食物繊維をしっかりとり、バランスよく食べることを心がけてください。

  • 痩せ菌を増やすための生活習慣のポイントは?

    「短鎖脂肪酸」を作り出す腸内細菌を増やすための生活習慣は、はっきりとした報告はされていません。ですが、適度な運動をし、食事のリズムを整え、自律神経を整えることは腸内環境を整え、代謝のよい身体を作ることにつながるとされています。

  • 痩せ菌を増やすにはどのくらいの時間がかかりますか?

    食事を変えたところ、痩せ菌が2週間で25%増加したという報告があります。「とりあえず2週間」というつもりで続け、継続してみましょう。

  • おならが一日に何回くらい出たら普通じゃないのでしょうか?

    成人のおならは1日に5~6回といわれていますが、個人差があり、10回以上出ることも珍しくはないようです。臭いに問題がなければ、放っておいても問題のないケースも多いといわれています。

  • おならがよく出る症状を放っておくとどうなりますか?

    便秘や過敏性腸症候群など腸内環境の悪化が原因である場合、有害物質の発生によって全身に影響が及んだり、症状が深刻化していくこともあります。

  • おならの臭いで病気がわかると聞いたのですが本当ですか?

    ある種の病気とおならの臭いが結びついているのは本当です。例えば、大腸がんなら「たまねぎが腐ったような臭い」、潰瘍性大腸炎なら「卵が腐ったような臭い」などといわれることもあります。ただし一度におったからといって、すぐさまその病気が疑われるというわけではありません。臭いが続く、改善しない、悪化する場合やその他の症状があれば病院へ行きましょう。

  • 食物繊維の摂りすぎは便秘によくないって本当?

    食物繊維の中でも、不溶性食物繊維の摂りすぎは便を出にくくすることがあるといわれています。特に固い便に困っている方は、摂りすぎないよう注意してください。

  • 乳酸菌サプリメントが効かなかったことがあるのですが。

    腸内に住んでいる腸内細菌やその構成はひとりひとり異なり、お腹にマッチする乳酸菌の種類も異なります。過去に乳酸菌サプリメントが効かなかった場合でも、別の乳酸菌に変えたら効いたということもよくありますので、色々と試してみましょう。

  • 便秘改善のためにしてはいけないことはありますか?

    腸の活動が最も活発になるのは、午前0時過ぎだそうです。仕事などで夜遅くなってしまう方でも、午前0時までには眠るようにするのが理想的。就寝前には夜食を食べたり、スマホを眺めたりせずにゆったりと過ごしてください。

  • 食べ方が原因でお腹が張ることもあると聞きました。食事でどんなことに気をつければいいですか?

    食べ過ぎ・飲み過ぎのほか、食事中におしゃべりをしすぎたり早食いしたりすることで、食べ物と一緒に空気を吸い込んでしまうことがあります。ゆっくりとよく噛んで食べることをおすすめします。

  • 下痢が長期間治らない場合はどうしたらいいですか?

    一度病院を受診して、病気が隠れていないかどうかを検査してみるとよいでしょう。

  • 下痢と同時に高熱が出ました。

    食中毒などの可能性があります。病院を受診しましょう。

  • 過敏性腸症候群です。下痢になったらと思うと外出するのが怖くなってしまいます。

    いざというときは薬でコントロールすることもできますので、医師に相談してみましょう。

  • 年をとってから残便感を感じるようになってきました。

    年とともに排便に必要な筋肉が衰え、便秘になりやすくなるといわれています。また、年齢を重ねると腸内のビフィズス菌が減り、腸内環境も悪化しやすいようです。

  • 便秘による残便感は薬では治せないのでしょうか?

    市販の便秘薬の中には、長期間の使用で依存症になりやすい、腸に刺激を与えるタイプのものも存在します。薬は医師の管理の元で使うのがよいでしょう。

  • 腸に溜まった「宿便」は黒いという話を聞いたのですが…。

    「宿便」という言葉の定義は文脈によって異なるようですが、腸に長期間滞留していた便という意味であれば、便秘の便と同様に黒い色をしている可能性があります。黒い便が出た場合は、食事内容や病気が疑われる症状が他にないかを確認し、長期間続くようでしたら受診することをおすすめします。

  • 宿便を出す「梅流し」とはなんですか?

    梅流しは、インド式の断食法と言われています。48時間ほど断食を行ったのち、大根の煮汁に梅干しを入れてつぶした「梅湯」を飲みながら、煮た大根や生野菜を味噌とともに食べるというものです。梅干しのクエン酸が洗剤、大根や生野菜の食物繊維がブラシの働きをして、腸をきれいに掃除するといわれています。